第50回 通関書類の作成要領(解答・解説)・・・1時間40分

第50回 通関書類の作成要領(解答・解説)・・・1時間40分

通関業法関係(問題) 関税法等(問題) 通関書類の作成要領(問題)
通関業法関係(解答・解説) 関税法等(解答・解説) 通関書類の作成要領(解答・解説)
第1問 輸出申告(繊維製品)

《正解》(a)⑪、(b)①、(c)⑧、(d)⑤、(e)⑦

〈解説〉

1.各貨物の統計品目番号の決定

設問の「繊維製品」の品目分類においては、まず、輸出申告事項登録画面作成の問題文(以下「問題文」という。)の記4の「輸出統計品目表の第11部注2及び号注2」と同記5の各紡織用繊維の所属区分により、構成材料が複数の繊維から成るものの分類判断を行うことに注意が必要である。《参考:関税率表解説第11部総説》

次に、別冊の輸出統計品目表(抜すい)に掲げられている範囲の第61類(第61.10項)、第62類(第62.04項)及び第63類(第63.03項)の区分を参考に分類することとされており、そのうちから選択肢に掲げられた統計品目番号を選択して解答の番号とする。

(1)仕入書第1項「Knitted cardigans made of 50% of wool and 50% of man-made fibres」→6110.30-0000
メリヤス編みのカーディガンで羊毛50%(第51類)及び人造繊維50%(第54類又は第55類)から成るものは、第61.10項の「ジャージー・・・カーディガン・・・(メリヤス編み・・・のものに限る。)」に該当し、「号」の区分においては、主たる構成材料の決定のため、問題文の記4の「第11部注2(A)後段」の規定により、「数字上の配列で最後となる項に属するもの」とし、次に、同号注2(A)の規定から、第6110.30号の「-人造繊維製のもの」に分類され、細分番号は「000」、NACCS用コードは「0」となる。

(2)仕入書第2項「Knitted cardigans made of 30% of wool, 25% of Kashmir goats hair and 45% of man-made fibres」→6110.11-0005
メリヤス編みのカーディガンで羊毛30%(第51類)、カシミア毛25%(第51類)及び人造繊維45%(第54類及び第55類)から成るものは、第61.10項の「ジャージー・・・カーディガン・・・(メリヤス編み・・・のものに限る。)」に該当し、「号」の区分においては、主たる構成材料の決定のため、問題文の記5の「第11部注2(B)の(b)及び(d)」の規定により、「異なる紡織用繊維が一の類又は項に含まれる場合はこれらは単一の紡績用繊維とみなす」とする場合に、最大の繊維は、第51類(羊毛30%及びカシミヤ毛25%の合計55%)とされ、次に、羊毛とカシミヤ毛との割合では、羊毛が最大であること、及び同号注2(A)の規定から、第6110.11号の「--羊毛製のもの」に分類され、細分番号は「000」、NACCS用コードは「5」となる。

(3)仕入書第3項「Knitted cardigans made of 100% of flax fibres」→6110.90-0003
メリヤス編みのカーディガンで亜麻繊維100%(第53類)から成るものは、第61.10項の「ジャージー・・・カーディガン・・・(メリヤス編み・・・のものに限る。)」に該当し、第6110.90号の「-その他の紡織用繊維製のもの」に分類され、細分番号は「000」、NACCS用コードは「3」となる。

 (4)仕入書第4項「Woven skirts made of 50% of wool, 30% of cotton and 20% of synthetic fibres」→6204.51-0001
織物製のスカートで羊毛50%、綿30%及び合成繊維20%から成るものは、第62.04項の「女子用のスーツ・・・スカート・・・」に該当し、「-スカート及びキュロットスカート」のうち、第6204.51号の「--羊毛製又は繊獣毛製のもの」に分類され、細分番号は「000」、NACCS用コードは「1」となる。

(5)仕入書第5項「Woven skirts made of 25% of wool, 25% of fine animal hair, 40% of synthetic fibres and 10% of cotton」→6204.51-0001
織物製のスカートで羊毛25%(第51類)、繊獣毛25%(第51類)、合成繊維40%(第54類及び第55類)及び綿10%(第52類)から成るものは、第62.04項の「女子用のスーツ・・・スカート・・・」に該当し、「号」の区分において、主たる構成材料の決定のためには、上記(2)と同様に、問題文の記5の「第11部注2(B)の(b)及び(d)」の規定により、最大の繊維は、第51類(羊毛25%及び繊獣毛25%の合計50%)とされ、また、同号注2(A)の規定から、第6204.51号の「--羊毛製又は繊獣毛製のもの」に分類され、細分番号は「000」、NACCS用コードは「1」となる。

(6)仕入書第6項「Woven skirts made of 100% silk」→6204.59-0000
絹織物製のスカートで絹100%から成るものは、第62.04項の「女子用のスーツ・・・スカート・・・」に該当し、第6204.59号の「--その他の紡織用繊維製のもの」に分類され、細分番号は「000」、NACCS用コードは「0」となる。

(7)仕入書第7項「Woven curtains made of 50% of cotton and 50% of synthetic fibres」→6303.92-0000
織物製のカーテンで綿50%(第52類)及び合成繊維50%(第54類又は第55類)から成るものは、第63.03項の「カーテン・・・」に該当し、「号」の区分において「-その他のもの」のうち、主たる構成材料の決定のため、上記(1)と同様に、問題文の記4の「第11部注2(A)後段」の規定により、「数字上の配列で最後となる項に属するもの」として、次に、同号注2(A)の規定から、第6303.92号の「-合成繊維製のもの」に分類され、細分番号は「000」、NACCS用コードは「0」となる。

 

