本試験問題と解答・解説


平成16年度第38回通関士試験問題
  

〔関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法(第6章に係る部分に限る。)〕(時間 1時間45分)

【記述式】


第1問 次の記述は、関税の確定、納付等に係る関税法の規定に関するものであるが、(   )内に正しい語句を記入しなさい。

  1. 輸入貨物(信書を除く。)には、関税法及び関税定率法その他関税に関する法律により関税が課されるが、( (1) )に関税について特別の規定があるときは、当該規定による。
  2. 関税を課する場合の基礎となる貨物の( (2) )及び数量は、原則として、当該貨物の( (3) )の時における現況による。また、その場合に適用される( (4) )は、( (3) )の日において適用される( (4) )による。
  3. 納税申告をした者は、原則として、当該申告に係る貨物を( (5) )までに関税を納付しなければならない。ただし、期限内特例申告書に記載された関税額については、当該特例申告書の( (6) )までに、輸入の( (7) )にした修正申告に係る修正申告書に記載された関税額については、当該修正申告をした日までに、輸入の( (7) )にされた更正に係る更正通知書に記載された関税額については、当該更正通知書が発せられた日の翌日から起算して( (8) )月を経過する日までに、それぞれ納付しなければならない。
  4. 納税義務者は、法定納期限までに納付した関税額に不足税額がある場合であって、法定納期限から1年を経過する日までの間に修正申告をし、当該不足税額を( (9) )する場合には、当該法定納期限の翌日から( (9) )する日までの日数に応じて計算した金額に相当する( (10) )を不足税額と併せて納付しなければならない。

第2問 次の記述は、輸入の許可に関するものであるが、(   )内に正しい語句を記入しなさい。

  1. 貨物を輸入しようとする者は、原則として、当該貨物の( (1) )並びに( (2) )となるべき数量及び価格その他必要な事項を税関長に申告し、貨物につき必要な検査を経て、その許可を受けなければならない。
  2. 関税関係法令以外の法令の規定により輸入に関して許可、承認その他の( (3) )の処分又はこれに準ずるものを必要とする貨物については、輸入申告の際、これらを受けている旨を税関に証明しなければならない。また、関税関係法令以外の法令の規定により輸入に関して検査又は( (4) )を必要とする貨物については、関税法第67条の検査又は輸入申告に係る税関の審査の際、当該他の法令の規定による検査の完了又は( (4) )を税関に証明し、その( (5) )を受けなければならない。
  3. ( (6) )について直接若しくは間接に偽った表示又は( (7) )を生じさせる表示がされている外国貨物については、輸入は許可されない。
    この場合、税関長は、その( (6) )について偽った表示又は( (7) )を生じさせる表示がある旨を( (8) )をした者に、直ちに通知し、( (9) )を指定して、その者の選択により、その表示を消させ、若しくは( (10) )させ、又は当該貨物を積み戻させなければならない。


第3問 次の記述は、関税暫定措置法第8条(加工又は組立てのため輸出された貨物を原材料とした製品の減税)に関するものであるが、(   )内に正しい語句を記入しなさい。

  1. 加工又は組立てのために本邦から輸出された貨物を原料又は材料とした製品であって、その輸出の許可の日から( (1) )年(( (1) )年を超えることがやむを得ないと認められる理由がある場合であって、税関長の( (2) )を受けた場合は、税関長が指定する期間)以内に輸入されるものについては、当該輸出された貨物が輸出の許可の際の( (3) )及び( (4) )により輸入されるものとした場合の( (5) )に相当するものとして算出する価格の当該製品の( (5) )に対する割合を当該製品の( (6) )に乗じて算出した額の範囲内において、その関税を( (7) )することができる。
  2. 関税の( (7) )を受けようとする製品の原材料として使用する貨物を輸出しようとする者は、( (8) )の際に、加工又は組立てのために輸出する旨を( (9) )に付記するとともに、当該貨物の( (3) )及び( (4) )並びに加工又は組立ての概要その他必要な事項を記載した申告書を添付して、当該申告書の記載事項につき税関長の( (10) )を受けなければならない。

