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フィリピンの蒸留酒に対する内国税はWTO協定違反 ―WTOパネル報告書発表―

2011年8月29日更新

●EU

欧州連合(EU)及び米国より、WTO紛争解決機関に対して申し立てられていたフィリピンの蒸留酒に対する課税問題に関し、8月15日WTO紛争解決小委員会(パネル)は、フィリピンの蒸留酒に対する課税はGATT第3条(内国の課税等に関する内国民待遇の規定)に抵触するとして、その是正を求める報告書を発表した。

本件紛争は、EU及び米国が、2009年12月及び2010年3月にそれぞれWTOに提訴し、2010年4月に両申立てを処理するための単一のパネルが設置され、今回の報告書に至ったもので、EU及び米国の申立て内容を認めたものとなっている。

今回問題とされたフィリピンの酒税制度では、実質的に国産の原料(砂糖やパーム等)から製造される蒸留酒(ウイスキー、ブランデー、ジン、ウオッカ、テキーラ等)に対しては、一律の従量税が適用されるのに対して、それ以外の蒸留酒(ほとんどが輸入されるもの。例えば、小麦から作られるウイスキー)に対しては価格帯を設定し実質的に高率の酒税が課され、EUの試算によれば、輸入品は国産品に比べ、10倍~50倍の重い酒税が課されるとしている。 2004年に新たな立法措置がとられ、それ以降状況は特に悪化し、2004年~2007年の間においてフィリピンへの蒸留酒のEUからの輸出額は半分以下になったとしている。

このパネル報告書は、フィリピンが60日以内に紛争解決上級委員会に対して異議申立てをしなければ、60日以内に開催されるWTO紛争解決機関において審議され、採択されることが見込まれる。同機関において報告書内容が採択されれば、フィリピンは一定に期間内にGATT規定に合致させるための措置をとることが必要となる。

(出典:8月15日付のEUUSTRの各プレスリリース及びWTOパネル報告書より)