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2011年5月24日
●EU
8月11日、欧州連合(EU)は、カナダのオンタリオ州の再生可能エネルギー政策に関してWTO紛争解決手続に基づく協議を申し入れたことを発表した。
EUの発表によれば、カナダのオンタリオ州は、再生可能エネルギーの生産者が国内技術を使うことを条件として、その生産者に対して補助金を交付する措置をとっており、この措置は、補助金と国内産品の使用を結びつけることを禁じたWTOのルールに抵触するとして、WTO協議を申し入れたとしている。
同発表の中で、再生可能エネルギーの促進、開発においてEUは世界をリードしており、オンタリオ州がかかるエネルギー使用の奨励策をとっていることは歓迎するとしつつ、国際貿易上のルールに合致した方法でその推進をしなければならないとしている。EUの判断では、オンタリオ・グリーン・エネルギー及び経済法(OGEA)においては、オンタリオ電力公社(OPA)に対して再生可能エネルギーの使用を奨励するプログラムの開発を委任し、これに基づき同公社は市場価格より高い価格での再生可能エネルギーを買い取ることを認めるいわゆる固定価格買取制度(Feed-in-Tariff Program)を創設している。これ自体が補助金に当たり、またその支援措置として、国産の製品やサービスを優遇することを条件としている。例えば、太陽光発電については、プロジェクトの初期費用の40%~50%は、オンタリオ州の製品又はサービスを使うことが必要とされ、2011年以降のプロジェクトについてはその割合は60%に引き上げられる。また、風力発電の場合、初期費用の25%とされ、2012年以降のプロジェクトについては50%にまで引き上げられる、としている。
風力及び太陽光発電装置のEUからカナダへの輸出額は2007年~2009年について見ると、3億ユーロから6億ユーロに達し、EUにとっては重要な輸出品になっている。今回問題となっているローカルコンテンツの要件が撤廃されれば、この輸出額はさらに増えることとなろうとも述べている。
EUは二国間での交渉によって本件を解決しようとしたが、それが不成功に終わったため、今回のWTO協議を申し入れたとしている。
なお、我が国も本件のローカルコンテンツ要求がWTO協定と整合しないとして、WTOに提訴し、紛争解決のためのパネルが設置されている(本年7月20日付の外務省の発表参照)。
(出典:8月11日付の欧州連合のプレス・リリースより)