第4問 次の記述は、関税定率法第21条第4項(認定手続)に規定する認定手続に関するものであるが、(   )内に正しい語句を記入しなさい。

  1. 税関長は、輸入されようとする貨物のうちに関税定率法第21条第1項第5号に掲げる知的財産権を侵害する貨物に該当する貨物があると思料するときは、当該貨物が同号に掲げる貨物に該当するか否かを認定するための認定手続を執らなければならないこととされている。この場合において、税関長は、当該貨物に係る特許権者、実用新案権者、( (1) )、( (2) )、( (3) )、著作隣接権者、回路配置利用権者又は( (4) )(以下「特許権者等」という。)及び当該貨物を( (5) )しようとする者に対し、当該貨物について認定手続を執る旨を( (6) )しなければならない。
  2. 税関長は、認定手続を開始した貨物について認定の( (6) )をする前に、当該貨物が( (7) )された場合、( (8) )された場合、積み戻された場合その他輸入されないこととなった場合は、当該貨物に係る特許権者等に対し、その旨を( (6) )するとともに、認定手続を取りやめるものとする。
  3. 税関長は、認定手続においては、認定手続が執られた貨物に係る特許権者等及び当該貨物を( (5) )しようとする者に対し、当該貨物が関税定率法第21条第1項第5号に掲げる貨物に該当すること又は該当しないことについて( (9) )を提出し、及び意見を述べる( (10) )を与えなければならない。

第5問 次の記述は、外国為替及び外国貿易法の輸出規制に関するものであるが、(   )内に正しい語句を記入しなさい。

  1. 国際的な( (1) )及び( (2) )の維持を妨げることとなると認められるものとして輸出貿易管理令で定める特定の( (3) )を仕向地とする特定の種類の貨物の輸出をしようとする者は、政令で定めるところにより、経済産業大臣の( (4) )を受けなければならない。
  2. 経済産業大臣は、特定の種類の若しくは特定の( (3) )を仕向地とする貨物を輸出しようとする者又は特定の( (5) )により貨物を輸出しようとする者に対し、国際( (6) )の均衡の維持並びに、外国貿易及び国民( (7) )の健全な発展のため、我が国が締結した条約その他の国際約束を誠実に履行するため、国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するため、又は外国為替及び外国貿易法第10条第1項の閣議決定を実施するために必要な範囲内で、政令で定めるところにより、( (8) )を受ける義務を課することができる。
  3. 経済産業大臣は、経済産業大臣の( (4) )を受けないで貨物を輸出した者に対し、( (9) )年以内の期間に限り、輸出を行うことを( (10) )することができる。

【短答式】

第1問 次に掲げる行為のうち、関税法上の輸入に該当するもの又は輸入とみなされるものの組合せはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。

a 輸出の許可を受けて保税地域に蔵置されている貨物を本邦に引き取る行為
b 本邦の船舶により外国の排他的経済水域の海域で採捕された水産物を本邦に引き取る行為
c 旅客がその携帯品である外国貨物を、個人的な用途に供するために消費する行為
d 保税蔵置場に蔵置されている外国貨物の一部を、その所有者が分析のための見本として当該保税蔵置場内で消費する行為
e 保税蔵置場において外国貨物に簡単な加工を行う行為

  1. a、b
  2. a、d
  3. b、c
  4. c、d
  5. d、e

第2問 次の記述は、関税を課する場合の適用法令に関するものであるが、その記述の正しいものの組合せはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。

a 保税作業のため、許可を受けて保税工場から当該保税工場以外の場所に出された外国貨物で、指定された期間を経過して当該場所に置かれているものについては、当該許可の日において適用される法令による。
b 保税蔵置場にある外国貨物で、滅却されたものについては、当該貨物を当該蔵置場に入れた日において適用される法令による。
c 一括して保税運送の承認を受けた外国貨物で、運送の指定期間内に運送先に到着しないものについては、当該承認の日において適用される法令による。
d 収容された外国貨物で、公売に付されるものについては、その公売の日において適用される法令による。
e 輸入申告がされた後、輸入の許可前における貨物の引取りの承認を受けて引き取られる貨物で、当該承認がされる前に当該貨物に適用される法令の改正があったものについては、当該承認の日において適用される法令による。
  1. a、b、c
  2. a、d、e
  3. b、c、d
  4. b、c、e
  5. c、d、e

