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失敗とスランプからの脱却

~失敗とスランプからの脱却~

平成30年度通関士養成通信教育講座受講(受験2回)

全国通関士模試受験

T・Kさん

私はこのたび、2度目の受験において第52回通関士試験に合格しました。少し長くなりますが、自身の合格までの道のりについてご紹介させて頂きます。まず、私がこの試験を受験しようと思ったきっかけですが、通関の知識を活かすことで自身の貿易の仕事の幅を広げてゆきたいと考えたためです。私はこれまでに通関業者など、貿易に携わる仕事に従事してきました。そのため貿易の輸出入の一連の流れについてはある程度理解していたものの通関そのものの知識においてはそれとはまた別のもので、やはり勉強しないことにはいつまで経っても未知の世界であると感じていました。また、貿易の仕事で実務経験を重ねてゆく中で、より幅広く様々な知識を吸収していきたい、今の仕事のままで留まりたくはないという思いから、貿易の核の部分でもある通関の知識を身に着けておくことは非常に価値のあることであると感じこのたび通関士試験の受験を決意しました。

 

■1年目(2017年)

学習形態:通学講座 
学習時間: 
・2月~5月まで:毎日約1-2時間程度 
・6月~試験前日まで:平日:1日約3-5時間 
       土・日・祝日:1日約8-12時間

 

総学習時間:800時間以上

 

<使用テキスト等> 
・通学講座指定のテキスト・問題集・プリント 
・TAC 通関士 貨物分類 暗記ノート2017 
・関税協会 通関士試験 問題・解説集2017 
・関税協会 関税評価ドリル2017 
・関税協会 計算問題ドリル2017 
・関税協会 ゼロからの申告書2017 
・ヒューマンアカデミー 通関士試験「通関実務」集中対策問題集 
・2011年~2016年までの通関士試験過去問題(税関HP/通関士ポータルより自宅プリンターで印刷)

通学講座の授業は週1回、約2時間30分ほどで、通学期間は2017年2月から9月頃迄の計8ヶ月間でした。

通学を選んだ理由は、職場から近く仕事帰りに通いやすい場所にあったこと、プロの方から効率的な学習方法を学ぶことができ質問もその場でできること、同じ志を持つ他の方々と一緒に勉強することで自身のモチベーション維持につながると思ったこと、などです。なにより多少費用がかかったとしても、結果的に一度で合格出来るなら惜しい投資ではないと思ったことが一番の理由でした。通学を始めた当初は、とにかく覚える量が多い上に講師の方の講義スピードが非常に速く、講義について行くのも復習も大変でなかなか思うように学習が進まず、6月頃には自分には合ってないのではないかと感じ始め、途中で辞めようか悩んだ時期がありました。しかし時間が確実に過ぎていくことに焦りを感じ、残り時間も少ないことから中途半端で終わらせたくなかったため腹を括り、とりあえず講義はなんとか全て出席したといった感じでした。

学習は、5月ぐらいまでは通関実務以外の範囲をざっと一通り終え、条文の意味を理解しながらインプットを行い、同時に関税協会の過去問題集を解きアウトプットを行いました。学習が始まって間もない頃は、問題を一問解くにもテキストを何度も読み返し、各問題の内容を理解するだけでも非常に時間がかかったのを覚えています。1年目に関しては、時間配分まで気にする余裕がなかったため(その後自然にスピードは出てきましたが)、時間配分よりもどちらかというと問題を多く解き、試験に慣れることを念頭に置いて学習していたように思います。

 

通関実務は6月の半ば頃から通学講座で学習を開始しました。それに伴い7月頃から関税協会・ゼロからの申告書やヒューマンアカデミー・通関実務 集中対策問題集を解き始めました。特に申告書についてはとにかく分からない事だらけであったため、ひたすらに数をこなして解説を読んで、同じ問題を何度も解きました。申告書問題を解く際にはインボイスの品目ごとに鉛筆で横線を引き、問題の選択肢と同じ税番を別冊の関税率表(統計品目表)にもあらかじめ印を付けて置き、本試験での税番選択のロスタイムを少なくするように心がけました。延滞税・過少申告加算税や課税価格の計算問題などについては関税協会 計算問題ドリル2017を中心に行い、申告書・計算問題がなんとか一通り理解できたところで本試験の過去問題を解き始めました。

