2009年3月17日更新
●EU

■米国からのバイオディーゼル油の輸入にダンピング防止税等の適用を決定■



   3月12日、欧州委員会(EC)は、米国から輸入されるバイオディーゼル油に対して、暫定的にダンピング防止税及び相殺関税を適用すると発表した。
   その概要は以下の通りである。

   今回の措置は、暫定措置として3月13日から実施され、その後4ヶ月間適用される。
   この間、調査や利害関係者との協議が行われる。
   両税は同時に適用され、その内容は、相殺関税についてはトン当たり211.20ユーロ〜237.00ユーロの間、ダンピング防止税については、トン当たり23.60ユーロ〜208.20ユーロの間に設定される。
   この暫定適用期間中に、欧州委員会は、いわゆる「確定(definitive)」関税を適用するかどうかについての最終的な勧告をメンバー国に対して行う。
   この確定関税が適用されることとなれば、通常5年間その適用が継続される。

   米国産バイオディーゼル油に関する調査は、欧州の業界からの苦情を受けて2008年6月13日に開始された。
   この調査によって、米国のバイオディーゼル油の生産者はその製品をダンピング価格で共同体に輸出しており、また連邦及び州から相殺関税の対象となる補助金を受けていること、そしてこのような製品の輸入によってEUのバイオディーゼル油の業界は重大な被害を被っていることが確認された。
   いわゆる「splash and dash」の問題(第三国で製造されたバイオディーゼル油が、補助金を利用するために米国に一旦輸出されているとされる問題)については、米国はすでにその是正措置をとっている。

   2007年4月〜2008年3月の調査期間においては、米国からの輸入のシェアは17%であった。
   この期間の欧州のバイオディーゼル油市場の規模は約50億ユーロで、米国からの輸入は約7億ユーロ(全体の輸入額は約8億ユーロ)であった。
   近年になって米国からの輸入が急増し、2005年の7千トンから調査期間には100万トンを超えるまでに増加している。

   本件の発表に当り、EUの報道官は、「欧州委員会は、十分に事実関係を調査した上で、本日米国から輸入されるバイオディーゼル油に対して一時的な関税を適用することを決定した。ダンピング防止措置や補助金防止措置は、保護主義的な措置ではなく、不公正な貿易に対抗するための措置である。この決定は、米国から輸入されるバイオディーゼル油には不公正な補助措置が適用され、またダンピングが行われていること、これがなければ競争的な欧州の業界に被害を及ぼし、長期的には悲惨な影響をもたらすおそれがあることを立証する明確な証拠に基づいてとられたものである」と述べた。

   なお、暫定的なダンピング防止税及び相殺関税は、欧州委員会の決定によって適用できるが、確定関税については理事会の決定がなければ適用できない。



     (出典:3月12日の欧州委員会のプレスリリース





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