輸入申告書の作成問題(第2問)模範解答の補足説明
1.品名、税表番号、統計細分、税表細分
仕入書に記載されている輸入貨物は、「冷凍豚肉調製品(FROZEN PROCESSED PORK)」であるので、当該輸入貨物と実行関税率表(抜すい)を対比して実行関税率表の「第1602.42号・豚の肩肉及びこれを分割したもの」に該当するものであることを確認したうえで、当該輸入貨物ごとに、その所属する実行関税率表の税表番号、統計細分、税表細分を決定する。
(1)申告書第1欄
①仕入書第1項の『(FROZEN PROCESSED PORK) BREADED PORK CUTLETS』
輸入申告書作成要領の記3-(1)によると、ボイルした肩ロース豚肉(50%)をパン粉等(50%)で衣付けしたカツレツであることから、第16類注2及び第1602.42号の規定により、「豚の肩肉及びこれを分割したもの」の税表細分「2その他のもの」に分類する。
したがって、税表番号は「1602.42」に、統計細分は「090」に分類して、「1602.42-090」となり、税表細分は「-2」となる。
②仕入書第3項の『(FROZEN PROCESSED PORK) COOKED MEAT & VEGETABLE』
輸入申告書作成要領の記3-(3)によると、肩ロース豚肉(30%)をピーマン、たけのこの野菜(60%)及び調味料(10%)で炒めたものであることから、第16類注2及び第1602.42号の規定により、「豚の肩肉及びこれを分割したもの」の税表細分「2その他のもの」に分類する。
したがって、税表番号は「1602.42」に、統計細分は「090」に分類して、「1602.42-090」となり、税表細分は「-2」となる。
③ 仕入書第1項の『(FROZEN PROCESSED PORK) BREADED PORK CUTLETS』と仕入書第3項の『(FROZEN PROCESSED PORK) COOKED MEAT & VEGETABLE』
同じ税表番号、統計細分及び税表細分に所属するので、これらを一括して申告書の1欄に記入する。
なお、申告品名は、『 (FROZEN PROCESSED PORK) BREADED PORK CUTLETS(PORK 50%,OTHER 50%) AND COOKED MEAT & VEGETABLE(PORK 30%,OTHER 70%)』となる。(なお、正味重量は、5,500㎏となる。)
(2)申告書第2欄
○仕入書第2項の『(FROZEN PROCESSED PORK)SEASONED PORK』
輸入申告書作成要領の記3-(2)によると、ボイルした肩ロース豚肉(95%)を調味液(5%)で味付けしたものであって、1個の重量が100グラムであることから、第1602.42号の規定により、「豚の肩肉及びこれを分割したもの」の税表細分「1・・その他の調製をし又は保存に適する処理をした物品で豚の肉(1個の重量が10グラム以上のものに限る。)のみからなるもの(調味料、香辛料その他これらに類する物品を加えてあるかどうかを問わない。)」に分類する。
更に、仕入書第2項の「調製して冷凍した豚肉」は、その課税価格は3,850,000円(後記2-(2)参照)であって正味重量は5,000㎏であるので、1㎏当たりの課税価格は770.00円となって、豚肉加工品に係る分岐点価格897.59円より低いので、「〔1〕課税価格が1㎏につき、豚肉加工品に係る分岐点価格897.59円以下のもの」に属することになる。したがって、税表番号は、「1602.42」になり、統計細分は「011」に分類して、「1602.42-011」となり、税表細分は、「-1-〔1〕」となる。
2.輸入申告価格(関税の課税価格相当額)
輸入申告価格は、課税価格相当額である。(関税法施行令第59条の2第2項)
豚肉の輸入申告価格(関税の課税価格相当額)は、仕入書記載価格(CIF価格)から計算して記入する。
この場合において、仕入書に外国通貨により表示されたCIF価格の本邦通貨への換算は、当該輸入貨物に係る輸入申告の日の属する週の前々週における実勢外国為替相場の週間平均値をもって行う。(関税定率法施行規則第1条)
申告年月日は、平成16年10月3日であるので、平成16年9月19日~9月25日の週間における平均値である110円/US$により換算する。