通関実務の問題の解く順番としては、計算問題(問8~12)→択一(問13~17)→複数選択(問3~7)→輸入申告書(問2)→輸出申告書(問1)としました。

目標の時間配分は以下の通りで進めました。
計算問題+択一+複数選択→35分 
                     輸入申告書→45分 
                     輸出申告書→20分 

 

その他貨物分類もどこまで覚えれば良いのか学習のコツがつかめず苦戦しました。通学講座で使用していたテキストは、分類ごとに単に項目が羅列されているだけで覚えづらいと感じたため、何か良い資料はないかとインターネットで探していたところ、TAC貨物分類ノートを知り購入しました。テキストは過去問からの重要な部分を特にピックアップした内容で比較的シンプルにまとまっており見やすく、おかげで幾分分類への苦手意識は軽減されました(ちなみにこのテキストは2年目の学習時にもそのまま使用しました)。

8月・9月頃には模試を数社受けました。関税協会の模試の結果は順位が100番台のE判定で、それ以外の模試の結果はB(TAC)判定・C判定(LEC)でした。特段結果に一喜一憂することはなく、それよりもこの頃の心境は漠然とした不安と焦りだけでした。直前期にはもう何時間勉強したかわからない位勉強しましたが、問題が解けている実感が湧かず、とにかく時間が足りないと常に思っていました。

学習は知識の取りこぼしがないように3科目ともこまめにテキストで復習を行いながら、ひたすら本試験の過去問題を中心に解きました。2011年頃から2016年分まで計10回以上は解いたと思います。そして、このような状況の中、本試験当日をむかえ試験が終了しました。当時の感想としては、通関実務が全体的に例年よりも随分易しかったことに拍子抜けしたのをはっきり覚えています。本来時間が足りないと思われる通関実務で2、3回見直しができるほど時間が余ったのは驚きでした。かつ1・2科目目の通関業法、関税法等も手ごたえがあったため、これはもう合格出来るのではないか、と期待しながら、関税協会の解答速報を楽しみに待ちました。

そして後日、関税協会の解答速報が掲載され自己採点をしてみたところ、予測通り3科目共60%の点数が取れていました。ただ、通関実務についてはじっくりと見直しをしたにも関わらず、普段であれば絶対に間違う事のない、計算機の入力ミスや問題文の読み落とし等、多数のケアレスミスが発覚し、自己採点で60%ぎりぎりの点数であったものの、マークミスさえしていなければ大丈夫、合格できると楽観的に考えていました。しかし合格発表当日、自分の番号がありませんでした。あれだけ必死に勉強して、しかもこんなに高い合格率(2017年は21.3%でした)のチャンスの年に、まさかマークミスという形で、こんな結果で終わるとは思わなかった、自分の実力不足ゆえの不合格ではあるものの、出来たはずの試験に落ちてしまったという現実を目の当たりにし大きなショックを受けました。今となってはお恥ずかしい話ですが、合格発表日の翌日から朝目覚めるたび、「あ、そうか試験に落ちたのか・・」と思う一日から始まり、1度で合格するという気持ちが強かったためか気持ちが燃え尽き、しばらくの間何も手につかずひどく落ち込みました。その後テキストを見返すこともなく2度目の試験の事も考えないようにしていましたが、翌年の2月頃にいつまでもこのような状況にいる自分に耐えられなくなり、通関士試験を受けるきっかけとなったのが、今後の自身の貿易の知識を深める一環、ひいてはスキルアップの為に受験したいという事を思い出し、何とかもう一度モチベーションを奮い起こし、せっかくここまで学習したのだから合格したい、合格するまで勉強を継続できないかと考えるようになりました。

