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セーシェル共和国がWTO加盟国に(WTO)

●WTO

12月10日に開催された世界貿易機関(WTO)の一般理事会において、セーシェル共和国のWTO加入議定書が承認され、同国は国内手続を経て批准書を寄託すれば、その後30日でWTOの正式加盟国になる運びとなりました。加入すれば、161番目の加盟国となります。同国の批准書寄託の期限は2015年6月1日までとされています。

 

セーシェル共和国の加入申請は、1995年に行われ、これまでに19年間を要したことになります。

同国は、加入に伴い、WTOの協定上の適用を受け、他の加盟国からの譲許や協定上の利益を享受することになりますが、同時に様々な分野で義務を負うことになります。セーシェルが加入交渉で約束した主なものを記すと次の通りです。

 

・市場アクセス関係

セーシェルは、加入交渉において物品の市場アクセスについては日、米、欧州連合、カナダ等の8か国(地域を含む。以下同じ)と、またサービス分野の市場アクセスについては、日、米、欧州連合、カナダ等の9か国とバイの協定に合意しています。これらの合意内容は最恵国待遇の規定に基づき、すべての加盟国に均霑されます。市場アクセス分野でセーシェルが約束した主な内容は次の通りです。

 

  関税譲許:全譲許品目の平均譲許税率・・・・・・・・・・9.5%

                  うち、農産品の平均譲許税率・・・・・・・・・16.9%

             農産品以外の品目の平均譲許税率・・・・8.3%     

  情報技術協定(ITA):加盟時に加入。協定対象の情報技術物品に対して無税を適用

  サービス貿易:97のサービス業種を含む11のサービス分野を対象とすることで合意。

 

・WTOルール関係

加入に当たって40項目にわたる個別の約束が合意されています。加入に伴いWTO協定と不可分の一体とされる協定関係に関しては、これらの協定のうち、衛生植物検疫措置(SPS)、貿易の技術的障壁(TBT)(以上の2つについては2015年12月までに完全実施)及び関係法令や貿易上の措置の通報に係る透明性の確保についての義務は2年以内に履行するとされています。

また、政府調達協定に関しては加盟後12カ月以内に加入交渉を開始すること、知的財産に係るTRIPS協定については加入時に実施することを約束しています。

 

アゼベドWTO事務局長は、長年にわたった加入交渉を経てこの日を迎えることができたことに対して敬意を表すると共に、WTOへの加盟は終着点ではなく、世界経済との結びつきを強くし、経済成長を図り、国民の生活を改善するための手段であると述べ、同国の加盟を心から歓迎したいと述べました。

また、セーシェル共和国のラポルト財務貿易投資大臣は、この加盟はセーシェルにとって歴史的なことであり、同国の経済にとって大きな利益をもたらすもので、政府も国民も国際的なファミリーの一員になれ、今後について大いに期待していると述べました。

 

(12月10日付けのWTOプレスリリースより)