本試験問題と解答・解説


平成11年度第33回通関士試験問題と解答
〔通関業法関係〕(時間1時間)
 

【記 述 式】
第1問(通関業者に関する説明)
模範解答(解答例)

  1. 通関士の設置義務
    通関業者は、通関業務を行う営業所において、その取り扱う通関業務が通関士設置地域以外の地域においてのみ行われる場合及び取り扱う貨物が一定の種類の貨物のみに限られている場合を除いては、営業所ごとに、専任の通関士(営業所における通関業務の量からみて専任の通関士を置く必要がないものとして税関長の承認を受けた場合には、専任であることを要しない。)1人以上を置かなければならない。

  2. 通関業者が、通関士試験に合格した者を通関士として通関業務に従事させようとする場合に必要とされる手続
    通関業者は、通関士試験に合格した者を通関士として通関業務に従事させようとする場合には、その者の氏名、通関業務に従事させようとする営業所の名称その他必要な事項を税関長に届け出て、その者が通関業法上、通関士になることができないこととされている事項に該当していないかどうかについて税関長の確認を受けなければならない

【短 答 式】
第1問(通関業法の目的)
正 解

イ=10、ロ=3、ハ=6、ニ=5、ホ=8

<解 説>
通関業法の目的に関する問題である。問題の文章は通関業法第1条の規定であり、適宜正しい語句を選択する。

第2問(通関業法の用語の定義)
正 解



<解 説>
通関業法の用語の定義に関する問題である。1は、通関業法第2条第1号イ(1)(三)の規定により、2は、同法第2条第2号の規定により、4は、同法第2条第1号イ(1)(二)の規定により、5は、同法第2条第3号の規定により、いずれも正しい記述である。これに対し、3は、同法第2条第1号イ(2)の規定により、税関長に対してする不服申立ては、通関業務に含まれることから、誤った記述である。

第3問(通関業の許可の欠格事由)
正 解

1=A、2=B、3=A、4=B、5=B

<解 説>
通関業の許可の欠格事由に関する問題である。1は、通関業法第6条第3号の規定により、3は、同法第6条第6号の規定により、いずれも欠格事由に該当する。これに対し、2、4及び5は、同法第6条に規定する欠格事由に該当しない。

第4問(通関業務を行う営業所の新設)
正 解

1=○、2=×、3=○、4=×、5=×

<解 説>
通関業務を行う営業所の新設に関する問題である。1は、通関業法第8条第1項の規定により、3は、同法第8条第2項により準用する同法第3条第4項の規定により、いずれも正しい記述である。これに対し、2は、同法第8条第2項により準用する同法第3条第2項の規定により、条件を付することができることから、4及び5は、そのような規定がないことから、いずれも誤った記述である。

第5問(通関業の許可の消滅又は取消し)
正 解

1=○、2=×、3=○、4=○、5=×

<解 説>
通関業の許可の消滅又は取消しに関する問題である。1は、通関業法第10条第3項の規定により、3は、同法第3条第2項の規定により、4は、同法第11条第2項の規定により、いずれも正しい記述である。これに対し、2は、そのような規定がないことから、5は、同法第10条第1項第3号の規定により、通関業の許可は消滅することから、いずれも誤った記述である。

第6問(通関士の審査及び記名押印)
正 解



<解 説>
通関士の審査及び記名押印に関する問題である。1は、通関業法第14条及び同法施行令第6条の規定において、関税が無税であっても、通関士による輸入(納税)申告書の内容の審査を要することから、2は、同法第14条の規定により、通関士に内容を審査させ、かつ、記名押印させなければならない書類は、同法第7 条に規定される関連業務に関する書類ではないことから、3 は、同法第14条及び同法施行令第6 条の規定により、納税申告に係る更正請求書は、通関士の審査及び記名押印を要することから、4は、同法第14条の規定により、通関士に内容を審査させ、かつ、記名押印させなければならないことから、いずれも誤った記述である。これに対し、5は、同法第13条第2項、同法第14条及び同法施行令第6条の規定により、正しい記述である。

第7問(通関業法における義務又は禁止行為)
正 解

1=C、2=A、3=B、4=B、5=A

<解 説>
通関業法における義務又は禁止行為に関する問題である。1は、通関業法第19条の規定により、通関業者及び通関士その他の通関業務の従業者に係るものである。2は、同法第18条第1項の規定により、5は、同法第14条の規定により、いずれも通関業者のみに係るものである。3は、同法第20条の規定により、4は、同法第17条及び同法第33条の規定により、いずれも通関業者及び通関士に係るものである。

第8問(検査の通知)
正 解

イ=1、ロ=6、ハ=8、ニ=3、ホ=5

<解 説>
検査の通知に関する問題である。問題の文章は通関業法第16条の規定であり、適宜正しい語句を選択する。

第9問(通関業務についての記帳、届出、報告等)
正 解

1=○、2=×、3=○、4=×、5=○

<解 説>
通関業務についての記帳、届出、報告等に関する問題である。1は、通関業法第22条第1項及び同法施行令第8条第1項の規定により、3は、同法基本通達22−2(1)の規定により、5は、同法第22条第3項及び同法施行令第10条第2項の規定により、いずれも正しい記述である。これに対し、2は、同法第22条第2項及び同法施行令第9条第1項の規定により、異動の内容をその都度届け出なければならないこととなっていることから、4は、同法第22条第1項並びに同法施行令第8条第2項第1号及び第3号の規定において、仕入書については明記されていないことから、また、同条第3項の規定においては、保存期間は3年間であることから、いずれも誤った記述である。

第10問(通関士の資格の喪失)
正 解

1=A、2=B、3=B、4=A、5=B

<解 説>
通関士の資格の喪失に関する問題である。1は、同法第32条第2号の規定により、4は、同法第32条第1号の規定により、いずれも通関士の資格は喪失する。これに対し、2、3及び5は、そのような規定がないことから、いずれも通関士の資格は喪失しない。



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