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●WTO
2015年5月20日に開催された世界貿易機関(WTO)の紛争解決機関(DSB)の会合において、中国代表は同国の商務省及び海関総署からの通報内容として、レアアース、タングステン及びモリブデンについての輸出税及び輸出割当の適用、並びにレアアース及びモリブデンを輸出する企業の貿易権の制限措置について、これらの措置がWTOのルールに抵触するとされたことから、撤廃するとの通報を行いました。また、中国は紛争解決機関の勧告や裁定を合理的な期間内に完全な形で履行することとなったと付言しました。
これに対して、レアアース等の輸出問題をWTOに提訴した米国、欧州連合(EU)及び日本から発言がなされ、米国は、合理的な期間内に問題とされた産品の輸出税や輸出割当てが撤廃されたことを歓迎しつつも、問題とされた産品の輸出に対して適用されているライセンス要件は輸出制限につながるおそれがありこの点が懸念されるとし、さらに完全な形でWTO上の義務を果たしているとの中国の評価を疑問視するとともに、今後とも本件の推移を見守りたいと発言しました。
欧州連合及び日本は、中国側の決定内容がWTOの手続規則にしたがって事前に通報されなかったことを問題視し、EUは本件については慎重に見守りたいと述べ、さらに日本も中国側の履行の状況についてしっかりと監視するとの意向を表明しました。事前の通報が中国側より行われなかったことについては米国政府もEU及び日本に同調する発言をしました。
(出典:2015年5月20日付けのWTOのプレスリリースより)
過去の関連ニュース
5月7日「中国政府がレアアース等の輸出関税の撤廃を決定(中国国務院)」