第52回 関税法等(解答・解説)・・・1時間40分

第52回 関税法等(解答・解説)・・・1時間40分

通関業法関係(問題) 関税法等(問題) 通関書類の作成要領(問題)
通関業法関係(解答・解説) 関税法等(解答・解説) 通関書類の作成要領(解答・解説)
【選択式】
第1問(用語の定義)

《正解》イ−④公海 ロ−⑪輸出の許可 ハ−⑩保税地域 ニ−⑥重加算税 ホ−③外国貿易船

〈参照条文〉
1 関税法第2条第1項第1号(定義)
2 同法第2条第1項第4号の2(定義)
3 同法第2条第1項第11号(定義)

第2問(納税義務者)

《正解》イ−⑧貨物を輸入する者 ロ−⑬特定保税運送者 ハ−⑩譲渡をした者 ニ−⑭保税蔵置場の許可を受けた者 ホ−⑫積込みの承認を受けた者

〈参照条文〉
1 関税法第6条(納税義務者)
2 同法第65条第2項(運送の期間の経過による関税の徴収)
3 関税定率法第15条第2項(特定用途免税)
4 関税法第45条第1項(許可を受けた者の関税の納付義務等)
5 同法第23条第6項(船用品又は機用品の積込み等)

第3問(関税の修正申告、更正の請求及び決定)

《正解》イ−⑬不足額 ロ−③5年 ハ−⑮輸入の許可の日 ニ−⑪調査 ホ−⑦決定通知書

〈参照条文〉
1 関税法第7条の14第1項第1号(修正申告)
2 同法第7条の15第1項かっこ書(更正の請求)
3 同法第7条の16第2項、第4項(更正及び決定)

第4問(輸入通関)

《正解》イ−⑭品名 ロ−⑤検査 ハ−⑨税関事務管理人 ニ−②解任 ホ−⑪帳簿書類

〈参照条文〉
1 関税法第67条(輸出又は輸入の許可)
2 同法第95条第1項(税関事務管理人)
3 同法第95条第2項(税関事務管理人)
4 同法第95条第3項(税関事務管理人)

第5問(加工又は修繕のため輸出された貨物の減税)

《正解》イ−①1年 ロ−④加工のため ハ−⑬本邦において加工をすることが困難である ニ−⑧再輸入の確認 ホ−⑫当該貨物につき記号の表示

〈参照条文〉
1 関税定率法第11条(加工又は修繕のため輸出された貨物の減税)
2 同法施行令第5条第2項(加工又は修繕用貨物の輸出の手続)

第6問(輸入通関)

《正解》2、3、5

〈解説〉
(正=2、3、5)

2 輸入申告は、輸入の許可を受けるためにその申告に係る貨物を入れる保税地域等の所在地を所轄する税関長に対してしなければならないが、外国貿易船に積み込んだ状態で輸入申告をすること(本船扱い)が必要な貨物を輸入しようとする者は、本船扱いに係る税関長の承認を受けて、当該外国貿易船の係留場所を所轄する税関長に対して輸入申告をすることができる《関税法第67条の2第2項》。

3 関税についての条約の特別の規定による便益を適用する場合において、税関長は、必要があるときは、当該便益を適用するために必要な書類を提出させることができる《同法第68条》。

5 原産地について誤認を生じさせる表示がされている外国貨物については、輸入の許可を受けることはできない。税関長は、輸入申告がされた外国貨物に、原産地を誤認させる表示がされている場合には、その旨を輸入申告をした者に、直ちに通知し、期間を指定して、その者の選択により、その表示を消させ、若しくは訂正させ、又は当該貨物を積み戻させなければならない《同法第71条》。

(誤=1、4)

1 輸入申告は、その申告に係る貨物を保税地域に入れた後にするものであるが、特例輸入者は、貨物を保税地域に入れないで輸入申告を行うことができ、当該輸入申告は、電子情報処理組織を使用して行わなければならない《同法第67条の2第3項第3号、同法施行令第59条の6第3項》。特例輸入者が、輸入申告を電子情報処理組織を使用しないで行う場合には、一般の輸入申告手続となり、貨物を保税地域に入れないで輸入申告を行う場合には、保税地域に入れないで輸入申告をすることにつき税関長の承認を受ける必要がある《同法第67条の2第3項第2号、同法施行令第59条の6第1項》。

4 輸入申告は、輸入の許可を受けるためにその申告に係る貨物を入れる保税地域の所在地を所轄する税関長に対してしなければならないが、特例輸入者は、輸入申告の特例により、いずれかの税関長に対して輸入申告をすることができ、当該輸入申告は、電子情報処理組織を使用して行わなければならない。輸入申告を電子情報処理組織を使用しないで行う場合には、輸入申告の特例は適用されない《同法第67条の2第1項、第67条の19、同法施行令第59条の20第2項》。

第7問(証明又は確認)

《正解》2、4

〈解説〉
(正=2、4)

2 輸入される郵便物であっても、関税関係法令以外の法令(他法令)の規定により、許可、承認等又は検査の完了若しくは条件の具備を必要とする郵便物については、当該他法令の規定に基づく許可、承認等を受けている旨を税関に証明し、又は検査の完了若しくは条件の具備を税関に証明し、その確認を受けなければならない《関税法第70条、第76条第4項》。

4 特定輸出申告に係る貨物を輸出しようとする場合であっても、当該貨物が関税関係法令以外の法令(他法令)の規定により、許可、承認等又は検査の完了若しくは条件の具備を必要とする貨物については、当該他法令の規定に基づく許可、承認等を受けている旨を税関に証明し、又は検査の完了若しくは条件の具備を税関に証明し、その確認を受けなければならない。特定輸出申告に係る貨物について、関税法第70条の適用を除外する旨の規定はない《同法第70条》。

(誤=1、3、5)

1 課税価格の総額が20万円以下の貨物を輸入しようとする場合であっても、関税関係法令以外の法令(他法令)の規定により、許可、承認等又は検査の完了若しくは条件の具備を必要とする貨物については、当該他法令の規定に基づく許可、承認等を受けている旨を税関に証明し、又は検査の完了若しくは条件の具備を税関に証明し、その確認を受けなければならない。課税価格の多少にかかわらず、他法令確認を要する《同法第70条》。