第3問 次の記述は、関税の修正申告に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。

  1. 修正申告は、納税申告又は更正に係る税額が過大又は過少である場合で、当該税額の変更をしようとするときに行うことができる。
  2. 先にした納税申告に不足額がない場合であっても、当該納税申告の課税標準に誤りがあるときは、修正申告をすることができる。
  3. 修正申告は、輸入の許可の日から1年以内に限り行うことができる。
  4. 先にした納税申告に係る税額につき更正があった場合において、その更正後の税額に不足額があるときは、税関長の更正があるまでは、当該更正の税額について修正申告をすることができる。
  5. 輸入の許可後にする修正申告は、輸入申告書に記載された課税標準又は税額を補正することにより行うことができる。

第4問 次の記述は、輸出通関に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。
  1. 輸出しようとする貨物の検査は、保税地域以外の場所で行うことができない。
  2. 貨物を輸出する場合には、郵便物及び郵便物以外の信書を除き、税関長に輸出申告をし、貨物につき必要な検査を経て、その許可を受けなければならない。
  3. 仮に陸揚げした貨物を外国に向けて送り出す場合には、輸出申告をしなければならない。
  4. 貨物を郵便により外国に向けて送り出す場合には、輸出の許可は要せず、税関職員による検査も要しない。
  5. 輸出の許可後船積み前に事故により貨物の数量が減少した場合には、新たに輸出申告をしなければならない。

第5問 次の記述は、輸入の許可に関するものであるが、その記述の誤っているものの組合せはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。

a 郵便物については輸入申告を要しないが、日本郵政公社から交付された郵便物は、特定の郵便物を除き、輸入の許可がされたものとみなされる。
b 原産地の表示がされていない外国貨物については、輸入の許可がされない。
c 特例申告を行う貨物については、輸入の許可前であっても貨物を保税地域から引き取ることができる。
d 特恵関税を適用して特例申告を行う貨物については、当該貨物の特恵原産地証明書について税関長の確認を受けた後、輸入の許可を受けなければならない。
e 収容され公売に付された外国貨物の買受入は、当該貨物について輸入の許可を受けることを要しない。
  1. a、b、c
  2. a、c、d
  3. b、c、d
  4. b、d、e
  5. c、d、e

第6問 次の記述は、輸入通関に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。

  1. 輸出の許可を受けた貨物を外国貿易船に積み込む前に国内に引き取る場合には、輸入申告を要しない。
  2. 関税法施行令第59条の3第1項第1号(本船扱い)の規定により、輸入貨物を外国貿易船に積み込んだ状態で輸入申告することにつき税関長の承認を受けたときは、当該貨物についての関税法第67条(輸出又は輸入の許可)の検査は省略される。
  3. 貨物を輸入しようとする者が輸入申告書を税関長に提出する場合には、税関長がその記載の必要がないと認める場合を除き、当該申告書に当該貨物の仕出人の住所又は居所及び氏名又は名称を記載しなければならない。
  4. 本邦に本店及び事業所を有しない法人が輸入申告を行おうとする場合には、通関業者に代理申告をさせなければならない。
  5. コンテナーに関する通関条約の適用を受けて免税輸入するコンテナー修理用部分品の輸入申告は、積卸コンテナー一覧表により行うことができる。

第7問 次の記述は、関税法第70条(証明又は確認)に規定する他法令の証明又は確認に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。
  1. 関税関係法令以外の法令の規定により輸出に関して許可又は承認を必要とする貨物を輸出しようとする場合において、輸出申告の際に、当該許可又は承認を受けている旨を証明できない特別の事由があるときは、輸出の許可後船積みまでの間に当該許可又は承認を受けている旨を税関に証明することができる。
  2. 個人的な使用に供するために輸入する貨物については、関税法第70条の規定は適用されない。
  3. 総合保税地域で製造された外国貨物を外国に積み戻す場合には、関税法第70条の規定は適用されない。
  4. 絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約)に該当する物品については、税関長の輸入許可の権限は、財務大臣が指定する税関官署の長を除き、税関の支署その他の税関官署の長に委任されない。
  5. 特例申告を行う貨物を輸入する場合には、関税法第70条の規定は適用されない。