(1)申告書第1欄『(FROZEN PROCESSED PORK) BREADED PORK CUTLETS AND COOKED MEAT & VEGETABLE』
仕入書第1項の貨物 仕入書第3項の貨物
US$40,000 + US$16,500 = US$56,500
US$56,500 × 110円/US$ = 6,215,000円
(2)申告書第2欄『(FROZEN PROCESSED PORK) SEASONED PORK』
US$35,000 × 110円/US$ = 3,850,000円
3.関税率
(1)申告書第1欄『(FROZEN PROCESSED PORK) BREADED PORK CUTLETS AND COOKED MEAT & VEGETABLE』
原産国の中華人民共和国は、WTO加盟国であるので、協定税率を適用できる。そして、協定税率が基本税率よりも低いので、協定税率20%を適用する。
(2)申告書第2欄『(FROZEN PROCESSED PORK) SEASONED PORK』
申告書第2欄の豚肉の属する関税率表の「1602.42-011」には、基本税率、協定税率及び暫定税率が設定されているが、このうち基本税率及び協定税率が( )内に記載されていて適用されない旨が表示されているので、暫定税率を適用する。
なお、適用する暫定税率(1㎏につき豚肉加工品に係る基準価格に1.5を乗じた得た額と課税価格に0.6を乗じて得た額との差額)は、次のように計算する。
① 1㎏につき豚肉加工品に係る基準価格に1.5を乗じて得た額
基準価格409.90円 × 1.5 = 614.85円/㎏
② 1㎏につき課税価格に0.6を乗じて得た額
課税価格3,850,000円×0.6÷5,000㎏ = 462.00円/㎏
③ 上記の①と②との差額
614.85円/㎏-462.00円/㎏ = 152.85円/㎏
4.申告書各欄ごとの税額
関税の課税標準は、価格(課税価格すなわち輸入申告価格)又は数量である。(関税定率法第3条)
消費税の課税標準は、関税の課税価格(輸入申告価格)に、(100円未満の端数を切捨てた)関税額を加算した額である。(消費税法第28条第3項)
地方消費税の課税標準は、算出した消費税額の100円未満の端数を切捨てた額である。(地方税法第72条の82)
(1)申告書第1欄『(FROZEN PROCESSED PORK) BREADED PORK CUTLETS AND COOKED MEAT & VEGETABLE』
①関税額
6,215,000円 × 20% = 1,243,000円
②消費税額
輸入申告価格 関税額 課税標準額
(6,215,000円+1,243,000円=7,458,000円)×4% = 298,320円
③地方消費税額
課税標準額
298,300円×25% = 74,575円
(2)申告書第2欄『(FROZEN PROCESSED PORK) SEASONED PORK』
① 関税額
5,000㎏ × 152.85円/㎏ = 764,250円
② 消費税額
輸入申告価格 関税額 課税標準額
(3,850,000円+764,200円=4,614,200円) ×4% = 184,560円
③ 地方消費税額
課税標準額
184,500円×25% = 46,125円
5.税額合計(納付すべき税額)
(1)「 枚 欄」欄
今回の輸入(納税)申告のために、輸入(納税)申告書を1枚使用して、2欄の輸入(納税)申告をしたので、「1枚2欄」と記入する。
(2)「納付税額」欄
今回の輸入(納税)申告によって納付する各税目ごとに、申告書第1欄と申告書第2欄の端数処理前の税額を合計した後に、100円未満の端数を切り捨てた額を記入する。したがって、納付する各税目ごとの下2桁は「00」円となる。
① 関税額
申告書第1欄 申告書第2欄
1,243,000円 + 764,250円 = 2,007,200円
② 消費税額
申告書第1欄 申告書第2欄
298,320円 + 184,560円 = 482,800円
③ 地方消費税額
申告書第1欄 申告書第2欄
74,575円 + 46,125円 = 120,700円
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