最終改正:令和二年三月三十一日法律第九号
関税暫定措置法
(趣旨)
第一条この法律は、国民経済の健全な発展に資するため、必要な物品の関税率の調整に関し、関税定率法(明治四十三年法律第五十四号)及び関税法(昭和二十九年法律第六十一号)の暫定的特例を定めるものとする。
(暫定税率)
第二条別表第一に掲げる物品で令和三年三月三十一日までに輸入されるものに課する関税の率は、同表に定める税率とする。
別表第一の三に掲げる物品で令和三年三月三十一日までに輸入されるものに課する関税の率は、同表に定める期間内に輸入されるものの区分に応じ、それぞれ同表に定める税率とする。
第三条削除
(航空機部分品等の免税)
第四条次に掲げる物品のうち、本邦において製作することが困難と認められるもので政令で定めるものについては、令和五年三月三十一日までに輸入されるものに限り、政令で定めるところにより、その関税を免除する。
航空機に使用する部分品
税関長の承認を受けた工場において航空機及びこれに使用する部分品の製作に使用する素材
人工衛星、人工衛星打上げ用ロケット、これらの打上げ及び追跡に使用する装置その他の宇宙開発の用に供する物品
税関長の承認を受けた工場において前号に掲げる物品の製作に使用する素材
(輸入数量が輸入基準数量を超えた場合の特別緊急関税)
第七条の三平成七年度から令和二年度までの各年度において、別表第一の六に掲げる物品について、当該年度中のこれらの物品の輸入数量を同表の各項ごとに合計した輸入数量があらかじめ財務大臣が官報による告示又はインターネットの利用その他の適切な方法による公表(以下「告示等」という。)をする数量(以下この条及び同表において「輸入基準数量」という。)を超えた場合には、当該各項に掲げる物品について、その超えることとなつた月の翌々月の初日(次項第六号及び第八項において「発動日」という。)から当該年度の末日までの期間内に輸入されるものに課する関税の率は、関税定率法第三条(課税標準及び税率)の規定又は第二条若しくは第八条の二第一項若しくは第三項の規定にかかわらず、同法別表に定める税率(別表第一の三に掲げる物品にあつては、同表に定める税率。以下この項において同じ。)及び世界貿易機関を設立するマラケシュ協定附属書一Aの千九百九十四年の関税及び貿易に関する一般協定のマラケシュ議定書に附属する譲許表の第三十八表の日本国の譲許表に定める税率(第七条の七及び第八条の二において「協定税率」という。)のうちいずれか低いもの(関税についての条約の特別の規定及び同法第五条(便益関税)の規定による便益を受けない国(その一部である地域を含む。)の生産物で輸入されるものにあつては、同法別表に定める税率。次条第一項において「通常の関税率」という。)に、別表第一の六に定める期間内に輸入されるものの区分に応じ、それぞれ同表に定める税率を加算した税率とする。ただし、令和二年度においては、当該年度中の同表に掲げる物品の輸入数量を同表の各項ごとに合計した輸入数量から当該年度中の当該各項に掲げる物品であつて経済連携協定(世界貿易機関を設立するマラケシュ協定附属書一Aの千九百九十四年の関税及び貿易に関する一般協定(次項第五号及び第七条の六第二項第二号において「一般協定」という。)第二十四条8(b)に規定する自由貿易地域を設定するための措置その他貿易の自由化、投資の円滑化等の措置を総合的に講ずることにより我が国と我が国以外の締約国(固有の関税及び貿易に関する制度を有する地域を含む。以下同じ。)との間の経済上の連携を強化する条約その他の国際約束であつて、その適確な実施を確保するためこの法律に基づく措置を講ずることが必要なものとして政令で定めるものをいう。以下同じ。)の規定に基づき当該経済連携協定の原産品とされるものであることを政令で定めるところにより税関長が認めたもの(以下この項及び第八項において「経済連携協定原産品」という。)に係る輸入数量及び同表の各項に掲げる物品であつて当該経済連携協定の我が国以外の締約国を原産地とするもの(経済連携協定原産品を除く。第八項において「締約国産物品」という。)に係る輸入数量(政令で定める日前の期間に係るものに限る。第八項において同じ。)を当該各項ごとに合計した輸入数量を控除した輸入数量があらかじめ財務大臣が告示等をする数量(第六項において「協定対象外輸入基準数量」という。)を超えた場合に限る。
前項の規定は、別表第一の六に掲げる物品が次の各号のいずれかに該当する場合には、適用しない。
第八条の五第二項の規定により政令で定める物品で別表第一の品名の欄に規定する政令で定める数量の範囲内で輸入されるもの
関税定率法別表第〇四〇二・一〇号の一及び二の(二)、第〇四〇二・二一号の一及び二の(二)、第〇四〇二・二九号並びに第〇四〇二・九九号の一の(二)及び二に掲げるミルク及びクリーム、同表第〇四〇三・九〇号の一に掲げる凝固したミルク及びクリーム等、同表第〇四〇四・一〇号の一に掲げるホエイ及び調製ホエイ並びに同表第〇四〇五・一〇号、第〇四〇五・二〇号及び第〇四〇五・九〇号に掲げるミルクから得たバターその他の油脂及びデイリースプレッドのうち、独立行政法人農畜産業振興機構が畜産経営の安定に関する法律(昭和三十六年法律第百八十三号)第十七条第一項に規定する数量の範囲内で輸入するもの及び同条第二項に規定する農林水産大臣の承認を受けて輸入するもの