3 本邦に入国する者が携帯して輸入する個人的な使用に供する物品であっても、当該貨物が関税関係法令以外の法令(他法令)の規定により、許可、承認等又は検査の完了若しくは条件の具備を必要とする貨物については、当該他法令の規定に基づく許可、承認等を受けている旨を税関に証明し、又は検査の完了又は条件の具備を税関に証明し、その確認を受けなければならない。携帯して輸入する個人的な使用に供する物品について、関税法第70条の適用を除外する旨の規定はない《同法第70条》。

5 総合保税地域における保税作業による製品である外国貨物を外国に向けて積み戻す場合には、関税法第70条の規定が準用され、当該外国貨物が関税関係法令以外の法令(他法令)の規定により、許可、承認等又は検査の完了若しくは条件の具備を必要とする貨物については、当該他法令の規定に基づく許可、承認等を受けている旨を税関に証明し、又は検査の完了若しくは条件の具備を税関に証明し、その確認を受けなければならない《同法第75条において準用する第70条》。

第8問(オーストラリア協定)

《正解》1、5

〈解説〉
(正=1、5)

1 オーストラリア税率の適用を受けようとする貨物について、輸入の許可前における貨物の引取りの承認を受ける場合には、当該貨物に係る原産品申告書は、当該輸入申告後(又は審査後)相当と認められる期間内に提出しなければならない《関税法第73条第1項、同法施行令第61条第4項かっこ書》。

5 オーストラリア税率の適用を受けようとする貨物について、外国貨物を置くことの承認を受ける場合には、当該貨物に係る原産品申告書は、当該承認申請の際に税関長に提出しなければならない(税関長が災害その他やむを得ない理由があると認める場合を除く。)《同法第43条の3第1項、同法施行令第36条の3第3項》。

(誤=2、3、4)

2 オーストラリア税率の適用を受けようとする貨物の課税価格の総額が20万円(「25万円」ではない。)以下の場合には、原産品申告書の提出は要しない《同法施行令第61条第1項第2号イかっこ書》。

3 オーストラリア協定に基づく原産品申告書は、これに係る貨物の輸入申告の日において、その作成の日から1年(「6月」ではない。)以上を経過したものであってはならない《同法施行令第61条第5項》。

4 オーストラリア協定に基づく原産品申告書は、オーストラリア協定第3.16条の規定に基づき、原産品申告書の貨物に係る輸入者、輸出者又は生産者のいずれかが自ら作成したものである《同法施行令第61条第1項第2号イ(2)》。

第9問(保税運送)

《正解》3、5

〈解説〉
(正=3、5)

3 保税運送に係る運送期間の延長の申請を行おうとする者は、当該運送を承認した税関長又は当該貨物のある場所を所轄する税関長にその申請書を提出しなければならない《関税法第63条第4項後段、同法施行令第55条》。

5 保税運送中の外国貨物(輸出の許可を受けた貨物を除く。)がその指定された期間内に運送先に到着しないときは、災害等やむを得ない事情により亡失した場合等を除き、運送の承認を受けた者から、直ちにその関税が徴収される《同法第65条第1項》。

(誤=1、2、4)

1 外国貨物である難破貨物をその所在する場所から開港等に運送する場合には、税関長の承認を受けなければならないが、税関が設置されていない場所から運送をすることについて緊急な必要がある場合において税関職員がいないときは、警察官にあらかじめその旨を届け出ることにより運送することができる《同法第64条第1項ただし書、第1号》。

2 郵便物については、特定区間(開港、税関空港、保税地域、税関官署等の相互間)に限り、税関長の承認を受けることなく、税関長に届け出て、外国貨物のまま運送することができる《同法第63条の9第1項》。 

4 一括して保税運送をすることの承認を受けた場合には、その指定された期間内に発送された外国貨物に係る運送目録について一括して(「その都度」ではない。)確認を受けることができる《同法第63条第3項ただし書》。

第10問(違約品等の再輸出又は廃棄の場合の戻し税)

《正解》1、2、3

〈解説〉
(正=1、2、3)

1 関税を納付して輸入された貨物のうち、品質が契約の内容と相違するため返送することがやむを得ないと認められるもので、その輸入の時の性質及び形状に変更を加えないものを、その輸入の許可の日から6月以内に保税地域に入れ、返送のため輸出するものは、違約品の再輸出の場合の関税の払戻しの要件を満たしているので、関税の払戻しを受けることができる《関税定率法第20条第1項本文、第1号》。

2 関税を納付して輸入された貨物のうち、輸入後において法令によりその販売が禁止されるに至ったため輸出することがやむを得ないと認められるもので、その輸入の時の性質及び形状に変更を加えないものを、その輸入の許可の日から6月以内に保税地域に入れ、返送のため輸出するものは、輸入後の販売禁止品の関税の払戻し要件を満たしているので、関税の払戻しを受けることができる《同法第20条第1項本文、第3号》。

3 関税を納付して輸入された貨物のうち、個人的な使用に供する物品で通信販売により販売されたものであって、品質が当該物品の輸入者が予期しなかったものであるため返送することがやむを得ないと認められるもので、その輸入の時の性質及び形状に変更を加えないものを、その輸入の許可の日から6月以内に保税地域に入れ、返送のため輸出するものは、個人用の通信販売物品の関税の払戻しの要件を満たしており、関税の払戻しを受けることができる《同法第20条第1項本文、第2号》。

(誤=4、5)

4 設問の「輸出に代えて廃棄する場合」を「輸出する場合」に読み替えると、設問1と同様、関税の払戻し要件を満たすことになり、関税の払戻しを受けることができることから、やむを得ないと認められる場合において、輸出に代えて廃棄する場合は、必要な手続を踏むことにより、関税の払戻しを受けることができる《同法第20条第1項第1号、第2項》。

5 関税を納付して輸入された布地が違約品であったときに、当該布地が輸入後に切断されている場合は、その輸入の時の性質及び形状に変更を加えているか否かが問題となる。「その輸入の時の性質及び形状に変更を加えない」とは、輸入された貨物の性質及び形状に実質的な変化を加えないことであり、布地の素材としての性質及び形状を失わない程度の切断は、実質的な変更を加えていないものとされており、設問の場合、関税の払戻しを受けることができる《同法第20条第1項本文、第1号、同法基本通達20−1(1)》。

第11問(課税価格の決定の原則)

《正解》2、5

〈解説〉
(正=2、5)