その結果、私はこれまで貿易自体の仕事に携わってきましたが、それとは別に通関士の資格がなくても通関業務の補助として働ける仕事を見つけ転職をしました。仕事は通関補助という形ではありましたが、実際に申告書を作成する業務であったため試験に連結する場面が多々あり、また苦手であった貨物分類に関して少しずつ知識が増えていくのを感じ非常に貴重な時間を得ることが出来ました。通関業務を実際にやりながらであれば学習に直結し、かつモチベーション向上にもつながるのではないかと思っての行動でしたが、実際にその通りで、この転職をきっかけに通関士の勉強を再開する決心がつきました。私の今回の上記のようなパターンは数少ない例かもしれませんが、再度学習したいという気持ちはあるものの、その後のモチベーションはずっと落ちたままで、受験してもまた落ちるのではないかと再受験に対し葛藤していました。最終的にはとにかく何とかして自分を合格出来る環境へ導きたかったという思いが勝ち、今回うまくタイミングが重なり運よくその場所を見つけることが出来たのも合格につながったのだと感じています。

 

■2年目(2017年)

学習形態:通信講座(関税協会)
学習時間:
・5月~7月まで:土・日・祝 1-2時間程度
・8月~試験前日まで:平日:1日1-2時間
           土・日・祝日:1日5-6時間

 

総学習時間:200時間未満

 

<使用テキスト等>
・関税協会 通関士養成講座テキスト
・関税関係法令集(通信講座配布物)
・TAC 通関士 貨物分類 暗記ノート2017
・関税協会 通関士試験 問題・解説集2018(通信講座配布物)
・関税協会 関税評価ドリル2018(通信講座配布物)
・関税協会 計算問題ドリル2018(通信講座配布物)
・関税協会 ゼロからの申告書2018(通信講座配布物)
・2012年~2017年までの通関士試験過去問題(税関HP/通関士ポータルより自宅プリンターで印刷)

※関税協会 通関士まるわかりノート、通関手続きドリル2018(いずれも通信講座配布物)は上記テキストで事足りると判断し使用しませんでした。

2度目の学習については、基礎的な知識は1度目で習得している実感があったものの市販のテキストのみの学習ではとりこぼしが出てしまうのではと不安が残っていたため通信講座を選択しました。

 

関税協会の通信講座を選んだ理由は、関税関係法令集がついていることと、提出課題があったことです。関税関係法令集は試験に必要な条文のみ法令ごとにピックアップされているので、無駄がなく非常に使い勝手が良かったです。このような法令集は他にはないのではないでしょうか。その都度調べるのが面倒な条文を“確認するためのクセ付け”にはもってこいだと思います。

なお、2度目の学習を本格的に再開したのは5月以降でした。初学であった前年は、試験直前まで覚えては忘れの繰り返しで毎日もどかしい日々を過ごしておりましたが、翌年についてはテキストを読み始めたところ大部分の内容についてはほぼ記憶しており、忘れていたところに関しても思い出す時間はさほどかかりませんでした(貨物分類の暗記はまだ少し苦手意識はありましたが、実務の恩恵もあってか前年よりも比較的覚えやすくなったと感じました。学習は引き続き前年のTACの貨物分類ノートを使用しました)。そのため関税協会の通信講座テキストをメインに一通り読み返したあとは、部分的に強化していきたい箇所のみ重点的に復習をし、それ以降はひたすら前年同様過去問題集を解きました。よってインプットの時間がほとんど不要となったため1度目よりも学習時間は格段に減りました。

あとは、集中力が続かなかったり、気持ちが向かない時には思い切って机に向かわない日を作ったのも学習時間の縮小につながっています。2度目についてはあせらず、短時間であってもいかに集中出来る時間を確保出来るかを意識しました。

学習時のテキスト等の不明点については、関税協会の受講者専用ぺージよりWEB上で質問ができたため、初めはタイムラグなどの使い勝手がどうなのか疑問に感じていましたが、実際に利用してみると思ったほか早く適切な回答を頂け、また、これまでの他の受講者の方が質問されたすべての質問が閲覧でき、そこから参考になる点が多く総合的に見てすごく良いツールであると感じました。その他法改正情報等ついてもわかりやすく解説されており効率的に学習を進められました。