2.同一統計品目番号のまとめ

上記1から、仕入書第4項「Woven skirts made of 50% of wool, 30% of cotton and 20% of synthetic fibres」:US$5,550.00」及び第5項「Woven skirts made of 25% of wool, 25% of fine animal hair, 40% of synthetic fibres and 10% of cotton」:US$9,080.00」の品目番号は「6204.51-0001」と同一であり、問題文の記1により合算する。合算後の仕入書価格は「6204.51-0001:US$14,630.00」となる。
 

3.大額貨物/少額貨物の判断

問題文の記2により、品目番号が異なるものごとの申告価格が20万円以下の場合については、これらを申告価格が最も大きいものの統計品目番号に一括して一欄にまとめ、10桁目のNACCS用品目コードを[X]とする。
このため、上記1により、品目番号を決定した各品目について、申告価格が20万円以下となるかどうか判断するため、少額判断基準価格を計算する。
申告価格の算出に当たって、本設問では、FOB契約(指定船積港本船渡し(本船甲板渡し)条件価格)であり、その他の申告価格への算入・控除の費用はない。
そこで、少額判断基準価格は、少額貨物の基準価格(20万円)を適用レートで除し、米ドル価格を算出する。これが少額判断基準価格である。

 

(1) 少額判断基準価格の計算

少額判断基準価格= 200,000円 ÷ 103.00円/US$(*)= US$1,941.74
(*)適用為替レート:下記【参考】を参照
したがって、US$1,941.74が少額判断基準価格となり、この価格より各統計品目番号の仕入書価格が小さければ少額貨物と判断することができる。

(2)判断結果
本設問では、6110.90-0003(仕入書第3項:US$1,935.00)及び6303.92-0000(仕入書第7項:US$1,100.00)が少額貨物となる。そこで、問題文の記2に従い、これらを申告価格の大きい6110.90-0003にまとめ、10桁目を[X]とすると、統計品目番号は6110.90-000X、仕入書価格はUS$3,035.00となる。
 

4.申告欄の決定及び各品目の選択肢番号の決定

申告欄の順序は、問題文の記3により、申告価格の大きいものから順に決定し、少額貨物を一欄にまとめたものについては、最後の欄とする。

統計品目番号ごとの仕入書価格を大きい順に並べると、次のようになり、申告欄への記入もこの順番となるので、それに従って、各統計品目番号の選択肢の番号を解答する。

①US$25,900.00〔仕入書第6項〕    :6204.59-0000····························· 第1欄(a)⑪6204590000

②US$16,500.00〔仕入書第2項〕    :6110.11-0005····························· 第2欄(b)①6110110005

③US$14,630.00〔仕入書第4・5項〕:6204.51-0001····························· 第3欄(c)⑧6204510001

④US$04,760.00〔仕入書第1項〕    :6110.30-0000····························· 第4欄(d)⑤6110300000

⑤US$03,035.00〔仕入書第3・7項〕:6110.90-000X····························· 第5欄(e)⑦611090000X

【参考】輸出申告価格の計算

輸出申告はFOB円によるので、申告価格(US$)の本邦通貨への換算は、当該輸出貨物に係る輸出申告の日の属する週の前々週における実勢外国為替相場の週間平均値をもって行う。輸出申告年月日が、平成28年10月1日であるので、その日の属する週「平成28年9月25日~10月1日」の前々週「平成28年9月11日~9月17日」における平均値「103.00円」を適用する。各品目の申告価格(FOB円)は、次のように計算する。

《上記4の数値を参照》
1 登録画面第1欄(a):仕入書第6項 価格(FOB)=US$25,900.00 → 2,667,700円
FOB¥ = US$25,900.00 × 103.00円/US$ = 2,667,700円
(以下、同様の計算を行う。)
2 登録画面第2欄(b):仕入書第2項 価格(FOB)= US$16,500.00 → 1,699,500円
3 登録画面第3欄(c):仕入書第4・5項 価格(FOB)=US$14,630.00 → 1,506,890円
4 登録画面第4欄(d):仕入書第1項 価格(FOB)= US$4,760.00 → 490,280円
5 登録画面第5欄(e):仕入書第3・7項(異なる統計品目番号の少額合算)

第2問 輸入(納税)申告(水産物)

《正 解》(a)⑮、(b)①、(c)④、(d)⑧、(e)⑫、
(f)02369700、(g)01900000、(h)00292800、(i)00057300、(j)00189087

又は、(f)02356200、(g)01890000、(h)00289800、(i)00056700、(j)00187897

(注)申告価格の正解が2通りとなった理由等については、5.申告欄の決定 のなお書を参照のこと。

〈解 説〉

設問のベトナムから輸入される「加工水産物」の申告に当っては、次の点に注意する。
ⅰ)問題文の記8及び9により、「委託加工契約」に基づいて、米国調達の原料をベトナムで加工・製品とするまでの間で、製品の「歩留まり率」の計算により申告価格の算出を行うこととなる流れを熟読すること。次に、
ⅱ)別冊の実行関税率表(抜すい)に掲げられている範囲の第3類(第03.04項、第03.06項及び第03.07項)及び第16類(注、第16.04項及び第16.05項)を参考として品目番号を決定し、その対応する選択肢番号を選定して解答の番号とする。

 

1.各貨物の品目番号の決定

上記を踏まえた各貨物の品目分類は、次の通りである。
(1)仕入書第1項「Frozen Peeled Head-Less Shrimp(Not Prepared, For Sushineta)(Pandalus spp.)」→0306.17-2005(協定:1%)
冷凍のむきエビ(ヘッドレス)で調製してなく、すしネタ用のものは、第03.06項の「甲殻類(生きているもの・・・冷凍し・・・たものに限るものとし、殻を除いてあるかないかを問わない。)・・・」に該当し、「冷凍したもの」のうち、第0306.17号の「その他のシュリンプ及びプローン」の「2その他のもの」に分類され、細分番号「200」、NACCS用コードは「5」となる。