2 輸入貨物に係る輸入取引に関し買手により負担される仲介料その他の手数料は、原則として課税価格に含まれるが、買手を代理して当該貨物の買付けを行う者に対してその業務の対価として支払われる買付手数料は、課税価格に含まれる手数料から除かれている《関税定率法第4条第1項第2号イかっこ書》。

5 輸入貨物の課税価格に含まれる「容器」とは、あらゆる容器をいうのではなく、当該輸入貨物の通常の容器と同一の種類及び価値を有するものに限られている《同法第4条第1項第2号ロかっこ書》。

(誤=1、3、4)

1 輸入貨物に係る特許権の使用に伴う対価のうち、当該輸入貨物を本邦において複製する権利の使用に伴う対価は、加算要素とはされていない《同法第4条第1項第4号かっこ書》。

3 輸入貨物が輸入港に到着するまでの運送に要する保険料は、実際に要した保険料をいい、保険が付されていない場合には、課税価格に含まれる保険料を計算することを要しない《同法基本通達4−8(4)》。

4 輸入貨物の輸入申告の時の属する日以後に行われる当該輸入貨物に係る据付け、組立て、整備又は技術指導に要する役務の費用の額が、当該輸入貨物につき買手により売手に対し又は売手のために行われるべき支払の総額に含まれている場合において、当該費用の額を含んだものとしてでなければ当該支払の総額を把握することができないときは、当該明らかにすることができない費用の額を含んだ当該支払の総額により当該輸入貨物の課税価格を計算する《同法施行令第1条の4ただし書、第1号》。

第12問(輸出の許可及び輸出の承認)

《正解》2、5

〈解説〉
(正=2、5)

2 仮に陸揚げした貨物のうち、本邦以外の地域を仕向地とする船荷証券により運送されたものを輸出する場合は、基本的に輸出の許可の特例が適用できるが、輸出貿易管理令別表第1の1の項の中欄に掲げる貨物(武器)は、輸出の許可の特例の除外貨物であるので、経済産業大臣の輸出の許可を要する《輸出貿易管理令第4条第1項本文ただし書、第1号》。

5 経済産業大臣から税関長に委任されている輸出の承認の有効期間を延長する権限は、経済産業大臣の輸出の承認の有効期間を延長する権限のうち経済産業大臣の指示する範囲内のものである。その指示する範囲内のものとは、当該輸出者の責に帰すことができないやむを得ない理由がある場合に、1回限り1月(有効期間が6月より短い期間に定められている場合は、1週間)の範囲内において輸出の承認の有効期間を延長する権限である《同令第8条第2項、同令第12条第2号本文及びニ、昭和62年輸出注意事項62第21号の5》。

(誤=1、3、4)

1 国際郵便により送付され、かつ、受取人の個人的使用に供される職業用具は、基本的に輸出の承認の特例を適用できる貨物であるが、ダイヤモンドは、その特例から除外されているので、経済産業大臣の輸出の承認を要する《同令第4条第2項第4号》。

3 輸出貿易管理令別表第1の2の項の中欄及び同令別表第2の20の項の中欄のいずれにも該当し、経済産業大臣の輸出の許可及び承認を要する核燃料物質を輸出しようとする場合には、輸出の許可と承認の法目的が異なっている(輸出の許可は安全保障輸出管理、輸出の承認は国内需給確保)ため、経済産業大臣の輸出の許可及び承認のいずれも受けることを要する。ただし、その申請は、「輸出の許可・承認申請書」で一括して同時に行うことができる《外国為替及び外国貿易法第48条第1項、輸出貿易管理令第1条第1項、第2条第1項第1号、輸出貿易管理規則第1条第1項第3号》。

4 同令別表第1の1の項の中欄に掲げる貨物(武器)を輸出する場合であっても、経済産業大臣の輸出の許可を要しない場合は、同令の規定が適用されない経済産業大臣が輸出する場合だけであり、財務大臣が輸出する場合は、同令の規定が適用されるので、経済産業大臣の輸出の許可を要する《同令第13条第1項》。

第13問(罰則)

《正解》1、4

〈解説〉
(正=1、4)

1 関税法第110条第1項(関税を免れる等の罪)の犯罪に係る貨物を、その情を知ってこれを運搬し、保管し、有償若しくは無償で取得し、又は処分の媒介等をした者については、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金に処せられ、又はこれを併科されることがある《関税法第112条第1項》。

4 法人の従業者がその法人の業務について、関税法第111条(許可を受けないで輸出入する等の罪)に該当する違反行為をした場合には、その行為者が罰せられるほか、両罰規定の適用により当該法人に罰金刑が課されることがある《同法第117条第1項》。

(誤=2、3、5)

2 通関業者の偽りその他不正の行為により関税を免れようと実行に着手してこれを遂げない場合であっても、当該通関業者は、当該不正の行為の予備罪として、既遂罪と同様に罰せられることがある《同法第110条第3項》。

4 関税法第108条の4から第111条までの罪を犯した場合には、当該犯罪に係る貨物について没収されることがあるほか、その犯罪行為の用に供した船舶又は航空機についても没収されることがある《同法第118条第1項》。

5 重大な過失により税関長の許可を受けないで保税地域にある外国貨物を見本として持ち出した場合には、関税法第115条の2第6号に規定する行為に該当することになるので、重過失罪による罰金刑が課されることがある《同法第116条》。

第14問(輸入してはならない貨物)

《正解》3、4

〈解説〉
(正=3、4)

3 輸入差止申立てが受理された商標権者は、当該申立てに係る貨物について認定手続が執られている間に限り、税関長に対し、当該疑義貨物についてその見本の検査をすることを承認するよう申請することができる《関税法第69条の16第1項》。

4 麻薬及び大麻は、輸入してはならない貨物に該当するが、政府が輸入するもの及び他の法令の規定により輸入することができることとされている者が当該他の法令の定めるところにより輸入するものは除かれる《同法第69条の11第1項第1号ただし書》。

(誤=1、2、5)

1 税関長は、意匠権等の知的財産権を侵害する貨物に該当する貨物があると思料するときは、没収して廃棄し、又は積戻しを命ずることができる《同法第69条の11第2項》が、認定手続を経た後でなければ、当該措置をとることはできない《同法第69条の12第4項》。

