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●White House(米大統領府)
ホワイトハウスは、2018年11月30日、現行の北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新たな3か国間の貿易協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」に米国、メキシコ、カナダの3か国首脳が署名したと発表した。
G20が開催されていたアルゼンチンのブエノスアイレスで米国のトランプ大統領、メキシコのペニャ・ニエト大統領、カナダのトルドー首相が署名した。これによって、それぞれの国が国内批准手続きに移ることとなる。
ホワイトハウスの発表によれば、この新協定は現状にそぐわなくなった現行NAFTAに代わるもので、米国の製造業や労働者を強くし、且つ貿易を21世紀の実態にマッチさせるものであるとされる。
具体的には、自動車に使われる部材の75%を北米で製造されるものとする原産地ルールを設ける。また、自動車分野で高賃金の労働者によって製造されたものを使用するよう時給16ドル以上の北米労働者が製造する自動車部材の含有の要件を40~45%とする。さらに、労働・環境面について、メキシコは労働者に真の団体交渉権を認めるよう改革し、また強制労働によって製造された貨物の輸入を禁止する。農産品の貿易に関してはより公正な形で行われるようにする。カナダは乳製品等を廉価で米国の酪農業者等に販売することができなくなり、さらにカナダは米国からの乳製品、鶏卵、鶏肉の輸入を増やすため市場アクセス面を改善する。
21世紀型の協定としてあげられている内容には、これまでの貿易協定にない強力で包括的な知的財産の保護に関する規定を設け、強固な著作権保護、バイオ医薬品の10年間のデータ保護、営業秘密の窃取に対する保護等を図る。また、デジタル貿易や金融サービスについての規定もこれまで以上に強化する。さらに越境データの移動を確保し、データの保存の場所的制約についての規制をミニマイズする。さらに国境での無駄な手続き等を撤廃し、貿易手続きを簡素化し、規制面での不確実性をなくすようにすること等についても規定されている。
以上の他、透明性や安定性を高めるため為替条項も組み込まれている。
(出典:2018年11月30日のホワイトハウスの発表より)