(2)仕入書第2項「Frozen Cod Fillet(Not Prepared)(Gadus macrocephalus)」→0304.71-0000(基本:10% 輸入割当品目 冷凍のコッド(たら)のフィレで調製してないものは、第03.04項の「魚のフィレ・・・(生鮮のもの・・・又は冷凍したものに限る・・・)」に該当し、「魚のフィレ(・・・たら科・・・のもの)(冷凍したものに限る。)」のうち第0304.71号の「コッド(・・・ガドウス・マクロケファルス)」に分類され、細分番号「000」、NACCS用コードは「0」となる。なお、問題文の記9から、本品は輸入割当品目に該当する。

(3)仕入書第3項「Forzen Prepared Aji-Fry(Prepared Aji-Hiraki With Panko)」→1604.19-0906(基本:9.6%))
冷凍のアジフライ(パン粉を付けたアジの開きを調製したもの)は、問題文の記7(アジが最大の20%超の含有量)により、第16.04項の「魚(調製し又は保存に適する処理をしたものに限る。)・・・」に該当し、「魚(全形のもの及び断片状のものに限る・・・)」のうち、第1604.19号の「その他のもの」に分類され、細分番号「090」、NACCS用コードは「6」となる。

(4)仕入書第4項「Frozen Squid(Not Prepared, For Sushineta)(Loligo spp.)→0307.49-1903(暫定:3.5% 輸入割当品目)
冷凍のいかで調製してなく、すしネタ用のものは、第03.07項の「軟体動物(生きているもの・・・冷凍し・・・たものに限る・・・)・・・」に該当し、「いか(・・・ロリゴ属・・・のもの)」のうち、第0307.49号の「その他のもの」に区分し「1冷凍したもの」のうち「-その他のもの」に分類され、細分番号「190」、NACCS用コードは「3」となる。なお、問題文の記9から、本品は輸入割当品目に該当する。

(5)仕入書第5項「Frozen Octopus(Boiled In Water, Prepared, Not In Airtight Containers)」→1605.55-0903(基本:9.6%)
冷凍のたこで水煮し、調理し、気密容器入りでないものは、第16.05項の「甲殻類、軟体動物及び・・・(調製し又は保存に適する処理をしたものに限る。)」に該当し、「軟体動物」のうち、第1605.55号の「たこ」に区分され、「-その他のもの」に分類され、細分番号「090」、NACCS用コードは「3」となる。

(6)仕入書第6項「Frozen Swimming Crab(Boiled In Water, With Shell)(Portunus spp.)」→0306.14-0306(協定:4%)
水煮した殻付きのがざみ(かに)で冷凍したものは、第03.06項の「甲殻類(・・・)・・・蒸気又は水煮による調理をした殻付きの甲殻類(冷蔵し、冷凍し・・・たものであるかないかを問わない。)・・・」に該当し、「冷凍したもの」のうち、第0306.14号の「かに」の「2その他のもの」に分類され、細分番号「030」、NACCS用コードは「6」となる。
《参考:関税率表解説第3類総説》

 

2.同一品目番号のまとめ

上記1.から、同一の品目番号となるものはない。

 

3.申告価格の算出(少額貨物の判断及び合算)

先ず、問題文の記8~10に記述されている委託加工契約などに関係する諸費用の各貨物の仕入書価格への算入の要否を検討して、次に、各貨物の申告価格を算出する。

(1)問題文の記8~10に記述されている諸費用の仕入書価格への算入の要否:
① 問題文の記8及び9に基づき無償提供される原料の水産物の費用    算入
《関税定率法第4条第1項第3号イ、同法施行令第1条の5第2項第2号》
問題文の記8に記述の委託加工契約に関して、提供される原料の費用(運賃及び保険料込)が、同記9による当該輸入製品に係る仕入書の重量に対する「加工歩留まり率」に基づき、同時に原料費も算出することになるので、次のように計算する。
(ⅰ)仕入書第1項の貨物
原料重量の算出:製品重量35kg ÷ 歩留まり率35% = 100kg
原料費の算出 :100kg × 原料単価US$8.5 = US$850.00
(ⅱ)仕入書第2項の貨物
原料重量の算出:製品重量1,000kg ÷ 歩留まり率40% = 2,500kg
原料費の算出 :2,500kg × 原料単価US$6.0/kg = US$15,000.00
(ⅲ)仕入書第3項の貨物
原料重量の算出:製品重量84kg ÷ 歩留まり率42% = 200kg
原料費の算出 :200kg × 原料単価US$3.0/kg = US$600.00
(ⅳ)仕入書第4項の貨物
原料重量の算出:製品重量60kg ÷ 歩留まり率40% = 150kg
原料費の算出 :150kg × 原料単価US$2.8/kg = US$420.00
(ⅴ)仕入書第5項の貨物
原料重量の算出:製品重量1,350kg ÷ 歩留まり率45% = 3,000kg
原料費の算出 :3,000kg × 原料単価US$6.4/kg = US$19,200.00
(ⅵ)仕入書第6項の貨物
原料重量の算出:製品重量300kg ÷ 歩留まり率25% = 1,200kg
原料費の算出 :1,200kg × 原料単価US$1.5/kg = US$1,800.00
② 問題文の記10の費用(水産物の加工指導のための技術者派遣費用)    算入
《関税定率法第4条第1項本文、同法基本通達4-2の3(3)ただし書》
当該費用は、買手が水産物加工の技術指導を本邦のDEF社に委託して派遣する費用であり、買手より売手のために行われた間接支払いに該当し課税価格に算入する。
各貨物の費用は、仕入書輸入重量1kg当たり10円で、次のように算出される。
(ⅰ)仕入書第1項の貨物:   35kg × 10円 =   350円
(ⅱ)仕入書第2項の貨物:1,000kg × 10円 =10,000円
(ⅲ)仕入書第3項の貨物:   84kg × 10円 =   840円
(ⅳ)仕入書第4項の貨物:   60kg × 10円 =   600円
(ⅴ)仕入書第5項の貨物:1,350kg × 10円 =13,500円
(ⅵ)仕入書第6項の貨物:  300kg × 10円 = 3,000円