第8問 次の記述は、関税法第73条(輸入の許可前における貨物の引取り)に規定する輸入の許可前における貨物の引取りに関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。

  1. 輸入の許可前における貨物の引取りの承認申請は、その申請に係る貨物の輸入申告に先だって行わなければならない。
  2. 輸入の許可前における貨物の引取りの承認申請は、一の輸入申告に係る貨物の一部についても行うことができる。
  3. 原産地を偽った表示が付されている外国貨物については、引取り後当該表示を直ちに抹消することを条件に、輸入の許可前における貨物の引取りの承認を受けることができる。
  4. 輸入の許可前における貨物の引取りの承認を受けようとする者は、課税価格の110%に相当する額の担保を提供しなければならない。
  5. 関税関係法令以外の法令の規定により輸入に関して許可を必要とする貨物であっても、当該許可を取得するまでに日時を要すると認められる場合には、輸入の許可前における貨物の引取りの承認を受けることができる。

第9問 次の記述は、保税蔵置場に関するものであるが、その記述の誤っているものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。

  1. 保税蔵置場の許可を受けた者は、当該保税蔵置場の業務を休止しようとするときは、あらかじめその旨を税関長に届け出なければならない。
  2. 保税蔵置場の許可を受けた者は、当該保税蔵置場の貨物の収容能力を増加し、又は減少しようとするときは、あらかじめその旨を税関に届け出なければならない。
  3. 保税蔵置場の許可を受けた者は、当該保税蔵置場の業務を廃止しようとするときは、あらかじめ税関長の許可を受けなければならない。
  4. 保税蔵置場にある外国貨物が災害その他やむを得ない事情によらないで亡失した場合は、当該保税蔵置場の許可を受けた者から、その外国貨物に課される関税を直ちに徴収する。
  5. 保税蔵置場にある外国貨物が税関長の承認を受けないで滅却された場合は、当該保税蔵置場の許可を受けた者から、その外国貨物に課される関税を直ちに徴収する。

第10問 次の記述は、貨物の運送に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。

  1. 内国貨物を外国貿易機に積んで本邦内の空港相互間を運送する場合には、税関長の承認を受けることを要しない。
  2. 輸出の許可を受けて外国貿易船に積み込まれた外国貨物で、他の外国貿易船に積み替えられて運送されるものについては、保税運送の承認を要しない。
  3. 税関長が指定する期間内に発送される外国貨物の運送について一括して保税運送の承認を受けた場合であっても、当該貨物の運送の都度、運送目録を税関に提示し、その確認を受けなければならない。
  4. 税関長が指定する期間内に発送される外国貨物の運送について一括して保税運送の承認をする場合には、税関長は関税額に相当する担保を提供させることはできない。
  5. 外国貨物である難破貨物をそのある場所から開港まで運送する場合には、あらかじめ税関に届け出なければならない。

第11問 次の記述は、関税の軽減、免除又は払戻しに関するものであるが、その記述の誤っているものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。
  1. 修繕のために本邦から輸出された貨物で、輸出の許可の日から2年以内に輸入するものについては、関税定率法第11条(加工又は修繕のため輸出された貨物の減税)の規定の適用を受けることができる。
  2. 配合飼料の製造のために輸入するとうもろこしで、その輸入の許可の日から1年以内に税関長の承認を受けた製造工場で当該製造が終了するものについては、関税定率法第13条第1項(製造用原料品の減税又は免税)の規定の適用を受けることができる。
  3. 地方公共団体が経営する学校に寄贈される教育用の物品で、その輸入の許可の日から2年以内に当該学校の教育用以外の用途に供されないものについては、関税定率法第15条第1項(特定用途免税)の規定の適用を受けることができる。
  4. 本邦に派遣された外交官が輸入する自動車で、その輸入の許可の日から2年以内に当該外交官の自用以外の用途に供されないものについては、関税定率法第16条第1項(外交官用貨物等の免税)の規定の適用を受けることができる。
  5. 関税を納付して輸入された貨物で、その輸入の時の性質及び形状が変っていないものを本邦から輸出する場合であって、その輸入の許可の日から1年以内に輸出されるものについては、関税定率法第19条の3第1項(輸入時と同一状態で再輸出される場合の戻し税)の規定の適用を受けることができる。

