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ボーイング社への補助金等を巡るWTO紛争 (EU)(2012/09/27)
●EU
ボーイング社への補助金をめぐるWTO紛争
-EUは米国の是正措置を不十分として再協議申し入れ-
2005年6月以来、米国と欧州連合(EU)との間で紛争案件となっていたボーイング社に対する米国政府等による補助金問題に関して、2012年3月WTOの紛争解決上級委員会においてWTO協定に違反するとされ、その是正措置が米国に求められていたが、2012年9月24日、米国政府は、本件の是正措置を欧州委員会に通報したことを明らかにしました。
2012年3月に出された紛争解決上級委員会の裁定によれば、米国の連邦政府及び州政府は、WTOの規定に違反してボーイング社に対して1989年から2006年の間、累計で50億ドル~60億ドルの補助金を支給したとされています。
補助金とされた主なものには、米航空宇宙局(NASA)からボーイング社に供与された研究開発費(26億ドル)、米国防総省(DOD)からボーイング社に供与された研究開発費(12億ドル)、外国販売法人(FSC)による輸出補助金(22億ドル)、ワシントン州の税控除(2006年~2024年の間で約31億ドル)が含まれます。
なお、同委員会において、ウィチカ市(カンザス)から供与されたとされる4.76億ドルの補助金も、欧州のエアバスを不利な立場に追い込んだ措置として独自に追加されました。
上記の上級委員会の裁定は、2012年3月23日に開催されたWTO紛争解決機関において採択され、米国は6か月以内にその決定事項を履行することを義務づけられました。
6か月目に当たる2012年9月24日に欧州委員会に提出された米国政府の通報内容は、米連邦政府、州政府等の問題とされた補助金等を是正する措置を含むとされているが、欧州委員会はその内容を調査した結果、紛争解決機関の決定内容に照らして明らかに不十分であり、さらに米国がボーイング社にさらなる補助金を提供した可能性のあることを示す証拠を把握していると述べ、米国に対して再度協議に応じるよう求めています。
今後の段取りに関して、欧州委員会は、15日以内に協議を開始し、協議が不調に終われば本件を審査するためのパネル(紛争解決小委員会)の設置を求めることもあり得るとしています。
(出典:9月24日及び25日付け欧州委員会プレスリリース及び9月24日付けUSTR通報等より)
※過去の関連ニュース
「ボーイング社への補助金をめぐるWTO紛争 -パネルは、EUの主張を概ね認める-」
2011年4月7日更新
「エアバスへの補助金問題に関するパネル裁定 -EU,WTO上級委員会に上訴を決定-」
2010年7月23日更新