(2)各品目の申告価格の算出
各品目の申告価格は、まず、仕入書価格に上記(1)の①を加算し、これを本邦通貨に換算後、次に、②を加算する。なお、1米ドルの本邦通貨への為替レートは、輸入申告年月日が平成28年10月5日であるので、その日の属する週「平成28.10.2~平成28.10.8」の前々週「平成28.9.18~平成28.9.24」における平均値「105円」を適用する。
(ⅰ)仕入書第1項
仕入書価格CIFUS$87.50 + 加工賃US$850.00 = US$937.50
本邦通貨に換算 ⇒ US$937.50 × 105円/US$ = 98,437.5円
⇒ 98,437.5円 + 技術者派遣費用350円 = 98,787.5円
(ⅱ)仕入書第2項
仕入書価格CIFUS$3,000.00 + 加工賃US$15,000.00 = US$18,000.00
本邦通貨に換算 ⇒ US$18,000.00 × 105円/US$ = 1,890,000円
⇒ 1,890,000円 + 技術者派遣費用10,000円 = 1,900,000円
(ⅲ)仕入書第3項
仕入書価格CIFUS$252.00 + 加工賃US$600.00 = US$852.00
本邦通貨に換算 ⇒ US$852.00 × 105円/US$ = 89,460円
⇒ 89,460円 + 技術者派遣費用840円 = 90,300円
(ⅳ)仕入書第4項
仕入書価格CIFUS$120.00 + 加工賃US$420.00 = US$540.00
本邦通貨に換算 ⇒ US$540.00 × 105円/US$ = 56,700円
⇒ 56,700円 + 技術者派遣費用600円 = 57,300円
(ⅴ)仕入書第5項
仕入書価格CIFUS$3,240.00 + 加工賃US$19,200.00 = US$22,440.00
本邦通貨に換算 ⇒ US$22,440.00 × 105円/US$ ⇒ 2,356,200円
⇒ 2,356,200円 + 技術者派遣費用13,500円 = 2,369,700円
(ⅵ)仕入書第6項
仕入書価格CIFUS$960.00 + 加工賃US$1,800.00 = US$2,760.00
本邦通貨に換算 ⇒ US$2,760.00 × 105円/US$ = 289,800円
⇒ 289,800円 + 技術者派遣費用3,000円 = 292,800円

(3)少額貨物の判断
上記(2)の計算から、仕入書各項の品目の申告価格が20万円以下のものをみると、次の項目が該当する。
①仕入書第1項の貨物 0306.17-2005(協定:0.1%)(98,787.5円)
②仕入書第3項の貨物 1604.19-0906(基本:9.6%)(90,300.5円)
③仕入書第4項の貨物 0307.49-1903(暫定:3.5%)(57,300.5円)←輸入割当品目
本問では、少額貨物について、問題文の記2により、輸入割当品目に該当する物品以外のものについては、関税率が最も高いものの品目に一括したうえで、10桁目を[X]とすることになっており、これによらない場合は同記3により処理することとされている。
その結果、上記③は輸入割当品目に該当するので、問題文の記2によらず記3により処理し、上記①及び②は、記2により、関税率の最も高いものの品目番号「1604.19-0906(基本:9.6%)」に一括して合算する。合算後の品目番号は「1604.19-090X」、仕入書価格は「189,087円」となる。

4.各品目番号の申告価格

本設問の各品目番号の申告価格は、上記3.(2)で算出している。
(1)1604.19-090X = 189,087円(仕入書第1・3項)
(2)0304.71-0000 = 1,900,000円(仕入書第2項)
(3)0307.49-1903 = 57,300円(仕入書第4項)
(4)1605.55-0903 = 2,369,700円(仕入書第5項)
(5)0306.14-0306 = 292,800円(仕入書第6項)

5.申告欄の決定

上記3及び4の結果から、問題文の記4及び5にしたがって申告欄を決定すると、(a)から(e)の選択肢番号及び(f)から(j)の申告価格は、次のようになる。

なお、申告価格の正解が2通りとなった理由等については、次のとおりである。

  1.  当該問題の課税標準額の計算にあたっては、問題文の記8から記10の記述に基づき検討することになるが、問題文の記10の費用(水産物の加工作業を指導するための技術者派遣費用)については、問題文の記8で「輸入者は輸出者との間で水産物に係る委託加工契約を結んでいる。」との記述から、技術者の指導による加工作業が輸入貨物の生産に不可欠である状態と考えられ、加工作業を指導する技術者の派遣のための費用は、輸入貨物の生産費の一部となり、当該費用は、買手(輸入者)により売手(輸出者)に行われた間接支払に該当し、現実支払価格を構成するものと考えられることから課税価格に算入することになる。
  2.  一方、問題文の記10の記述のみから判断すると、現実支払価格を構成する又は加算要素に該当すると明確に判断できないことから、当該費用については、現実支払価格に含まれず、又加算要素にも該当しないものと解して、課税価格に算入する必要のない費用と解することが可能である。
  3.  上記A. B. から「2通りの解答を正解とする。」とされたものと思われる。
申告欄 仕入書 解答欄 選択肢番号 解答欄 申告価格(円)
第1欄 (a) ⑮1605550903 (f) 02369700 (02356200)
第2欄 (b) ①0304710000 (g) 01900000 (01890000)
第3欄 (c) ④0306140306 (h) 00292800 (00289800)
第4欄 (d) ⑧0307491903 (i) 00057300 (00056700)
第5欄 1・3 (e) ⑫160419090X (j) 00189087 (00187897)
【選択式】
第3問(関税の確定及び納付)

