ホーム通関士養成私の合格体験記平成24年度 › 試験内容を細かく分析し、効率のよい勉強方法を考えました

試験内容を細かく分析し、効率のよい勉強方法を考えました

試験当日までの間、自分で作成した“弱点ノート”を持ち歩きました

平成24年度・オンライン基礎力UP講座受講(受験4回)
安藤 塔子さん

   私は今年、4回目の受験でようやく合格を手にすることが出来ました。
 1回目はほぼ独学の状態で、準備不足などから当然不合格になりましたが、2回目、3回目は関税協会の「講習会」「通信教育講座」を利用して基礎を作りました。しかし、通関実務の申告書のミスがひびき、2年連続で不合格となってしまいました。でも、3回目の受験失敗の後、受験をやめようとは思いませんでした。なぜなら、たった1つのミスで不合格となり、それ以外では十分な合格ラインの点数をとれていたからです。よって、「これまでの受験勉強は間違っていないのだな、合格に近付けるための、あともう少しの何かが足りなかったのだ」と考え、基本の勉強法は変えず、“自分に足りなかったものは何か”をまず突きつめて、それを意識して試験勉強に取り入れることにしました。それが1.特に意識をして、試験勉強に取り入れた点のPOINT2つです。

【1.特に意識をして、試験勉強に取り入れた点】
  1. 通関業法
     語句選択式 : 25/40  6割    複数肢選択式: 15/40  4割 
  2. 関税法等
     語句選択式 : 25/50  5割    複数肢選択式: 25/50  5割
  3. 通関実務

 申告書分類 : 10/30  3割    申告書関税 :   5/30  2割
 複数肢選択式: 10/30  3割    計算問題  :   5/30  2割

POINT1
 
得点配分をみると、通関業法、関税法等では語句選択式の出来が合格を左右することがわかります。ここがとれれば合格にぐっと近づくことができます。→重要条文の理解度が合否に左右されます。

【失敗した実務の攻略法】
申告書の分類で時間がかかり、焦ってしまったことで、他で思ったよりも得点を伸ばせずに失敗したため、対応をどうするかを考えました。

POINT2

1.難しい申告書を後回しにし、比較的易しい計算問題や複数肢選択式を先に解いて、得点を取れるようにしました。

2.時間配分を細かく決め、それを厳守することを決めました。また、知らない類などが出ても緊張しないよう問題集でより多くの申告書問題を解くようにしました。私が決めた時間配分は以下の通りです。

 (1)複数肢選択式&計算問題 : 30分
 (2)輸出申告書       : 15分
 (3)輸入申告書       : 30分
 (4)見直し&その他     : 15分

【2.具体的な科目ごとの勉強方法】

 今年は「オンライン基礎力UP講座」を受講したため、講座の締め切りに間に合うように問題を解いていくことを基本としました。講座のほかに、今年行ったことは以下のとおりです。

  1. 1~2月:『通関士試験の指針』通読
     ウォーミングアップというよりは、前の受験勉強の内容を少しでもキープするため、『通関士試験の指針』をじっくり読んでいきました。
  2. 3~4月:関税法
     『通関士試験の指針』の読み込みで不安なもの、まとめて覚えた方がよいものなどを中心に、ノートの整理を行いました。
    例えば、
     (1)原則・例外のあるものを確認
     (2)輸出、輸入で同じところはまとめ、違うものは頻出なので要確認
     (3)実務問題に影響があるところを丁寧に学習
        (課税物件確定の時期と適用法令、法定納期限と納期限、附帯税等)ノートの整理等終了次第、都度過去問題を解いていくのですが、過去問題を解いていく上で工夫したことは3.過去問題集を解く際に行ったことで述べています。
  3. 4月上旬~5月上旬:関税定率法・暫定措置法
     (1)相殺関税・不当廉売関税・緊急関税→頻出!まとめて表にして覚え、特に違いについて重点的に覚えます。
     (2)課税価格の決定方法
    課税要素を中心に!→しっかり覚えたら他を確認します。
     (3)減免税制度
       パターン1再輸入
       パターン2再輸出
       パターン3特殊要因(商業性ないもの)
       など大まかに3つのパターンに分け、覚えます。
     (4)通則
       1~6まで、意味を大まかに把握、具体例があれば一緒に覚えます。
     (5)分類
       実際に何がどの類に入っているのか、軽く触れておきます。その後、通関業法を勉強している時期に、過去問題集の後ろに付いている<参考 表形式問題>を繰り返し解くことでPOINTを押さえていきます。
  4. 5月中旬~5月末:外為法・特例法等   外為法は輸出・輸入貿易管理令の規定の出題が多く、特にその中でも例外規定に関連しているものの中からの出題がほとんどです。輸出・輸入貿易管理令の比較をし、同じものはまとめて覚え、違うものはPOINTとしてしっかり覚えることが必要です。例外規定の例外は武器・兵器などの戦略物資が関係していることを押さえておくことも必要です。
  5. 6月上旬~6月中旬:通関業法 6月:「法令改正講座」受講
     『通関士試験の指針』の赤字が入っている文章を中心に見ておきます。私にとって通関業法で特にわかりづらい点だった下記内容について、ノートで整理しました。
     (1)通関業務と関連業務の関係
     (2)両罰規定適用有無について、罰則等