2 税関長は、育成者権を侵害する貨物に該当するか否かについての認定手続において、その認定をするために必要があると認めるときは、農林水産大臣(「経済産業大臣」ではない。)に当該認定のための参考となるべき意見を求めることができる《同法第69条の18第1項》。

5 風俗を害すべき書籍で輸入されようとするものについては、憲法で保障する思想表現の自由を侵害するおそれがあることから、税関長は、当該貨物を没収して廃棄等をすることはできず、当該貨物を輸入しようとする者に対し、風俗を害すべき書籍がある旨を通知しなければならない《同法第69条の11第3項》。

第15問(輸出してはならない貨物)

《正解》2、5

〈解説〉
(正=2、5)

2 税関長は、商標権を侵害する貨物に該当するか否かについての認定手続において、その認定をするために必要があると認めるときは、知的財産権に関し学識経験を有する者であってその認定手続に係る事案の当事者と特別の利害関係を有しないものを専門委員として委嘱し、当該認定のための参考となるべき意見を求めることができる《関税法第69条の9》。

5 税関長は、輸出差止申立てを受理した場合において、当該申立てに係る貨物についての認定手続が終了するまでの間、当該貨物が輸出されないことにより当該貨物の輸出者が被るおそれがある損害の賠償を担保するため必要があると認めるときは、当該申立人に対し、期間を定めて、相当と認める額の金銭を供託すべき旨を命ずることができる《同法第69条の6第1項》。

(誤=1、3、4)

1 著作権を侵害する物品であって、その侵害とみなされる行為をした場合には、出国する者がその出国の際に携帯して輸出するものであっても、輸出してはならない貨物に該当する《関税法第69条の2第1項第3号》。

3 税関長は、輸出されようとする貨物のうちに意匠権等の知的財産権を侵害する物品があると思料するときは、その職権に基づき認定手続を執らなければならない《同法第69条の3第1項》こととされており、その取締り及び認定手続を効率的かつ効果的に行うための手続が「輸出差止申立て手続」である《同法第69条の4第1項》。したがって、税関長は、意匠権を侵害する物品があると思料するときは、当該申立てが行われているか否かにかかわらず、認定手続を執らなければならない。

4 税関長は、商標権等の知的財産権を侵害する物品に該当する貨物があると思料するときは、認定手続を経た後でなければ、関税法第69条の2第2項の規定に基づいて「没収して廃棄」することはできない《同法第69条の3第4項》。

【択一式】
第16問(適用法令)

《正解》

〈解説〉
(正=3)

3 賦課課税方式が適用される郵便物であって日本郵便株式会社から税関長に提示がされたものについての適用法令は、当該提示がされた時の属する日において適用される法令である《関税法第5条第1号、同法第4条第1項第6号》。これは、郵便路線上にあるものについては、課税物件の確定の時期が「当該提示がされた時」とされ、適用法令についても、これと同時期とすることが合理的であることによる。

(誤=1、2、4、5)

1 特例輸入者が保税地域に入れることなく電子情報処理組織(NACCS)を使用して輸入申告をし、輸入の許可を受けた貨物については、当該輸入の許可の時の属する日(「当該輸入申告の日」ではない。)において適用される法令による《同法第5条第1号、同法第4条第1項第5号の3》。これは、特例輸入者により輸入申告がされた貨物の課税物件の確定の時期が「当該輸入の許可の時」とされ、適用法令についても、これと同時期とすることが合理的であることによる。

2 機用品として航空機に積み込むことについて税関長の承認を受けた外国貨物で、その承認の際に指定された期間内に当該航空機に積み込まれないものについては、当該積込みが承認された時の属する日(「当該指定された積込みの期間が経過した時の属する日」ではない。)において適用される法令による《同法第5条第1号、同法第4条第1項第5号》。これは、税関がその承認の時に検査等を行い、貨物の状況確認が行われていて合理的であることによる。

4 収容された外国貨物で、公売に付されたものについては、当該公売の時の属する日(「当該収容の時の属する日」ではない。)において適用される法令による《同法第5条第1号、同法第4条第1項第7号》。これは、「公売の時」が実態的に課税原因となる輸入される状況により近く、税関による確認が行われていて合理的であることによる。

5 保税蔵置場に置かれた外国貨物で、輸入申告がされた後輸入の許可がされる前に当該貨物に適用される法令の改正があったものについては、当該許可の日(「その保税蔵置場に置くことが承認された日」ではない。)において適用される法令による《同法第5条第2号》。
通常は、保税蔵置場に置かれた外国貨物で輸入申告がされたものについては、置くことが承認された日に適用される法令によるが、輸入申告から輸入許可までの間に当該貨物に適用される法令の改正があったものについては、特例的に「当該許可の日」とされ、税率の引上げがあった場合の税逃れの回避、通常の輸入者との税負担の公平に配慮したものとなっている。

第17問(関税の納期限)

《正解》

〈解説〉
(誤=5)

5 申告納税方式が適用される貨物を輸入しようとする者が輸入申告に併せて納税申告を行った場合において、当該申告に係る関税を納付すべき期限に関し、その延長を受けたい旨の申請書を当該申告に係る税関長に提出し、かつ、当該関税の額の一部に相当する額の担保を当該税関長に提供したときは、当該提供された担保の額を超えない範囲内において、その納期限を3月以内(「2月以内」ではない。)に限り延長することができる《関税法第9条の2第1項》。

(正=1、2、3、4)

1 無申告加算税に係る賦課決定通知書を受けた者は、当該通知書に記載された金額の無申告加算税を当該通知書が発せられた日の翌日から起算して1月を経過する日までに納付しなければならない《同法第9条第4項》。

2 期限内特例申告書に記載された納付すべき税額については、特例申告書の提出期限までに納付しなければならない《同法第9条第2項第1号》。特例申告書の提出期限は、具体的には、輸入の許可の日の属する月の翌月末日であり、当該申告書は、当該許可をした税関長に提出しなければならない《同法第7条の2第2項》。

3 輸入の許可後にされた更正に係る更正通知書に記載された納付すべき税額については、当該更正通知書が発せられた日の翌日から起算して1月を経過する日までに納付しなければならない《同法第9条第2項第5号》。