《正解》3、5

〈解説〉
(正=3、5)

3 申告納税方式が適用となる輸入郵便物(課税価格が20万円を超えるもの)に限らず申告納税方式が適用される外国貨物については、無税品であって納付すべき関税額がないことも、この納税申告によって確定することから、無税品であっても税関長に対し関税の納付に関する申告を行わなければならない。《関税法第6条の2第1項第1号、同法第7条第1項》

5 先にした修正申告によっても納付すべき税額に不足額がある場合には、当該修正申告について税関長の更正があるまでは、先にした修正申告に係る課税標準又は納付すべき税額を再度修正する申告をすることができる。《同法第7条の14第1項第1号》

(誤=1、2、4)

1 修正申告又は更正があった場合における当該修正申告又は更正によって納付すべき関税額に係る延滞税については、本来、当該未納の関税の法定納期限の翌日から未納の関税を納付する日までの期間(延滞日数)に発生するが、未納の関税の法定納期限から1年を経過した後に修正申告又は更正があった場合には、法定納期限から1年を経過する日(期限後特例申告書を提出した場合には、その提出した日の翌日から起算して1年を経過する日)の翌日から当該修正申告書を提出し、又は当該更正に係る更正通知書が発せられた日までの日数については、本来の延滞日数から控除される。

この期間計算の特例は、修正申告又は増額更正が偽りその他不正の行為により関税を免れ、又は関税の払い戻し等を受けた者が当該関税について税関の調査があったことにより当該更正があるべきことを予知して行った修正申告(更正については偽りその他の不正の行為によって関税を免れた者に対する更正)には適用されず、重加算税が課されたものにこの特例が適用されるということはない。《同法第12条第10項かっこ書》

2 機用品として外国往来機に積み込まれていた外国貨物が、機用品として使用されず輸入されることとなった場合には、賦課課税方式により関税額が確定する(「申告納税方式」ではない)。《同法第6条の2第1項第2号イ、同法施行令第3条第2項第3号》

4 関税の担保として提供できるものには、国債、地方債、社債その他の有価証券、土地、税関長が確実と認める保証人の保証、金銭などがあるが、金銭は強制通用力を有する本邦通貨に限られる(外国の通貨を提供することはできない。)。《同法第9条の6第1項において準用する国税通則法第50条、関税法基本通達9の6-1(6)、9の4-1(1)》

第4問(スイートコーンの分類)

《正解》1、3、4

〈解説〉
(正=1、3、4)

1 水煮し、冷凍した粒状のスイートコーン(スイートコーンは、第7類注2により野菜に含まれる。以下同じ。)は、水煮による調理をした冷凍野菜として、第07.10項に属する。

3 凍結乾燥した全形のスイートコーンは、凍結乾燥が第1部注2により規定されている乾燥に該当すること及びスイートコーンが全形のものであることから、乾燥野菜(全形のもの)として第07.12項に属する。

4 粒をフレーク状にした乾燥スイートコーンは、第7類注3(b)により第11.04項に定めるフレーク状に該当(第07.12項から除かれる。)し、その他の加工穀物(フレーク状)として第11.04項に属する。

(誤=2、5)

2 天日乾燥した後に、第11.02項に定める穀粉の形状にしたスイートコーン(第7類注3(b)の規定により第07.12項に含まれない。)は、穀粉として第11.02項に属する。

5 そのままの状態で食するように調理されたスイートコーンの酢漬けは、食酢により調製したものと認められ、第07.11項(一時的な保存に適する処理をしたもので、そのままの状態では食用に適しないものに限る。)には属さない。

第5問(関税率表の解釈に関する通則の適用)

《正解》1、2、5

〈解説〉
(正=1、2、5)

設問の物品は、ポリプロピレン製の柄及び二層のポリエステル製編物の二つの異なる構成要素で作られた物品であることから、関税率表の解釈に関する通則(以下、「通則」という。)3(b)を適用し、当該物品に重要な特性を与えている構成要素を決定しなければならない。当該物品に重要な特性を与えている構成要素は、クリーンルーム清掃に使用するポリエステル製編物と考えられ、紡織用繊維の編物の製品として分類されたと解釈される。また、設問の物品が紡織用繊維の編物の製品として第6307.90号に分類されるものであるということは、通則1の適用により第63.07項及び通則6の適用により第6307.90号の所属が決定されるものである。

したがって、選択肢1(通則1)、選択肢2(通則3(b))及び選択肢5(通則6)が関税率表の所属を決定するにあたり、適用する通則の正しいものである。

(誤=3、4)

選択肢3(通則3(c))及び選択肢4(通則4)は、設問の物品の所属の決定に関与していない。

第6問(特恵関税制度に係る原産地認定)

《正解》1、2、3

〈解説〉
(正=1、2、3)

1 一の国又は地域において動物(生きているものに限る。)から得られた物品は、当該一の国の完全生産品とされており、設問のように特恵受益国以外の国で生まれ、育成した鳥が特恵受益国で産卵した卵は、その国の原産品である。《関税暫定措置法施行令第26条第1項第1号、同法施行規則第8条第4号》

2 一の特恵受益国の船舶により公海、本邦の排他的経済水域の海域、外国の排他的経済水域の海域で採捕された魚は、当該特恵受益国の完全生産品とされ当該特恵受益国の原産品である。《同法施行令第26条第1項第1号、同法施行規則第8条第6号》

3 完全生産品以外の物品(非原産品)を原材料とする生産が行われた場合に実質的な変更を加える加工又は製造(加工、製造された物品の関税率表の項(4桁)の番号が、その原材料の項の番号と異なるか)があるか否か、が実質加工に関する原産地認定の原則であるが、この実質加工に関する基準を適用するに当たっては様々な例外、詳細な規則が定められている。繊維製品に関する設問の記述は、そのような規則に即したものである。《同法施行令第26条第1項第2号、同法施行規則第9条第1項、同施行規則別表の備考第5号》