    6月に関税協会の「法令改正講座」を受講し、法令改正点についてもきちんと押さえておきます。
    (1)原則・例外をきちんと押さえる
    (2)『通関士試験の指針』の赤字箇所・黒字箇所を重点チェック!
      →語句選択式の問題に出るような重要条文が多い
    (3)AEO、各法律の罰則、法令改正等のチェック!

【3.過去問題集を解く際に行ったこと】

 2.具体的な科目ごとの勉強方法で述べた科目ごとのノート整理を終えたら(項目ごとで)、都度、過去問題集を解いて理解度を確認します。その際、私が行った方法は以下の通りです。
 問題集の各問題を解く度に、問題ごとに付いているチェック覧(□□□)に、自分の理解度を表わす印を付けていきます。
 無印:全く問題を解くのに不安なし。しっかり理解できている。
 △ :合ってはいたが、完全に理解しているわけでなく不安・・・。
 × :間違っていた。
この時点でノートの整理が終わっている頃には、3回ほど行っているようにしておきます。私の場合には仕事との両立もありましたので、「往復の通勤時間をこの過去問題集を解く時間にする」と決めて取り組みました。こうすれば、自分の弱点箇所がはっきりしてきます。ここを重点的に再確認し、答えが理解できるようにしておきます。

【4.6月中旬以降の勉強方法】

 ここから、模試・本番の試験に照準を定めた勉強方法に変えていきます。

  1. 計算問題 : 課税価格の決定、附帯税 各3問/日
  2. 申告書  : 輸出入申告書 各1問/日
  3. 過去問題集: 往復通勤時間時に 2h/日
  4. 重要条文 : 『まるわかりノート』の後半部分にある重要条文を確認

 1~4を必ず毎日行います。
 全国模試以降~本番まで、1~4を毎日行うのは同様ですが、土日のどちらかを試験日として設定、時間を決めて一通り解いてみます。(過去の試験問題や「全国通関士模試」の問題、「オンライン通関士模試」の問題を利用)間違ったところをチェック → 『通関士試験の指針』など、テキストをみて間違いを確認します。
 試験日と設定して問題を解く際に、1.特に意識をして、試験勉強に取り入れた点で述べました実務の時間配分をしっかり守るように意識して問題を解きます。また、自分の「弱点ノート」なるものを作成し、試験までの間持ち歩きます。

【5.試験前日】

  自分の弱点箇所だけ繰り返し確認します。試験当日で使用する持ち物確認をし、早めに寝るよう心がけます。特に受験票や電卓を忘れる人が多く、実務試験をあきらめ、帰られた人もちらほら・・・。せっかく勉強をされたのにもったいないですよね。

【6.試験当日】

   テキストなどたくさん持って行ってもあまり見る時間はないので、自分で作った「弱点ノート」と『通関士試験の指針』のみを持って行き、「弱点ノート」を中心に見ます。

【7.結果】

通関業法:9割以上獲得 関税法等:約9割獲得 通関実務:約7割獲得
 

 POINTとした語句選択式が全科目パーフェクトで、通関実務の申告書は約6割を獲得しました。1.特に意識をして、試験勉強に取り入れた点で記しました、“合格するためのPOINT”が今回の合否の分かれ目になり、見事合格することが出来ました。受験複数回の方も、自分の弱点、試験傾向を分析することにより、仕事をしながらでも十分合格することが出来ます。あきらめずにトライすることが肝心です。