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竜頭蛇尾を防ぐ! 「ふせん」式学習法

問題集や参考書をやり残さず、最後まで網羅することが重要です

平成26年度・通関士養成講習会受講(受験2回)
C.S.さん

合格発表の当日、今日がその日だと知ってはいたけれど、怖くて発表を確認できずにいました。私は商社勤務で、船積み書類を作る側の仕事をしています。普段私の作った書類を受け取り、申告してくれる側の取引先の通関業者の通関士さんから、当日の朝10時頃、職場に電話がありました。
「官報に載っていたSさんって、もしかしてSさん(私)ですよね? 同僚の名前を探していて、偶然Sさんの名前を見つけました。合格おめでとうございます!」
これが合格を知らせる第一報でした。この日の感激は忘れられません。通関士さんが発見してくれたのが、またひときわ嬉しかったです。

私は2回目の受験で合格しました。1年目は、参考書と問題集を何冊か買い、概要をつかんだら、とにかく模試を受けまくって感覚を身に付けるという方法を取りました。しかし、本当に荒削りの勉強でポイントもつかめず、関税率表の類注の重要性も、解釈の通則、関税評価という言葉すら知らず、あえなく惨敗しました。問題集も、買うと最初の方だけやってしまい、全体の範囲を網羅できないことの繰り返し。まさに「竜頭蛇尾」でした。

独学に限界を感じ、2年目は関税協会へ。講習会の会場が、私の会社から2駅と近かったので、「やるなら今でしょ!」とばかりに勢いで申し込みましたが、二人の子供の育児と家事もあり、仕事を終えてからの通学は結構しんどかったです。仕事も適当にはできないので、朝から集中して時間内になんとか終わらせ、「とにかく教育会館に行って座る!」が第一目標でした。座っても集中できないこともありましたが、とにかく、

  1. 講習会を休まない。
  2. 講習会で出された宿題は必ずやる。
  3. 講習会の小テストに向けて勉強する。
  4. 特別答練(通関実務)や法令改正講座などを受講する。
  5. 全国通関士模試と、講習会の前期・後期テストは復習する。
     

この5つだけは、最低限やりきろうと思いました。ただ、講習会期間中は、もうついていくだけで精一杯、自分なりの予習復習など何もできませんでした。ですから講習会終了時の7月には、先生方のご指導で試験の大まかなポイントはつかんだものの、演習不足でまだまだ穴だらけの状態でした。

これから講習会を受講する方のために、受講のしかたについて一つアドバイスがあります。
配られる膨大な資料を、

  1. 見返すべきポイントの詰まった資料
  2. やり終わった課題
  3. やり切れておらず、後でやり直す課題
  4. 見直しが必要な課題
     

などのように、帰る前に「その場」で分類することをお勧めします。そうでないと紙の渦に埋もれて、せっかく先生方が一生懸命作った課題やプリントをうまく活かせずに終わってしまうからです。

そんな状態で8月に受けた関税協会の模試はE判定。あんなに通ったのに、こんなに時間をかけたのに、と泣きたくなりました。でも諦めたくなかった。
課題はとにかく演習不足。それを補うために編み出した、自分に一番合ったやり方が「ふせん」式学習法でした。
家では集中できない性質(たち)なので、細切れの時間を有効に使わなければと思い、平日は、

■朝の電車:まるわかりノート(8月) 問題解説集(文章問題)(9月)
■昼休み:ゼロからの申告書(8月)、TOKOTON計算問題(9月前半)、問題解説集(計算問題)(9月後半)
■帰りの電車:TOKOTON関税評価
■トイレ、風呂:類注音読

と、タイムスケジュールを決めました。

私は具体的にリミットが決まらないと何もしない性格なので、とにかく、試験当日までの平日の日数で問題集のページを割り、その区切りに付箋を付け、一回にやる量を決めました。付箋に「8/30 昼」などと書き、その時できなければ、そこは飛ばして翌日は次をやる。できた付箋は剥がして横へ。こうすると、所々飛ばしながらも、最後まで問題集を網羅することができます。
できなくて残った付箋は、休日に図書館に行き何枚かまとめて剥がす。どんどん剥がせるようになると、それ自体が快感になって来ますので是非おすすめします。

通関士試験は満点を目指さなくてもいいのです。なのに、問題集は得てして最初の方ばかり完璧にやってしまい、2科目目なら外為法、関税暫定措置法など、3科目目なら解釈の通則や分類など、問題集や参考書では後ろの方に出てくるけれど、毎年しっかり出ている問題までたどり着かずに終わってしまったら、取れる点も落としてしまい、実にもったいないです。とにかく最後まで網羅することが大事かと思います。

社会人の勉強は、モチベーションの維持だけでもとても難しく、すぐにくじけそうになります。そんな時、関税協会の特別答練(通関実務)担当の先生が配付プリントに書いていた「勉強したいのにできない境遇にある人もいる中、こうして勉強できる環境にあるあなたは恵まれている」という言葉を読み、それを部屋に貼って大いに励まされたことを付け加えておきます。勉強できる環境を作り、応援してくれた家族には、とても感謝しています。