第12問 次の記述は、関税定率法第17条(再輸出免税)の規定に関するものであるが、その記述の誤っているものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。
  1. 関税の免除を受けて輸入した貨物を、再輸出すべき所定の期間内に輸出した場合には、当該貨物の輸入地を所轄する税関長にその旨を届け出なければならない。
  2. 関税の免除を受けようとする者は、その免除に係る関税の額に相当する担保の提供を求められることがある。
  3. 関税の免除を受けて輸入した貨物を、再輸出すべき所定の期間内にその免除を受けた用途以外の用途に供する場合には、あらかじめ当該貨物の輸入地を所轄する税関長にその旨を届け出なければならない。
  4. 関税の免除を受けて輸入した貨物に係る再輸出すべき期間の延長の承認申請は、当該期間内にしなければならない。
  5. 関税の免除を受けて輸入した貨物が、再輸出すべき所定の期間内に災害その他やむを得ない事由により亡失したときは、当該貨物の置かれていた場所の所在地を所轄する税関長にその旨を届け出なければならない。

第13問 次の記述は、特恵関税制度に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。

  1. 特恵関税の適用を受けようとする場合において、仕入書に原産地に関する事項が記載されているときは、特恵原産地証明書の提出を要しない。
  2. 国際郵便により輸入される貨物又は本邦への入国者が携帯し、若しくは別送して輸入する貨物についても、特恵関税を適用することができる。
  3. 特恵関税については、特恵受益国ごとに異なる適用期限があらかじめ設けられている。
  4. 輸入される貨物に本邦から輸出された原材料が使用されているときは、特恵関税は適用されない。
  5. 特恵原産地証明書が輸入申告書に添付されていれば、特恵関税率は無税となる。

第14問 次の記述は、輸入取引における売手と買手との関係に関する記述であるが、課税価格の決定に当たり、売手と買手との間に特殊関係があるとされるものの組合せはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。

a 買手が売手の本邦における総販売代理店である場合
b 買手が売手の事業に係る議決権を伴う社外株式の総数の3%を所有している場合
c 売手及び買手が共同して同一の第三者を直接又は間接に支配している場合
d 売手及び買手がその行う事業の法令上認められた共同経営者である場合
e 売手と買手との輸入取引に関して仲介者がいる場合
  1. a、b
  2. a、d
  3. b、e
  4. c、d
  5. c、e

第15問 次の記述は、課税価格に関するものであるが、その記述の正しいものの組合せはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。

a 輸入貨物に係る特別の技術による生産方式の使用に伴う対価は、当該輸入貨物の輸入取引の条件として買手により支払われるものであっても、課税価格に算入されない。
b 修繕又は取替えのため無償で輸入される物品が航空機により運送される場合には、航空機による運送方法以外の通常の運送方法による運賃及び保険料により課税価格を計算する。
c 輸入貨物に係る輸入取引が延払条件付取引である場合であって、その延払金利の額が明らかである場合には、当該延払金利の額は課税価格に算入されない。
d 買手による輸入貨物の処分又は使用についての制限で、法令により又は国若しくは地方公共団体により課されるものがあるときは、当該輸入貨物の取引価格により課税価格を決定することができない。
e 課税価格を計算する場合において、外国通貨により表示された価格の本邦通貨への換算は、輸入貨物に係る輸入取引契約がなされた日における外国為替相場による。
  1. a、b
  2. a、d
  3. b、c
  4. c、e
  5. d、e