4 過少申告加算税に係る賦課決定通知書を受けた者は、当該通知書に記載された金額の過少申告加算税を当該通知書が発せられた日の翌日から起算して1月を経過する日と当該過少申告加算税の納付の起因となった関税に係る貨物の輸入の許可の日とのいずれか遅い日までに納付しなければならない《同法第9条第3項》。
通常は関税が納付されて輸入が許可され、その後に修更正により過少申告加算税の賦課決定通知書が発せられることとなるが、例えば、輸入の許可前引取り承認が行われ、その後増額更正がされて更正通知書と過少申告加算税の賦課決定通知書が発せられたにもかかわらず、納税がされないことから、長期にわたり輸入の許可がされないような場合も想定されるため、このように「いずれか遅い日」とされている。

第18問(輸出通関)

《正解》5

〈解説〉
(誤=5)

5 特定委託輸出申告は、その申告に係る貨物が置かれている場所から当該貨物を外国貿易船に積み込もうとする開港(税関空港又は不開港)までの運送を特定保税運送者に委託しなければならない《関税法第67条の3第1項》。委託を受けた特定保税運送者が特定委託輸出申告に係る貨物が置かれている場所から開港までの間を一貫して運送することとなるが、当該申告に係る貨物について輸出の許可を受けた後は、他の特定保税運送者が運送を行うことができる《同法基本通達67の3−2−2》。

(正=1、2、3、4)

1 本邦の船舶により公海で採捕された水産物は内国貨物である。当該内国貨物を洋上から直接外国に向けて送り出すことは輸出であり、輸出申告をしてその許可を受けなければならない《同法第67条、第2条第1項第2号、第4号》。

2 外国貿易船に積み込んだ状態で輸出申告をすること(本船扱い)が必要な貨物について、特定委託輸出申告を行う場合には、本船扱いの手続を要しない《同法第67条の3第1項、同法基本通達67の2−1本文なお書》。

3 輸出申告書に記載すべき貨物の数量は、財務大臣が貨物の種類ごとに定める単位による当該貨物の正味の数量である《同法第67条、同法施行令第58条第1号、第59条の2第1項》。

4 貨物を業として輸出する者は、輸出申告に際して税関に提出したものを除き、当該貨物に係る取引に関して作成し又は受領した書類その他の書類(契約書、仕入書、梱包明細書、価格表、製造者又は売渡人の作成した仕出人との間の取引についての書類等)を当該貨物の輸出の許可の日の翌日から5年間保存しなければならない《同法第94条第2項、同法施行令第83条第4項、第8項》。

第19問(輸入通関)

《正解》

〈解説〉
(誤=2)

2 本邦に入国する者が携帯して輸入する貨物に対する関税の率は、「入国者の輸入貨物に対する簡易税率」が適用される。ただし、入国者が簡易税率の適用を希望しない場合には、一般の税率が適用される《関税定率法第3条の2》。なお、設問の中段以降の記述は、少額輸入貨物(課税標準となるべき価格の合計額が20万円以下)に関するものであり、この場合においても、少額輸入貨物に対する簡易税率の適用を希望しないときは、一般の税率が適用される《同法第3条の3》。

(正=1、3、4、5)

1 特例申告を行う場合は、特例申告貨物で輸入の許可を受けたものについて、特例申告書を作成し、当該許可の日の属する月の翌月末日までに当該許可をした税関長に提出しなければならない《関税法第7条の2第2項》。

3 保税地域にある外国貨物を見本として一時持ち出そうとする者は、見本の一時持出の許可の申請を行い、税関長の許可を受けなければならない《同法第32条、同法施行令第27条》。

4 輸出の許可を受けた貨物は、外国貨物である。当該外国貨物の全部について外国に向けて送り出すことが取止めになり、本邦に引き取る場合は、輸入申告をしてその許可を受けなければならない《同法第67条、第2条第1項第1号、第3号》。

5 本邦の船舶により外国の排他的経済水域の海域で採捕された水産物は、内国貨物である。当該内国貨物を本邦に引き取る場合は、輸入に該当しないことから、輸入手続を要しない《同法第2条第1項第4号、第2項》。

第20問(過少申告加算税、無申告加算税及び重加算税)

《正解》

〈解説〉
(誤=5)

5 過少申告加算税が課される場合において、納税義務者が納付すべき税額の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠蔽し、その隠蔽したところに基づき納税申告をしていたときは、当該納税義務者に対し、過少申告加算税の額の計算の基礎となるべき税額に係る過少申告加算税に代え、当該基礎となるべき税額に100分の35の割合(「100分の30の割合」ではない。)を乗じて計算した金額に相当する重加算税が課される《関税法第12条の4第1項》。

(正=1、2、3、4)

1 修正申告が、その申告に係る関税についての調査があったことにより当該関税について更正があるべきことを予知してされたものでない場合において、その申告に係る関税についての調査に係る税関による事前通知がある前に行われたものであるときは、過少申告加算税は課されない《同法第12条の2第4項》。
納税申告制度は、納税者による自主的な正しい申告により成立するものであり、誤りに気付いて自主的に修正申告をするような場合は、それが税関による調査の事前通知がある前に行われたものであれば、自ら自主的に追加納税する意図は明白であり、これを尊重して、過少申告加算税は課されない。

2 更正に基づき過少申告加算税が課される場合において、当該更正により納付すべき税額の計算の基礎となった事実のうちに、当該更正前の税額の計算の基礎とされていなかったことについて正当な理由があると認められるものがある場合には、当該更正により納付すべき税額からその正当な理由があると認められる事実に基づく税額として計算した金額を控除した税額を基礎として計算した過少申告加算税が課される《同法第12条の2第3項第1号》。
この場合の「正当な理由」とは、例えば、関税率表の適用上の所属、税率等について、輸入者等から十分な資料の提出等があったにもかかわらず、税関職員が輸入者に誤った教示等を行い、その教示等に従っていたもので、輸入者等がその教示等を信じたことについて、やむを得ないと認められる事情があるものがある《同法基本通達12の2−1》。

3 過少申告加算税の額の計算の基礎となる税額が10,000円未満である場合においては、過少申告加算税は課さず、当該税額に10,000円未満の端数がある場合においては、これを切り捨てて計算する《同法第12条の2第5項において準用する第12条第3項》。
この取扱いは、無申告加算税、重加算税においても同様である。

4 無申告加算税の額が5,000円未満である場合においては、これを徴収せず、当該無申告加算税の額に100円未満の端数がある場合においては、これを切り捨てる《同法第12条の3第7項において準用する第12条第4項》。
この取扱いは、過少申告加算税、重加算税においても同様である。