(誤=4、5)

4 実質加工に関する認定基準を適用するに当たっては、輸送又は保存のための乾燥、冷凍、塩水漬けその他これらに類する操作、単なる切断、瓶、箱その他これらに類する包装容器に詰めること、改装、仕分け、ラベル等の貼り付け、単なる混合、単なる部分品の組立て、セットにすること等は微小な加工として実質的な加工とは認められず、設問のように瓶詰がされても、その国の原産品とはならない。《同法施行令第26条第1項第2号、同法施行規則第9条第1項ただし書》

5 本邦から輸出された原材料を使用して生産された物品の原産地の認定に当たっては、本邦から輸出された物品を原産国の完全生産品とみなすという「自国関与品の特例扱い」については、本邦の産業への影響を及ぼす恐れのあるものとして一定の例外物品が定められており、これらの物品は「自国関与品の特例扱い」は適用されず、非原産国産品として原産地認定基準が適用される。《同法施行令第26条第2項、同施行令別表第2》

第7問(オーストラリア協定における税率の適用を受けるための手続)

《正解》1、2

〈解説〉
(正=1、2)

1 オーストラリア協定における便益の適用を受ける場合には、オーストラリア協定原産品申告書又は締約国原産地証明書のいずれかを税関長に提出することができる。なお、オーストラリア協定原産品申告書を提出する場合には、当該貨物がオーストラリア原産品であることを明らかにする書類(税関長がその提出の必要がないと認めるときを除く。)を提出しなければならない。《関税法第68条、同法施行令第61条第1項第2号イ》

2 課税価格の総額が20万円以下の貨物については、当該貨物についてオーストラリア協定における便益の適用を受ける場合であっても、締約国原産地証明書、オーストラリア協定原産品申告書及び運送要件証明書のいずれも税関長に提出する必要はない。《同法施行令第61条第1項第2号イ、ロ》

(誤=3、4、5)

3 オーストラリア協定における便益の適用を受けるためにオーストラリア協定原産品申告書を税関長に提出する場合には、税関長がその提出の必要がないと認めるときを除き(「必ず」ではない。)当該貨物がオーストラリア原産品であることを明らかにする書類を併せて提出しなければならない。《同法第68条、同法施行令第61条第1項第2号イ(2)》

4 オーストラリア協定における便益の適用を受けるため、税関より、オーストラリア原産品であるとの事前照会に対する文書回答の交付を受けた場合であっても、オーストラリア協定原産品申告書を税関長に提出しなければならない。なお、事前照会の文書回答を受けている場合には、オーストラリア協定原産品申告書と併せて提出する当該貨物がオーストラリア原産品であることを明らかにする書類について、税関長がその提出の必要がないと認める取扱いとなる。《同法第68条、同法施行令第61条第1項第2号イ(2)、同法基本通達68-5-11の4(2)ハ(ロ)、7-18》

5 輸入者は、輸入する貨物の取引に関して作成し又は受領した書類その他書類で政令で定めるものについては、当該貨物の輸入の許可の日の翌日から5年間(「その作成した日から10年間」ではない。)保存しなければならない。《同法第94条第1項、同法施行令第83条第6項》

【計算式】
第8問(修正申告)

《正解》185,500円

〈解説〉

修正申告により納付すべき関税額は、修正申告後の関税額から、修正申告前の関税額を差し引いて計算する。

(1) 修正申告後の関税額(本来納付すべき関税額)
A 255,700円 ▼ 千円未満の端数切捨て
      255,000円 × 10.5% = 26,775円
B 1,432,900円 ▼ 千円未満の端数切捨て 
     1,432,000円 × 23.8% = 340,816円
計  26,775円 + 340,816円 = 367,591円 ▼ 百円未満の端数切捨て
                      367,500円

(2) 修正申告前の関税額(過少に納付した関税額)
A 99,520円 ▼ 千円未満の端数切捨て
      99,000円 × 9.6% = 9,504円
B 1,288,010円 ▼ 千円未満の端数切捨て
      1,288,000円 × 13.4% = 172,592円
計 9,504円 + 172,592円 = 182,096円 ▼ 百円未満の端数切捨て
                      182,000円

(3) 修正申告により納付すべき関税額
 367,500円 - 182,000円 = 185,500円

第9問(関税額)

《正解》247,800円

〈解説〉

1 適用税率の判断

この貨物は、税関長の承認を受けて総合保税地域に置かれている貨物であったが、当該貨物を平成28年3月24日に輸入(納税)申告し、同月28日に輸入許可前引取りの承認申請を行い同日その承認が得られ、輸入許可は4月5日である。その間、4月1日に施行された関税率の改正があり、関税率が引き下げられたという経緯がある。

この貨物への適用法令は、いつの時点の法令(が定める税率)とするかである。

輸入貨物の適用法令は、原則、輸入申告の日において適用される法令である。なお、総合保税地域に置くことの承認を受けた貨物であって、輸入申告をした後輸入許可前引取りの承認がされる前に法令の改正があった場合には、例外として、輸入の許可前引取りの承認の日に適用される法令が適用されることとなっている。しかし、本設問の場合には、輸入許可前引取りの承認の日までに法令改正がないのでこの例外の適用はなく、原則の規定が適用されるため、輸入申告の日において適用される法令が適用になる。《関税法第5条》

2 税額の計算

(1)従価税の計算

  289,500円

   ↓(千円未満の端数切捨て)

  289,000円 × 85.7% = 247,673円

(2)従量税の計算

  4,070kg × 60.90円/kg = 247,863円

(3)税額が高くなる従量税が適用され、税額は247,800円となる。(百円未満の端数切捨て)

第10問 (課税価格)