第16問 次の記述は、関税率表の解釈に関する通則に関するものであるが、その記述の正しいものの組合せはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。

a 物品の所属は、項及びこれに関係する部又は類の注の規定並びに当該項の属する部、類又は節の表題に従って決定する。
b 各項に記載するいずれかの物品には、未完成の物品で、完成した物品としての重要な特性を提示の際に有するものを含まず、また、完成した物品で、提示の際に組み立ててないもの及び分解してあるものを含まない。
c 物品が二以上の項に属するとみられる場合には、最も特殊な限定をして記載している項が、これよりも一般的な記載をしている項に優先する。
d 項又は注に別段の定めがある場合を除くほか、各項に記載するいずれかの材料又は物質には、当該材料又は物質に他の材料又は物質を混合し又は結合した物品を含む。
e 二以上の項に属するとみられる物品であって、関税率表の解釈に関する通則3(a)及び(b)の規定によりその所属を決定することができないものは、等しく考慮に値する項のうち、数字上の配列において最後となる項に属する。
  1. a、b、c
  2. a、c、e
  3. b、c、d
  4. b、d、e
  5. c、d、e

第17問 次の記述は、輸入貿易管理令に基づく輸入割当て及び輸入の承認に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。
  1. 輸入割当てを受けた者から輸入の委託を受けた者が、当該輸入割当てに係る貨物を輸入しようとする場合において、経済産業大臣の確認を受けたときは、輸入の承認を要しない。
  2. 貨物を仮に陸揚げしようとするときは、輸入割当て及び輸入の承認を要しない。
  3. 輸入割当てを受けるべきものとして公表された品目に該当する有償の貨物であっても、その総価額が18万円以下であれば、輸入割当ては要しない。
  4. 絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約)に該当する物品については、本邦から輸出された後無償で輸入される貨物であって、その輸出の際の性質及び形状が変わっていないものであっても、輸入の承認を要する。
  5. 船舶又は航空機により輸出した貨物であって、当該船舶又は航空機の事故のため積み戻したものについても、輸入の承認を要する。

第18問 次に掲げる税関長の処分のうち、当該処分の取消しの訴えが、当該処分についての審査請求に対する財務大臣の裁決を経た後でなければ提起することができないものの組合せはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。

a 関税の滞納者に対する滞納処分
b 特例輸入者が期限後特例申告書を提出する前に行われた関税法第7条の16第2項(決定)の規定に基づく税額等の決定
c 特例輸入者の承認の取消し
d 関税が納付されていない外国貨物の収容
e 保税蔵置場において亡失した外国貨物についての関税の賦課決定
  1. a、b、d
  2. a、b、e
  3. b、c、d
  4. b、c、e
  5. c、d、e

第19問 次に掲げる関税法上の罪のうち、関税法第117条第1項の規定(その行為者を罰するほか、当該行為者の属する法人に対して罰金刑を科す規定)の適用の対象とされていないものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。

  1. 関税を納付すべき貨物について、不正の行為により関税を納付しないで輸入する罪
  2. 税関長の許可を受けないで貨物を輸出する罪
  3. 輸入禁制品を輸入する罪に係る貨物について、情を知ってこれを運搬する罪
  4. あらかじめ届出をしないで行政機関の休日又はこれ以外の日の税関の執務時間外に貨物の積卸しをする罪
  5. 関税法第67条(輸出又は輸入の許可〉の申告又は検査に際し、偽った申告若しくは証明をし、又は偽った書類を提出する罪

第20問 次に掲げる手続のうち、電子情報処理組織による税関手続の特例等に関する法律及び同法施行令の規定により、航空運送貨物について電子情報処理組織を使用して行うことのできないものの組合せはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。

a 関税法第32条(見本の一時持出し)の規定による許可の申請
b 関税法第36条第2項(他所蔵置に係る貨物の取扱いの届出)の規定による届出
c 関税法第40条第2項(指定保税地域における貨物の取扱い)の規定による許可の申請
d 関税法第63条第5項(保税運送の到着の確認)の規定による運送目録の提示
e 関税法第66条第1項(内国貨物の運送の承認)の規定による申告
  1. a、b、d
  2. a、c、e
  3. a、d、e
  4. b、c、d
  5. b、c、e


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