2025年5月26日(月)午後、日本関税協会は、「EPA活用のためのステップ・バイ・ステップ(はじめての原産地規則と品目分類)」と題する無料オンラインセミナーを開催しました。
我が国は、これまで24か国・地域と21の経済連携協定(EPA)等に署名し、EPAの相手国・地域との貿易が貿易総額の8割を占めるまでに至っており、EPAを積極的に活用して節税効果を享受し、自社の取扱商品の市場における競争力を高めることが企業利益向上にとって大変重要になってきています。
EPAのメリットを享受するためには、自社の取扱商品がEPAで低く設定された税率の対象となるか否かについて、EPAの「原産地規則」を適用して正しく判断することが必要です。また、そのためには、商品及びその原材料の「品目分類」を正しく行いHS番号を特定することが不可欠です。しかしながら、これまでまったくEPAに携わったことが無い方々には、この「原産地規則」や「品目分類」が難解で解り難いという課題がありました。日本関税協会では、これまで様々なセミナーの開催や図書の出版等を通じて、この課題の克服に貢献してまいりましたが、今回、特に、これまでEPAに携わったことが無い方からの「初心者にも分かりやすいセミナーの開催を!」という声にお応えすべく、新たに無料セミナーを立ち上げたものです。
本セミナーでは、これまでEPAに携わったことが無いという方を対象に、「EPAとは」、「EPAのメリットは」、「EPA特恵税率とは」、「EPA原産地規則とは」、「HS品目分類とは」、「EPA原産地規則、HS分類ルールをどのように適用するのか」等について、初心者にもわかり易い身近な事例を用いて、【基礎の基礎】をステップ・バイ・ステップで解説しました。今回、700名を超える大変多くの方にお申込みをいただきましたが、このセミナーを経て、EPAの活用に向けて必要な導入部分の理解が進み、EPA活用の入り口に立っていただけたことと思います。
なお、本セミナーはあくまで原産地規則と品目分類の【基礎の基礎】をお話したものです。
日本関税協会では、今回の無料セミナーでは触れることができなかったEPA活用にかかる9つのステップの詳細について、「機械」と「繊維・繊維製品」それぞれについて、実際の事例を用いて具体的に説明するセミナーを6月に開催する予定としています。今回のセミナーを通じて、更に詳細を知りたいという方々は、ぜひこのセミナーにご参加いただければと思います。詳細は、下記URLをご確認ください。
https://www.kanzei.or.jp/jtas/roo_rooandhsonline.htm
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