《正解》2,068,000円

〈解説〉

1 現実支払価格(CIF価格)(設問2のイ、ロ)

870円/L × 1,300L = 1,131,000円··································①

2 加算要素

(1)容器の購入費(設問2のハ及び3)

64,000円/個 × 13個 = 832,000円··································②

(2)容器の運賃(設問3)=   5,000円····························③

(3)追加保険料(設問4)= 100,000円························· ④

3 課税価格①+②+③+④=2,068,000円

なお、輸入港到着後に発生した費用(設問5)は、非加算要素である。

第11問(課税価格)

《正解》1,625,000円

〈解説〉

1 本問題は、関税定率法第4条の2に規定する同種又は類似の貨物に係る取引価格を計算の基礎として輸入貨物の課税価格を計算するものであり、設問2のイ~ニに掲げられている各種取引価格のいずれを計算の基礎として採用するかが課題である。

設問2のイ~ニのいずれを選択するかの基準として以下のものが、同法第4条の2、同法施行令第1条の10及び同法基本通達の関連規定に規定されている。

(1)いずれの取引価格も過去に関税定率法第4条第1項を適用して課税価格を計算できたものであるので、この基準で排除すべきものはない。

(2)「同種の貨物」と「類似の貨物」の双方の価格がある場合には、「同種の貨物」が優先する。·········· ロの取引価格が劣後となる。

(3)輸入者Xが取引をした生産者が生産した貨物と他の生産者が生産した貨物の双方がある場合には、Xが取引をした生産者が生産した貨物が優先する。··········································································································· ロ及びハの取引価格が劣後となる。

(4)単価につき、数量値引きはないので、単価調整は不要である。

(5)競合する貨物に係る取引価格が2以上あるときは、最小のものを選択することとされている。··········ニの取引価格が劣後となる。

2 上記の基準に照らし、イの4,000円/脚を計算の基礎として採用する。

4,000円/脚 × 400脚 = 1,600,000円(CFR価格)

3 設問3に記されている輸入者Xが当該輸入貨物に付保した保険料(50,000円のうち、払い戻された25,000円を控除した残りの25,000円)は、当該輸入貨物と同種貨物との間に存在する「輸入港までの運送に要する運賃、保険料その他当該運送に関連する費用」に係る差異に該当するため、両者間の調整を要する費用であることから、上記2の価格に加算する必要がある。《関税定率法施行令第1条の10第3項で準用する同法施行令第1条の6第2項》

4 課税価格 = 1,600,000円 + 25,000円 = 1,625,000円

第12問(課税価格)

《正解》2,460,000円

〈解説〉

1 現実支払価格

(1)置時計の購入費(CIF価格)(設問1)

1,800円/個 × 1,000個 = 1,800,000円············································································ ①

(2)特殊な飾り付け費(設問4)

500円/個 × 1,000個 = 500,000円·················································································· ②

輸入者が上記(1)の代金とは別に輸出者に支払っている別払い金である。

《関税定率法基本通達4-2の2(1)》

2 加算要素

(1)特許権の使用許諾を受けるための支払い(設問3)

800,000円 ÷ 5,000個 × 1,000個 = 160,000円································································· ③

(2)なお、特許権使用料(設問3後半)は、現実支払価格に含まれているため加算の必要はない。

3 課税価格=①+②+③=2,460,000円

【択一式】
第13問(輸出通関)

《正解》

〈解説〉
(正=4)

4 特定輸出者は、輸出しようとする貨物を保税地域に入れることなく、当該貨物が置かれている場所又は当該貨物を外国貿易船等に積み込もうとする開港、税関空港若しくは不開港の所在地を所轄する税関長に対して特定輸出申告を行い、その許可を受けることができる。《関税法第67条の3第1項》

特定輸出者は、法令遵守の優れたものとして税関長の承認を受けた者であるので、輸出の許可を受けるために貨物を保税地域に入れる必要はないこととされている。

(誤=1、2、3、5)

1 輸出の許可を受けた貨物の一部が積載予定船舶に積み込まれないこととなった場合には、輸出許可内容の変更手続である数量変更の取扱いにより、輸出の許可を受けた税関官署又は船積みのために保税運送した到着地の税関官署に対して「船名、数量等変更申請書」に輸出許可書を添付して提出し、輸出許可数量等の変更を受けることとなる。《同法基本通達67-1-13》

2 保税地域に置かれた外国貨物については、輸出者等の利便を図るために、関税法第40条の規定による簡単な加工を施すことが認められているので、当該簡単な加工を施した貨物を輸出する(積戻しをする)場合には、設問に掲げられているような措置(当該貨物を本邦に引き取った後、輸出(外国に向けて送り出す)する)をとることが求められることはない。《同法第75条》

3 輸出しようとする貨物は、当該貨物の価格が1万円以下のものであっても、その価格にかかわらず輸出申告をし、その許可を受けなければ、輸出することはできない。《同法第67条、同法施行令第58条、第59条の2第2項》

5 仮に陸揚げされた貨物を外国に送り出す場合で、当該貨物が外国為替及び外国貿易法第48条第1項(輸出の許可)の規定により経済産業大臣の輸出の許可を受けなければならないものについては、関税法第70条の規定が準用され、当該許可を受けていることを税関に証明しなければならない。《同法第75条かっこ書》 これは、国際テロを防止するためにとられている措置である。

第14問(輸入通関)

《正解》

〈解説〉
(正=2)

2 修正申告書が郵便又は信書便により税関長に提出された場合には、国税通則法第22条(郵送等に係る納税申告書等の提出時期)の規定が準用され、その郵便物又は信書便物の通信日付印により表示された日にその提出がされたものとみなされる。なお、通信日付印の表示がないとき、又はその表示が明瞭でないときは、その郵便物又は信書便物について通常要する送付日数を基準とした場合にその日に相当するものと認められる日となる。《関税法第6条の3》

