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WTO一般理事会、貿易円滑化協定を採択 ―食料安全保障のための公的備蓄の取扱いについても合意―(WTO)

●WTO

11月27日に開催された世界貿易機関(WTO)の一般理事会において、昨年12月のWTO閣僚会議において採択された「バリ・パッケージ」等について審議され、次の3点が決定されました。
1.食料安全保障のための公的備蓄に関する決定
2.貿易円滑化協定(TFA)の採択に向けた決定
3.ポスト・バリの作業計画策定に関する決定

 

食料安全保障のための公的備蓄に関する決定内容は、バリ決定があった時点(昨年12月)で設けられている公的備蓄についてはWTO協定の規定にかかわらず、加盟国はWTO協定との関連で紛争解決手続に訴えないこととされ、今後開催されるWTO閣僚会議までに本件についての恒久的な解決策が合意されない場合であっても、合意されるまでは現状を維持すること、今後本件を優先的に取り扱い2015年12月までに恒久的な解決策に合意し、これを採択すること、本件の審議は、農業委員会の特別会期で取り上げ、他の農業案件とは切り離して迅速に処理するよう求めることをその主な内容としています。

 

貿易円滑化協定に関する決定では、この協定をWTO協定の付属書の1A(WTO協定の中の「物品の貿易に関する多角的協定」で、WTO設立協定と不可分の一体を成す協定としてすべての加盟国を拘束する協定)に含めるためのWTO協定改正議定書(プロトコル)を採択することを内容としています。今回の正式決定により、この議定書は加盟国の受諾のために開放され、WTO設立協定の規定にしたがって加盟国の三分の二の受託があれば発効することになります。

アゼベドWTO事務局長は、本件に関連して、すでに50か国から貿易円滑化協定に規定されているカテゴリーAの国(途上国で、協定発効と同時に協定を実施する国及び後発途上国で協定発効後1年以内に協定を実施する国)として通報を受けていること、この協定に規定されている技術支援はここに正式に実施されることとなり、多くの国際機関や加盟国がドナーとしての支援表明を行っているが、支援を必要とするすべての途上国や後発途上国がこれを受けることができるようにしなければならないこと等の点に触れ、途上国等が貿易円滑化協定を実施するために必要とされる支援を受けることの重要性を強調しました。

 

また、ポスト・バリの作業に関する決定では、農業や開発の分野についてのバリでの部分合意についてはその完全実施のため関係委員会において建設的に作業を進めること、またドーハ開発アジェンダ(ODA)の残されている課題については今後の作業計画の策定を早急に行い、来年7月までに作業計画に合意することが決められました。今後関係委員会等の場で本件についての作業が進められることとなります。

 

アゼベド事務局長は、今回の一般理事会での成果を受け、WTOの作業が軌道に乗ったことを多とするとともに、多角的貿易システムへの信頼が回復されたことの重要性を強調し、今回合意された作業等を期限までに完了させる必要性を強く訴えました。

 

(出典:11月27日付けのWTOのプレスリリース等より)