![]()
| 「講習会の利点を最大限に生かして」 〜法律を正確に覚えることが突破口の第一関門〜 |
|
平成13年度通関士講習会受講 神奈川県 匿名希望 |
これから通関士試験を受験なさる皆様、こんにちは! 合格発表まで私も「合格体験記」の一読者でありました。初めて「合格体験記」を手にした時、勇気付けられると同時に俄然やる気が出ました。また勉強方法に迷いが出た時、改めて「合格体験記」を読み返すことで、スランプから脱出する術を見つけました。今回、私の勉強方法をご紹介する事で少しでも皆様のお役に立つ事ができればと思います。 私は外資系企業に輸入担当として勤務しておりました。輸入者として多少の心得があったとしても、通関士試験合格の為の法律知識を根本から勉強するのは初めてのことでした。 講習会が「通関士試験の指針」、「関税六法」、「通関士試験問題・解説集」という受験必須図書を配布し、「全国通関士模試」の特典を付けた上で教育訓練費給付制度対象講座(講習会費用の8割が還付)であることをインターネットで知りました。私にとっては願ってもない機会で「これしかない!そして今年しかない!」と思い合格を目標に掲げ、通関士試験に挑戦することにしました。 <講習会について> 当たり前の事ですが、講習会の利点を最大限に生かす為、これらの事を心掛けました。 @授業を欠席しない。 A講師の方の言葉を漏らさず、集中して聞く。 B配布図書、テキストはすべて持参。(かなりの重さになりますが、頑張りましょう!) 講習会当日、講義箇所を「通関士試験の指針」にひたすら“色塗り”及び“記入”をしました。 黄色蛍光ペン = 原則を色塗り。 黄緑蛍光ペン = 例外を色塗り。 青いペン = 補足事項の記入 及び 最重要箇所の2重丸◎付け。 この方法を実践すると、平面に記載されている文章が、色分け効果により、くっきり浮かび上がり「原則、例外、最重要箇所」の視覚認知度が高まります。法律にはまず「原則」があり、それに引き続き「例外」があります。これらをしっかり区別し、正確に覚える事が通関士試験の突破口の第一関門です。また、青いペンで補足事項を記入する事で、後日読み返したときに、重要な条文と講義内容が記憶として残っていることに気付き、私には効果的な記憶法でした。サブノート作りは一切せず、「指針」のみで勉強を進め、時間があれば一問でも多く問題を解くことに専念しました。 講習会翌日には、短答式問題を解き、間違えた問題は必ず「関税六法」にて条文を調べ、「何が問われているか」を納得するようにしました。そして、本当にお手上げだと思った問題だけメールで質問をしました。講師の方々はこの試験のプロです。詳しく丁寧な解説が届き、あれほど混乱していた事が嘘のようでした。初期段階で苦手意識を作る事無く、やればできる!という前向きな気持ちで各科目に取り組むようにしました。 講習会では各科目が終了ごとに小テストがあり、たとえ自分の勉強が追いついてなくとも、欠かさず受けました。「小テスト→解らない→間違える→悔しい→講師の方の解説→理解する→次回は間違えないという気持ち→記憶に残る」という過程を経ることで講義とは明らかに違う刺激により出題箇所が印象強く記憶に残りました。 講習会終了時には一通りの勉強をしたことになりますが、また最初から問題を解くと愕然とすると思います。講習会翌日に解けた問題が解けないのです。しかしながら、まだあせることは全くありません。試験当日までに間に合わせれば良いのですから。しかも以前に解けた問題なのですから、単なる物忘れです。ここで「通関士試験の指針」の本領発揮となります。「原則」及び「例外」そして「補足事項」がきちんと色分けされているので、解けなかった箇所を重点的に読み返し、本試験で間違えないように再び記憶する機会が与えられたと思えば良いのです。ただ少し知識がついてくると、以前には決して思いつかなかった疑問が生じて来ることがあります。自分で調べても途方にくれる時は、またまた講師の方にメールにて質問です。丁寧な解説で目から鱗が落ちるように、理解できます。 講義を一方的に聞くという姿勢ではなく、聴覚、視覚を研ぎ澄まし講義に臨み、小テストを受け、調べても解らない問題は講師の方にメールにて質問し、講習会としての利点を最大限に生かすという勉強方法を進めてゆきました。 <短答式問題対策> 初期段階は、問題を繰り返し解き、問題形式に慣れることに重点を置きました。正解率が6割程度になったら、それまでの勉強方法に加え、「問題の根拠条文」を必ず参照しました。 「通関士問題・解説集の解答とヒント」に根拠条文が記載されていますので、「関税六法」を開き条文を参照し、解釈することで引っ掛け問題にも対応できるようになりました。短答式を正しく解く鍵はなんといっても理解力だという事が勉強後半に分かりました。そして嬉しい事に基礎力がつき記述式対策にもすんなり入っていけました。 <記述式問題対策> 短答式では足切り(満点の60%以上)を超えれば受験者間の得点差はそうつくとは思いませんが、本当の意味での実力が問われるのが記述式問題だと思います。平成13年度は空欄記述式導入年ゆえに傾向と対策を絞り込めなかったので、重要条文を中心にヤマを張らず、とにかく手で書いて覚える事にしました。一つの法律を掘り下げすぎ時間不足に陥らないよう浅く広く満遍なくを心掛けました。短答式を解き、「関税六法」を読む癖をつけていると頻出条文が見つかりますので、まずはそこから書き、読み上げ、何度も繰り返し記憶に刷り込みました。頻出条文をこなせる力がついてきたら、少し勉強範囲広げ、今までに短答式で出題された根拠条文の総当り開始しました。法令改正箇所も出題される可能性が非常に高いので正しい文章で暗記するようにしました。法律暗記は時間が掛かりますが、時間をかけた分だけ本試験を乗り切る力となって自分に帰ってきますので、あきらめずに前に進みましょう。 <実務対策、計算問題> 講習会では計算問題をまず解くという実践的な講義が理解しやすかったです。計算問題は、とにかく練習量の多い人が勝ち!と思います。講習会で、50問の計算問題を頂いたので、毎日5題を目安に解きました。初めの頃は、基礎が無く、手間取りましたが、後半においては、計算問題は怖くないとすら思えるようになりました。試験当日までに数多くの問題を制覇し、確実に解ける力を蓄えれば、たとえ本試験で今まで見たことも無い問題が出題されても、何かしらの突破口が見つかる筈です。 平成13年度計算問題にてフロッピーディスクが出題され、解いたことが無い問題なので、かなり動揺しました。どう計算しようか思案している最中に、講師の方がフロッピーディスクの計算方法をお話なさった事が急にひらめきました。夢中で計算し、なんとか数字を記入することができました。試験後、正解が判明し、授業を真剣に聞いていて本当に良かった!と心から思いました。 <実務対策、輸出入申告書> 講習会では問題にそって申告書を記入するという実践的な講義でしたので、私の場合は、この講義で基礎が固まりました。申告書は練習量の多い人が勝ち!と思い、白紙の輸出入申告書を各70枚位用意し、8月上旬より、毎日一題ずつ、輸入申告書は30分、輸出申告書は20分以内に書き終えるように練習し、必ず赤ペンでチエックしました。初めの頃は規定時間までかかり、赤ペン修正箇所だらけですが、慣れてくると、正しく記入でき、さらに見返す余裕が出てきます。最終的には自分が間違いやすい箇所が判明するので、見返す時のチエック項目を作成し、ケアレスミス防止を努めました。 <模試> 本試験で実力をいかんなく発揮するのは難しいことです。それゆえに模試を受験し、各科目の時間配分、雰囲気、試験の手ごたえ等を感じ取ることをお勧めします。私はまず短答式問題から解答し、確実に点数を取りにいきました。次に記述式を解くことで、多少難題があっても、心理的に動揺し、他の解答に悪影響を与える事が無いように努めました。時間配分も確実に行い、短答式解答中であっても自分の設定時間を超えたら無理に固執せず、すぐ記述式に移り解答しました。後で見返す時間を必ず取り、短答式問題に再挑戦することで解答欄を埋め、全ての科目において満遍なく点数を取ることを目標としました。模試結果で全国順位等が発表され、自分の弱点がわかり、なおかつ本試験に向けて勉強意欲を高めるのに非常に有効なので、受験することをお勧めします。 <本試験> 試験監督者の方が暖かみのある話し方で「皆さん頑張って下さいね」とお声をかけて下さったので、緊張がとけ、リラックスして試験に臨むことができました。過去問より難しく感じましたが、落ち着いて問題をよく読み、解答欄に記入し、一科目終わるごとに頭を切り替え、次の科目のことだけを考えるようにして集中力を持続させました。全科目終了時には合否はともかくこれでやっと終わりなのだと思いました。 <合格発表まで> 試験翌日にはインターネットで解答速報が発表され、自己採点結果が判明したのですが、合格発表までは不安でしかたがありませんでした。合格発表当日はインターネット上に官報がアップされるのをいまかいまかと待っていました。午前中にはアップされ、はやる気持ちを押さえつつ官報を開きました。合格者名簿に受験番号と名前を発見し、今までの勉強の積み重ねが報われた事を本当に嬉しく思いました。 <結び> 講習会は手段であって、試験への道案内に過ぎません。ただ、講習会参加者を何とか合格させてあげたいという講師の方々の熱意は伝わってきて、勉強をするのにとても励みになります。講習会で何を得るかは自分次第で、合格までの道程は長く猛勉強を要しますが、通関士試験に挑戦し、やり遂げたことの達成感は本当に嬉しいものです。これから受験なさる皆様が合格できますよう心から応援いたします。 |