第21問(保税蔵置場)

《正解》

〈解説〉
(正=4)

4 保税蔵置場の許可を受けている者であらかじめ税関長の承認を受けた者(承認取得者:特定保税承認者)が新たに保税蔵置場を設置しようとする場合には、関税法第42条第1項に規定する保税蔵置場の許可の特例が適用され、その場所を所轄する税関長に届け出て、当該届出が受理されたときに、保税蔵置場の許可を受けたものとみなされる《関税法第50条第1項、第2項》。

(誤=1、2、3、5)

1 保税蔵置場の貨物の収容能力を増加し、若しくは減少し、又はその改装、移転その他の工事をしようとするときは、あらかじめその旨を税関に届け出なければならない(「税関長の承認を受けなければならない」ではない。)《同法第44条第1項》。

2 保税蔵置場に外国貨物を置くことができる期間は、当該貨物を最初に保税蔵置場に置くことが承認された日から2年(「1年」ではない。)である《同法第43条の2第1項》。

3 保税蔵置場の許可を受けていた者が、あらかじめ税関長の承認を受けて当該業務を譲り渡した場合には、譲渡しの際に当該保税蔵置場にある外国貨物については、譲り受けた者(地位を承継した者)の責任の下に業務が遂行されることから、当該業務を譲り渡した者が、当該外国貨物を当該保税蔵置場から出し終わるまでその義務を負うことはない《同法第48条の2第4項》。

5 承認取得者(特定保税承認者)の承認は、8年ごと(「10年ごと」ではない。)にその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う《同法第50条第4項》。

第22問(特例輸入者及び特定輸出者)

《正解》

〈解説〉
(正=0)

(誤=1、2、3、4、5)

 

1 特定輸出者が行う特定輸出申告は、関税法第67条の2第1項(輸出申告又は輸入申告の手続)の特例により、貨物を保税地域に入れることなく、全国いずれかの税関長に対して申告し、その許可を受けることができるものであり、その入れられる保税地域の所在地を所轄する税関長に対してしなければならないとする規定はない《関税法第67条の3第1項前段》。

2 特例申告ができない貨物は、関税暫定措置法別表第1の6(特別緊急加算関税率表)に掲げる物品、同法第7条の5第1項に規定する生鮮等牛肉及び冷凍牛肉並びに同法第7条の6第1項に規定する生きている豚及び豚肉等に限られており、同法第8条に規定する加工又は組立て減税が適用される貨物は含まれていないため、特例輸入者は、当該貨物について、全国いずれかの税関長に対して輸入申告をすることができる《同法第67条の19、第7条の2第4項、同法施行令第4条の3》。

3 特例輸入者が行う特例申告貨物についての輸入申告は、当該申告に係る貨物を入れた保税地域の所在地を所轄する税関長に対してだけでなく、全国いずれかの税関長に対してすることができることから、当該貨物の特例申告は、当該貨物の内容等を掌握している当該貨物の輸入を許可した税関長に対してしなければならない《同法第7条の2第2項》。

4 特例輸入者でない輸入者が特例申告をしようとする場合には、その通関手続を認定通関業者に委託しなければならない《同法第7条の2第1項》。
したがって、特定輸出者が輸入貨物の通関手続を認定通関業者に委託しない場合には、当該貨物が置かれている保税地域の所在地を所轄する税関長に対して輸入(納税)申告をしなければならない《同法第67条の2第1項、第7条第2項》。

5 特例輸出貨物が保税地域以外の場所において亡失したときは、当該特例輸出貨物に係る特定輸出者は、直ちにその旨を輸出の許可をした税関長に届け出なければならない(「当該許可をした税関長に対し、当該許可を取り消す旨の申請をすることができる」ではない。)《同法第67条の5において準用する第45条第3項》。

第23問(関税定率法に規定する関税の免除又は払戻し)

《正解》

〈解説〉
(正=3)

3 関税定率法第13条第1項の規定により製造用原料品に係る関税を免除する場合に、税関長は、その免除に係る関税の額に相当する担保を提供させることができる《関税定率法第13条第3項》。

(誤=1、2、4、5)

1 災害その他やむを得ない理由により当該貨物が損傷した場合に、関税定率法第10条第2項の規定による関税の払戻しを受けることができる要件は、輸入の許可後引き続き保税地域に蔵置中にその災害等により損傷した場合であって、保税地域から引き取られた貨物については、当該貨物を速やかに保税地域に戻した場合であっても、関税の払戻しを受けることはできない《同法第10条第2項》。

2 本邦に来遊する外国の元首だけでなく、その配偶者に属する物品のほか、その家族(直系尊属、直系卑属)又はこれらの者の随員に属する物品についても、関税の免除を受けることができる《同法第14条第2号》。

4 再輸入免税の適用を受けることができるものは、本邦から輸出された貨物で、その輸出の許可の際の性質及び形状が変わっていないものである必要があるが、その再輸入されるまでの期間については、何ら制限はない《同法第14条第10号》。

5 学術研究のため寄贈された物品で輸入されるものについて、特定用途免税の適用を受けることができるのは、輸入の許可の日から2年以内(「1年以内」ではない。)に学術研究以外の用途に供されないものに限られている《同法第15条第1項本文、第2号》。

第24問(特恵関税)

《正解》

〈解説〉
(正=1)

1 経済上の連携に関する日本国政府とマレーシア政府との間の協定において関税の譲許が定められている物品であって、マレーシアを原産地とするものについては、当該物品の当該協定税率が関税暫定措置法第8条の2に規定する特恵関税に基づく関税率を超える場合を除き、当該特恵関税の便益を与えないものとされている《関税暫定措置法施行令第19条の2、第25条第4項項名3》。
すなわち、経済連携協定に基づく協定税率と特恵税率の関係は、協定税率が特恵税率と同等か低い場合には協定税率、協定税率が特恵税率よりも高い場合には特恵税率が適用となる。これは、特恵受益国である国との間で締結する他の経済連携協定による協定税率の場合も同様であるが、アセアンとの包括的経済連携協定における特別特恵受益国であるカンボジア、ラオス、ミャンマーを原産地とする物品については、特恵税率の適用は除外されておらず、協定税率と特恵税率が併存し、いずれかの税率を適用することができる《同法施行令第25条第4項項名3》。