(誤=1、3、4、5)

1 不当廉売関税(関税定率法第8条)は割増関税制度であり、通常の関税のほか、輸入貨物の正常価格と不当廉売価格との差額と同等以下の不当廉売関税が課されるものであり、通常の関税である関税定率法別表の税率による関税は課される。《関税定率法第8条第1項》

3 保税工場おける保税作業に外国貨物と内国貨物とを使用したときは、これによってできた製品は、外国から本邦に到着した外国貨物とみなすこととされているので、当該製品を本邦に引き取る場合には、輸入申告をする必要がある。《関税法第59条第1項、第67条》

4 特恵関税の適用を受ける貨物を輸入しようとする者は、当該貨物の輸入申告に際し、原則として特恵原産地証明書を提出しなければならない。仕入書については、税関長が許可の判断に必要があるとして、その提出を求めた場合には提出する必要があるが、原産地の記載は義務づけられてはいない。《同法第68条、同法基本通達68-3-1、関税暫定措置法第8条の2、同法施行令第27条、第28条》

5 課税標準となるべき価格が20万円以下の郵便物を輸入しようとする者は、郵便物の輸入の簡易手続によることなく、当該郵便物について関税法第67条の輸入申告を行う旨の申し出は、当該郵便物が税関長に提示された後においても、その申し出を行うことができる。《関税法第76条第3項、同法施行令第66条の3、同法基本通達76-4-3》

第15問(関税定率法別表の所属の決定)

《正解》

〈解説〉

(正=3)

3 牛肉60%、玉ねぎ25%、卵10%、パン粉5%から成るミートボールは、牛肉の含有量が20%を超えている肉の調製品であることから第16類注2の規定を充足し、その他の調製をした肉として第16.02項に属する。

(誤=1、2、4、5)

1 生鮮の豚肉を挽いただけで、他の成分を加えず、ケーシングに詰めたものは、豚肉の調製がされていないことから第16類注2の規定を充足せず、ソーセージその他これに類する物品として第16.01項には属さない。

2 骨を除いた鶏肉を切り刻むことなく、ソーセージの形に成形し、加熱処理したものは、鶏肉の調製品に他ならないので、その他の調製をした肉として第16.02項に属する。

4 豚肉及び牛肉の含有量の合計が全重量の45%、キャベツ40%、にんにく5%などを含む餃子は、肉の含有量が20%を超えていても、第16類注2の規定により、詰物をした物品として第19.02項に属する。

5 すけそうだらのすり身60%、でん粉30%、調味料10%から成るものは、魚を原料としていることから第16.01項「肉、くず肉又は血から製造したものに限る。」の規定を充足せず、同項には属さない。

第16問(関税定率法別表の所属の決定)

《正解》

〈解説〉

(非該当=2)

2 羊毛の重量が全重量の80%で、繊獣毛を含有していないことから羊毛の含有量が80%となり、第5109.10号には該当しない。

(該当=1、3、4、5)

1 羊毛の重量が全重量の50%で、繊獣毛の重量が全重量の50%を含有していることから羊毛又は繊獣毛の含有量が100%となり、第5109.10号に該当する。

3 羊毛の重量が全重量の40%で、繊獣毛の重量が全重量の45%を含有していることから羊毛又は繊獣毛の含有量が85%となり、第5109.10号に該当する。

4 繊獣毛の重量が全重量の80%、羊毛の重量が全重量の5%で羊毛又は繊獣毛の含有量が85%となり、第5109.10号に該当する。

5 繊獣毛の重量が全重量の90%、羊毛を含有していないことから繊獣毛の含有量が90%となり、第5109.10号に該当する。

第17問(モンゴル協定における税率の適用を受けるための手続)

《正解》

〈解説〉

(正=0)

(誤=1、2、3、4、5)

1 モンゴル協定における便益の適用を受けようとする者は、締約国原産地証明書を税関長に提出しなければならない。当該締約国原産地証明書は、締約国において、締約国原産地証明書の発給につき権限を有する機関が発給した必要的要件のすべてを満たし、かつ、所定の様式のものでなければならない。輸出国(締約国)の権限ある機関によって認定された輸出者が行う原産地申告は、モンゴル協定においては採用されていない。《関税法施行令第61条第1項第2号イ(1)、同法基本通達68-5-11、68-5-14、68-5-11の2》

2 モンゴル協定における便益の適用を受けようとする貨物に係る締約国原産地証明書は、当該貨物の輸入申告の日において、その発給の日から1年(「9月」ではない。)以上を経過したものであってはならない。《同法施行令第61条第5項》

3 モンゴル協定に基づく原産品とされる貨物が、第三国(非原産国)を経由して本邦へ向けて運送された(直接運送品でないもの)場合には、当該貨物が当該第三国において、積替え及び一時蔵置以外の取扱いがされなかったもの(「のみ」ではない)並びに博覧会等への出品のため送り出された貨物で、当該第三国から本邦に送り出されたものについては、運送要件証明書を提出することで、モンゴル協定に基づく便益の適用を受けることができる。《同法施行令第61条第1項第2号ロ》

4 モンゴル協定に基づく締約国原産地証明書は、当該締約国原産地証明書に係る貨物について、関税法第43条の3第1項(外国貨物を置くことの承認)の規定による承認を受ける場合には、当該承認の申請の際に、提出しなければならない。この場合においては、当該貨物の輸入申告の際には、締約国原産地証明書の提出は要しない。《同法施行令第36条の3第3項》

5 モンゴル協定に基づく締約国原産地証明書は、当該締約国原産地証明書に係る貨物を輸入の許可前における貨物の引取り(関税法第73条第1項)の規定による税関長の承認を受ける場合には、その申告又は審査後相当と認められる期間内(「当該承認に係る申請書の提出に併せて」ではない。)に、提出しなければならない。《同法施行令第61条第4項》