8月には前年同様模試を受けました。今回は関税協会のみ受験し、結果は1031人中4位でB判定でした。順位だけで判断すると好成績に見えますが、自己採点では全教科正解率60%であったものの、実際は通関実務が55%しか取れておらず、前年のマークミスでの不合格の記憶がよみがえり、上位であろうがなかろうが、これが本番であったならば不合格は不合格だと逆に落ち込んでしまいました。

あとは、通関実務対策において個人的に行ったこととして本番でのミスを最小限にすべく、これまですべて鉛筆だけで行っていた以下の点を変更したことによって視覚的に見やすくなり随分問題が解きやすくなりました。

  • インボイスの品目ごとの線引きや税番・金額の書き込み等をすべて色鉛筆に変える
  • 問題文に記載された選択肢の税番すべてに4桁・2桁・4桁ごとの区切りの縦線を入れる
  • 別冊の選択肢の該当の税番にも色鉛筆で下線をあらかじめ引いておく

 

色鉛筆は1本で上下半分ずつ色違いで赤と青の2色のものを使用しインボイスの品目ごとに引く線と書き込みをする税番や課税価格が判別しやすいように色を変えました。正直、この作業を入れることにより約5、6分ほど試験の時間を削ることにはなりましたがこのひと手間のおかげで本番のミスやストレスを軽減できることを考えれば入れたほうが良いと感じ、本番も同様の手順で行いました。人によってはやりすぎかと思われるかもしれませんが、色鉛筆のほか打ちやすさを重視した電卓、インボイスに一度で線引きが出来る長さの定規や消しやすい消しゴム等も選別し、本試験に必要な「道具」にも徹底的にこだわりました。

なお、通関実務の問題の解く順番や目標の時間配分は1度目と同じ設定で進めました。そして2度目の試験を終え、感想としては予想通り前年よりも特に選択肢問題に関しては難易度が上がったと感じましたが、集中して解くことを意識していたため非常に落ち着いて問題は解けました。自己採点では通関実務のみ60%を切っていましたものの、昨年の件もありここで一喜一憂しても時間の無駄だと感じ特段気に留めず試験の結果を待つことにしましたが、その反面万が一再度不合格であった場合は、今回よりもさらにモチベーションは下がると覚悟しながらも、思ったよりも2回目の勉強時間が少なくて済んだことや、ここまで知識を吸収したのだから、周りからなんと言われようと合格するまでは何度でも受験し続けたいという気持ちが芽生えていました。

そして結果は、2度目の受験で無事合格出来ました。通関実務の合格基準点が50%に引き下がったため、運が良かったといえばそうかもしれません。官報に自分の名を確認した際には、正直嬉しさよりもやっと一区切りついた、ほっとした、「報われた」、気持ちになったのを覚えています。その後合格証書を手にしてから徐々に合格の実感が湧き嬉しい気持ちと自身の今後の貿易の仕事に対しての自信や誇りも生まれてきました。この資格と知識をこれからどう活かしていこうか、様々な場所で活躍していきたいと今後の計画を立てている最中です。

今合格をして思うことは、単純に挑戦して良かったということです。合格をしたからこそ言える言葉だと思います。もし今回合格出来ていなかったら軽々しく口に出来るような言葉だとは思いません。それほどこの言葉には深い思いが込められていると思います。どれだけ続けて挑戦することが出来るか、どれだけこの試験の為に集中出来る強い意志を持つことが出来るかが合格への大きなポイントとなるかと思います。(ただし、時には息抜きも必要であることもお忘れなく!)

最後に、通関士試験に挑戦されようとお考えの皆様には、この試験を受けられる以上、是非とも最後まであきらめずにご自身なりの学習を続けて合格される事をお祈りしております。やればやるだけ必ず知識は付きます。最後はご自身を信じて突き進むのみです。