(誤=2、3、4、5)

2 特恵関税に係る原産地証明書は、税関長がやむを得ない特別な事由があると認める場合を除き、その証明に係る物品の輸出の際に、当該物品の輸出者(「輸入者」ではない。)の申告に基づき、原産地の税関又は発給につき権限を有するその他の官公署等が発給したものでなければならない《同法施行令第27条第4項》。

3 特恵受益国等を原産地とする物品のうち、その原産地である特恵受益国等から非原産国を経由して本邦へ向けて運送されるものについては、当該非原産国において運送上の理由による積替え及び一時蔵置以外の取扱いがされなかったもの、非原産国での一時蔵置又は博覧会等への出品のため輸出され、その輸出をした者により本邦に輸出されるもの(「その課税価格の総額が20万円以下である場合又は特例申告貨物である場合」ではない。)に限り、特恵関税の適用を受けることができる《同法施行令第31条第1項》。なお、運送上の理由による積替え、一時蔵置又は博覧会等への出品であっても、非原産国の保税地域等の場所で当該非原産国の税関の監督の下に行わなければならない《同法施行令第31条第2項》。

4 特恵関税に係る原産地証明書は、その証明に係る物品についての輸入申告の日(「輸入の許可の日」ではない。)において、その発給の日から1年以上を経過したものであってはならないが、災害等やむを得ない理由によりその期間を経過した場合において、税関長の承認を受けたときは、この限りでない《同法施行令第29条》。

5 経済が開発の途上にある国については、当該国が関税暫定措置法第8条の2に規定する特恵関税の便益を受けることを希望するもののうち(「希望するか否かにかかわらず」ではない。)、当該便益を与えることが適当であるものとして政令で定めるものが特恵受益国等とされる《同法第8条の2第1項、同法施行令第25条第1項》。

第25問(課税価格の決定の原則)

《正解》

〈解説〉
(誤=5)

5 輸入貨物の生産に関連して、買手により無償で直接に提供された役務に要する費用のうち、当該輸入貨物の買手と特殊関係にある者が外国において開発した当該輸入貨物の製法に係る技術に要する費用は、本邦以外において開発されたものであり、課税価格に含まれる《関税定率法第4条第1項第3号ニ、同法施行令第1条の5第3項》。
なお、買手と特殊関係にある者が開発した役務で、当該買手が当該者から直接提供を受けたものである場合には、当該開発に要した費用を課税価格に含める必要がある《同法施行令第1条の5第4項第1号》。

(正=1、2、3、4)

1 輸入貨物に係る特許権の使用の対価で課税価格に含まれるものは、「当該輸入貨物に係る」ものであり、かつ、「当該輸入貨物に係る取引の状況その他の事情からみて当該輸入貨物の取引をするために直接又は間接に支払われる」ものとされている《同法第4条第1項第4号、同法基本通達4−13(2)》。すなわち、輸入貨物に係るもので、かつ、輸入取引をするための条件として支払われる特許権の使用に伴う対価は課税価格に含まれる。
本件輸入貨物は、売手である特許権者の下請会社が当該特許製法等により製作・製造したものと認められることから、「当該輸入貨物に係る」ものである《同法基本通達4−13(3)》。
また、当該売手は、当該特許権者から当該特許製品の製造又は販売等を許諾された下請会社であり、買手は、当該特許権者に対し当該対価を支払わなければ、当該売手と実質的に輸入取引ができないと認められることから、「当該輸入貨物の輸入取引をするための条件として支払われるもの」であるので、当該対価は、当該輸入貨物の課税価格に含める必要がある《同法基本通4−13(4)》。

2 輸入貨物が輸入港に到着するまでの運送に要する運賃、保険料等は、当該輸入貨物の課税価格に含まれる《同法第4条第1項第1号》。

3 輸入貨物の生産及び輸入取引に関連して買手により無償で提供された物品に要する費用のうち、当該輸入貨物に取り付けられている我が国の法律に基づき表示することが義務付けられている事項のみが表示されているラベルに要する費用は、当該輸入貨物の課税価格に含まれない《同法第4条第1項第3号イ、同法基本通達4−12(1)ただし書》。

4 輸入貨物に係る輸入取引に関し買手により負担される費用のうち、当該輸入貨物の包装作業に係る人件費は、当該輸入貨物の課税価格に含まれる《同法第4条第1項第2号ハ、同法基本通達4−11なお書》。

第26問(関税率表の類注)

《正解》

〈解説〉
(正=5)

5 第22類注3において、『第22.02項において「アルコールを含有しない飲料」とは、アルコール分が0.5%以下の飲料をいう。』と規定されている。また、第22類注2では、『第20類からこの類までにおいてアルコール分は、温度20度におけるアルコールの容量分による。』と規定されている。

(正=1、2、3、4)

1 第71類注4(B)により、『「白金」とは、白金、イリジウム、オスミウム、パラジウム、ロジウム及びルテニウムをいう。』と規定されており、白金は、白金、パラジウム及びロジウムに限定されていない。

2 第16類注2において、『ソーセージ、肉、くず肉、血、魚又は甲殻類、軟体動物若しくはその他の水棲無脊椎動物の一以上を含有する調製食料品で、これらの物品の含有量の合計が全重量の20%(「10%」ではない。)を超えるものは、この類に属する。』と規定されている。

3 第31類注1(b)において、第31類に含まれないものとして、化学的に単一の化合物が挙げられているが、第31類注2(a)(ⅱ)の規定により、硝酸アンモニウムは、純粋なものであっても第28類の無機化合物に含まれず、第31.02項に含まれる。

5 第70類注1(d)の規定により、光ファイバーは、第90類に属するとされていることから第70類には属さない。

第27問(輸入の承認)

《正解》

〈解説〉
(正=4)

4 本邦から出漁した船舶が外国の領海で採捕した水産動植物であって、当該船舶により輸入されるものについては、輸入割当品目である水産動植物が輸入割当て及び輸入承認の特例の適用除外貨物とされていないことから、輸入割当て及び輸入承認の特例の適用ができ、経済産業大臣の輸入割当てを受けることを要しない《輸入貿易管理令第14条ただし書、第1号、別表第1の第17号、経済産業省告示(平成27年経告第160号)》。

(正=1、2、3、5)

