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試験7週間前に気付いた反復の大切さと有効性、条文の学習の重要性

足りない8点をいかに得点するか・・・自分の学習方法にも良いところがあったはず

平成26年度・通関士養成講習会受講(受験1回)
匿名希望

【はじめに】

4月から日本関税協会の通関士養成講習会に通学して勉強を始め、幸運にも初めての受験で合格することが出来ました。親身に指導して下さった先生方、運営スタッフの方々、そして講習会で一緒に勉強をした皆様への感謝の気持ちで一杯です。

通関士試験の受験のきっかけは、昨年の9月から始めた貿易実務検定試験の受験勉強です。学習を通して次第に通関士試験を意識するようになりました。貿易の分野での実務経験はなく勇気が必要でしたが、求職活動と並行して通関士試験の受験勉強を始める事にしました。

【学習に使用した教材】
  • 通関士養成講座のオリジナル・テキスト 4冊
  • 関税関係法令集
  • 通関士試験問題・解説集
  • ゼロからの申告書
  • 通関士試験補習シリーズ ドリル(計算問題)
  • 授業とフォローアップ演習で配布された資料、提出課題、全国通関士模試の解答解説冊子
  • その他
    関税評価303
    実行関税率表
    税関のホームページ
    受講生専用サイトの質問倉庫データベース

 

【学習方法】受講開始から全国通関士試験(8月)まで

「通関業法」および「関税法」
講習会の開講に先立ち配付された予定表に沿って、授業の前にテキストの該当箇所を条文をチェックしながら通読し、『問題・解答集』の問題を解いて解説を読んで予習しました。正答できなかった問題については、問題文の左側のチェック欄をラインマーカーで塗り潰してゆきました。宿題も必ず提出するようにしました。時間に追われて大変でしたが、勉強を始めた以上は頑張るほかありませんから、とにかく頑張りました。疑問点は受講生専用サイトの「質問倉庫データベース」で検索したり、先生に質問しました。
 

「通関実務」
通関実務については、6月の下旬から勉強を始めました。オリジナルテキストを通読して解法の流れを理解した上で、『ゼロからの申告書』で通関書類の作成問題を反復演習して、8月中旬の全国通関士模試までに4回解きました。税額の計算と課税価格の計算については『計算問題ドリル』を4回から6回ほど反復しました。
通関書類の作成問題は、解法に慣れるまでにかなり時間がかかりました。通関業法の学習にも想定外に時間を費やしてしまいました。さらに、中弛みして勉強をサボり勝ちになった時期もあります。結果、関税法の復習がほとんど進まない状態で全国通関士模試を受験するに至りました。

 

【学習方法】全国通関士試験の受験後から本試験(10月)まで

模試の後、帰り道の電車の中で自己採点をしました。

(通関業法)27/40+(関税法)22/50+(通関実務)21/30 = 70/120

関税法の得点が合否のボーダーとされる6割に8点も足りません。気を取り直して頑張ろうと思ってはみたものの、7週間後の本試験までに出題範囲の広い関税法の得点を伸ばすことは容易でないことに直ぐに気づきました。焦りを感じましたが、まだ諦める訳にはいきません、試験は1年に1回です。
通関業法と通関実務の得点は6割を越えているのですから、自分の学習方法にも何かしら良い点はあったはずです。振り返って考えてみました。
そして、気付いたのは、

  • 反復の大切さと有効性
  • 条文の学習の重要性
     

でした。

条文の数が比較的少ない通関業法と関税定率法については、私は『関税関係法令集』の中から法律、政令、省令の該当部分をA3サイズに拡大コピーして、サブノート化して条文を読み込んでいたのです。ラインマーカーで色を塗り分けることで、条文を読み下し易くすることが出来ますし、語句選択式問題の演習もできます。書き込みやポストイットの貼り込みなども出来て携帯にも便利です。当初は括弧書きの多い条文の読解に手こずって始めた学習方法でしたが、自分にとっては有効な方法であったことに気づきました。

そこで、対策が遅れている関税法については、条文の読み込みを軸にして学習を進めることにしました。具体的には、『通関士試験問題・解説集』の巻頭の目次になっている条文と語句選択式の過去問の根拠条文をピックアップして、『関税関係法令集』の条文の見出しを目立つ色でマーキングしました。語句選択式で出題された語句についても同様に別の目立つ色でマーキングした上で、条文を繰り返し読みました。これと並行して問題演習を繰り返し、一巡目には正答できなかった問題を繰り返して解いて条文の文言を確認してゆきました。さらに1週間に1度は時間配分を意識しながら、過去の本試験問題と模試の問題に取り組むようにしました。

試験が直前に迫ると、授業で配付された資料の中でも基本的な内容のものと模擬試験の解答冊子を中心にして、繰り返し目を通す様にしていました。資料の分量をコンパクトにすることで、限られた時間内で出来る限り網羅的に反復出来るようにすることを意識しました。NACCS法、コンテナー特例法、ATA特例法については、直前の1週間で3回程過去問を解きました。

本試験後に自己採点したところ、関税法の得点は6割をわずかに上回る33点でした。 幸運にも何とか間に合いはしましたが、もっと早い段階に関税法の学習方法を見直すべきであったと思います。得意科目だと思っていた通関実務では、申告書の分類で勘違いをしてしまい18点、もしマークミスをしていたら不合格になるところでした。

 

【受験勉強を振り返って】

暗記について
品目分類、関税率表の解釈に関する通則など、暗記が必要なものについてはなるべく早期に取り組んだ方が良いと感じます。暗記方法は人それぞれだと思います。自分に合わない方法では、勉強を苦痛に感じることになります。(電子)暗記カード、単語帳、暗記用の下敷きなど、情報をマスキングする方法には馴染めませんでした。資料や図表をそのまま、鳥瞰図の様にひたすら眺める方が私には合っていたようです。

関税評価303
9月の中旬から読み始めました。目次を見て気になった事例から読み進めてゆき、事例をざっと読んで浮かんだ直観的な理解が回答と相違した事例だけを読み込んで付箋を貼っていきました。2巡目は付箋を貼った事例のみに目を通して、正答できた事例については付箋を剥がしていきました。3巡した後に付箋が残った箇所は試験の直前にも目を通しました。本の内容は、税関のホームページの関税評価の事前教示回答で代替できる様に感じました。

通関書類の作成問題
7月から試験までの3か月間、毎日少なくとも2問は解くようにしていました。それから、普段から意識して実行関税率表の右側、英文表記部分に目を通すようにしていました。仕入書(Invoice)は英文表記なので、慣れておきたかったのです。税額の計算もそうですが、繰り返すことで成果が点数に表れ易いと感じました。

 

【最後に】

改めてこの一年間を振り返ると、多くの方々に勇気づけられ助けられてきました。通関士試験の受験動機やバックグラウンドは人それぞれですが、皆様が力を発揮して合格されることをお祈り申し上げます。