1 輸入割当品目を輸入する場合は、経済産業大臣の輸入割当てを受けた上で、経済産業大臣の輸入の承認も受けなければ輸入することはできない《同令第9条第1項、第4条第1項》。

2 ワシントン条約該当物品は、原則として輸入割当て及び輸入承認の特例の除外貨物であるが、経済産業大臣の輸出の承認を受けて輸出された後無償で輸入される貨物で、その輸出の際の性質及び形状が変わっていないものは、この特例の除外貨物から除かれているので、設問の場合は、特例が適用でき、経済産業大臣の輸入の承認を要しない《同令第14条第1号、別表第1の第17号の2、経済産業省告示(平成27年経告第160号)の第3号本文、(1)》。

3 輸入割当品目である貨物を『無償』で輸入しようとする場合で、当該貨物の総価額が18万円以下であるときは経済産業大臣の輸入割当てを受けることを要しないが、当該輸入割当品目を『有償』で輸入しようとするときはその総価額が18万円以下であっても経済産業大臣の輸入割当てを受けることを要する《同令第14条第1号、同令別表第1の第1号、通商産業省告示(平成12年通告第789号)第1号の3》

5 経済産業大臣の輸入割当ては、貨物の数量により行うとされているが、貨物の数量により輸入割当てを行うことが困難であり又は適当でない場合には、貨物の価額により行うことができる《同令第9条第2項》。

第28問(不服申立て)

《正解》

〈解説〉
(正=5)

5 関税法又は他の関税に関する法律の規定による税関職員の処分は、当該職員の属する税関の税関長がした処分とみなされ、当該処分に不服がある者は、再調査の請求をすることができる《関税法第89条第2項》。

(誤=1、2、3、4)

1 税関長の処分について審査請求があった場合には、財務大臣は、原則として関税等不服審査会に諮問しなければならないが、①審査請求人から当該諮問を希望しない旨の申出がされ、参加人から当該諮問をしないことについて反対する旨の申出がされていないとき、②当該審査請求が不適法であり、却下するとき、③当該審査請求に係る処分の全部を取り消すときなどは、諮問をすることを要しない《同法第91条》。

2 関税の確定若しくは徴収に関する処分又は滞納処分についての取消しの訴えは、当該処分についての審査請求に対する裁決(「再調査の請求についての決定」ではない。)を経た後でなければ、提起することはできない《同法第93条第1号》。

3 輸入してはならない貨物(風俗を害すべき書籍)に該当すると認めるのに相当の理由があるとして税関長から通知された場合には、その通知についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ、取消しの訴えを提起することはできない《同法第93条第2号》。

4 関税等不服審査会は財務大臣の諮問機関であり、財務大臣は、税関長の処分について審査請求(「再調査の請求」ではない。)があった場合には、原則として当該審査会に諮問しなければならない《同法第91条本文》。

第29問(NACCS法)

《正解》

〈解説〉
(正=0)

(誤=1、2、3、4、5)

輸出入等関連業務については、不服申立て、通関業の許可申請など電子情報処理組織(NACCS)に馴染みにくい手続を除き、NACCSを使用して行うことができるようになっており、設問の手続は、いずれもNACCSにおいて行うことができる《電子情報処理組織による輸出入等関連業務の処理等に関する法律(以下「NACCS法」という。)第2条、同法施行令第1条》。

1 NACCS法施行令第1条第1項第1号、同令別表第1号(関税法第7条第1項(申告)の規定による申告(輸徴法施行令第13条第1項(関税を免除する物品についての免税等の手続等)の規定による課税物品の品名及び数量等の付記を含む。)又は同法第7条第3項の規定による教示の求め)

2 同法施行令第1条第1項第1号、同令別表第39号(関税法第67条(輸出又は輸入の許可)の規定による申告)

3 同法施行令第1条第1項第1号、同令別表第42号(関税法第68条(輸出申告又は輸入申告に際しての提出書類)の規定による書類の提出)

4 同法施行令第1条第1項第1号、同令別表第44号(関税法第70条第1項又は第2項(証明又は確認)の規定による証明)

5 同法施行令第1条第1項第1号、同令別表第72号の3(関税暫定措置法施行令第27条第1項(原産地の証明)の規定による原産地証明書の提出)

第30問(不当廉売関税)

《正解》

〈解説〉
(誤=4)

4 不当廉売関税は、不当廉売される貨物の正常価格と当該貨物の不当廉売価格との差額に相当する額と同額以下(「同額」ではない。)でなければならない。この場合の正常価格とは、輸出国における消費に向けられる当該貨物と同種の貨物の通常の商取引における価格をいい、不当廉売とは、この正常価格より低い価格(不当廉売価格)で輸出のために販売することをいう《関税定率法第8条第1項》。

(正=1、2、3、5)

1 不当廉売された貨物の輸入が当該貨物と同種の貨物を生産している本邦の産業に実質的な損害を与えるおそれがある場合において、当該本邦の産業を保護するため必要があると認められるときは、不当廉売関税を課すことができる《同法第8条第1項》。

2、関税定率法第8条第1項に規定する本邦の産業とは、不当廉売された貨物と同種の貨物の本邦における総生産高に占める生産高の割合が相当の割合以上である本邦の生産者をいう《不当廉売関税に関する政令第4条第1項》。

3 不当廉売された貨物の輸入の事実及び当該輸入が本邦の産業に実質的な損害を与える事実の有無について政府が調査を開始した場合において、当該貨物が小売に供されているときは、当該貨物の主要な消費者の団体は、当該調査に関し、財務大臣に対し、書面により意見を表明することができる《同政令第12条の2第1項》。
これは、ともすれば国内産業の保護の視点だけが重視されがちな不当廉売に関する政府の調査において、利害の相反する消費者団体にも意見を表明する機会を与えるものである。

5 政府は、不当廉売された貨物の輸入の事実及び当該輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実についての十分な証拠がある場合において、必要があると認めるときは、当該本邦の産業に利害関係を有する者からの求めがないときであっても、これらの事実の有無につき調査を行うものとされている《関税定率法第8条第5項》。
不当廉売関税を課すことを求めるのは、通常は損害を受ける本邦の生産者等であり、その求めを受けて政府が調査を開始することとなるが、そのような求めがない場合であっても、政府自らの判断により調査を開始する裁量権が与えられている。