関税定率法別表第一〇〇一・一一号、第一〇〇一・一九号、第一〇〇一・九一号及び第一〇〇一・九九号に掲げる小麦及びメスリン、同表第一〇〇三・一〇号及び第一〇〇三・九〇号に掲げる大麦及び裸麦、同表第一〇〇八・六〇号の二に掲げるライ小麦、同表第一一〇一・〇〇号に掲げる小麦粉及びメスリン粉、同表第一一〇二・九〇号の一及び二に掲げる大麦粉、裸麦粉及びライ小麦粉、同表第一一〇三・一一号、第一一〇三・一九号の一及び二、第一一〇三・二〇号の一、四及び五に掲げるひき割り穀物等、同表第一一〇四・一九号の一及び三並びに第一一〇四・二九号の一及び三に掲げる加工穀物、同表第一一〇八・一一号に掲げる小麦でん粉、同表第一九〇一・二〇号の一の(二)のB、C及びDの(a)並びに第一九〇一・九〇号の一の(二)のB、C及びDの(a)に掲げる穀粉等の調製食料品、同表第一九〇四・一〇号の二の(二)及び(三)、第一九〇四・二〇号の二の(二)及び(三)、第一九〇四・三〇号並びに第一九〇四・九〇号の二及び三に掲げる穀物等の調製食料品並びに同表第二一〇六・九〇号の二の(一)のBに掲げる調製食料品のうち、政府が主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律(平成六年法律第百十三号)第四十二条の規定により輸入するもの、同法第四十三条の規定による連名による申込みに応じて行う政府の買入れ及び売渡しに係る麦等として輸入されるもの並びに同法第四十五条第一項第三号に規定する政令で定める麦等のうち政令で定めるところにより農林水産大臣の証明を受けて輸入されるもの
関税定率法別表第一〇〇六・一〇号、第一〇〇六・二〇号、第一〇〇六・三〇号及び第一〇〇六・四〇号に掲げる米、同表第一一〇二・九〇号の三に掲げる米粉、同表第一一〇三・一九号の四及び第一一〇三・二〇号の三の(二)に掲げるひき割り穀物等、同表第一一〇四・一九号の二の(二)及び第一一〇四・二九号の二に掲げる加工穀物、同表第一九〇一・二〇号の一の(二)のA及び(三)並びに第一九〇一・九〇号の一の(二)のA及び(三)に掲げる穀粉等の調製食料品、同表第一九〇四・一〇号の二の(一)、第一九〇四・二〇号の二の(一)及び第一九〇四・九〇号の一に掲げる穀物等の調製食料品並びに同表第二一〇六・九〇号の二の(一)のAに掲げる調製食料品のうち、政府が主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律第三十条の規定により輸入するもの、同法第三十一条の規定による連名による申込みに応じて行う政府の買入れ及び売渡しに係る米穀等として輸入されるもの、同法第三十四条第一項第三号に規定する政令で定める米穀等のうち政令で定めるところにより農林水産大臣の証明を受けて輸入されるもの並びに同法第四十九条第一項の規定により政府が貸付けを行つた米穀(これに準ずるものとして政令で定めるものを含む。)の返還に係るもの
関税定率法第九条第一項第二号(緊急関税等)の規定による措置その他の一般協定第十九条1(特定の貨物の輸入に対する緊急措置)の規定及び世界貿易機関を設立するマラケシュ協定附属書一Aのセーフガードに関する協定(第七条の六第二項第二号において「セーフガード協定」という。)による措置がとられている物品
発動日前において本邦に向けて送り出された物品であることを政令で定めるところにより税関長が認めたもの
第一項に規定する場合に該当することとなつた別表第一の六に掲げる物品について、当該物品の輸入の動向その他の事情からみて、その輸入がこれと同種の物品その他用途が直接競合する物品の生産に関する本邦の産業に損害を与えるおそれがないと認められるときは、政令で定めるところにより、物品及び期間を指定し、当該指定された期間内に輸入される当該指定された物品について、同項の規定の適用を停止することができる。
第一項に規定する輸入基準数量は、別表第一の六に掲げる物品の輸入数量を同表の各項ごとに合計した数量として、次の各号の区分に応じ、当該各号に定める方法により算出して得た数量とする。ただし、その算出して得た数量が当該年度の初日の属する年の前年(同表の一五の項から一九の項までに掲げる物品にあつては、当該年度の初日の属する年の前々年の十月一日からその翌年の九月三十日までの期間。以下この項及び次項において単に「前年」という。)までの過去三年間における各年(同表の一五の項から一九の項までに掲げる物品にあつては、毎年十月一日からその翌年の九月三十日までの各期間。第一号において同じ。)の輸入数量を合計したものの三分の一に相当する数量(以下この項及び次項において「平均輸入数量」という。)に百分の百五を乗じて得た数量を下回る場合にあつては、輸入基準数量は、平均輸入数量に百分の百五を乗じて得た数量とする。
平均輸入数量が前年までの過去三年間における各年の国内消費量を合計したものの三分の一に相当する数量(次号及び第三号において「平均国内消費量」という。)に百分の十を乗じて得た数量以下の場合 平均輸入数量に百分の百二十五を乗じて得た数量に、前年の国内消費量から前々年(別表第一の六の一五の項から一九の項までに掲げる物品にあつては、当該年度の初日の属する年の三年前の十月一日からその翌年の九月三十日までの期間。以下この項において単に「前々年」という。)の国内消費量を控除して得た数量を加算して得た数量(前年の国内消費量から前々年の国内消費量を控除して控除しきれない数量があるときは、平均輸入数量に百分の百二十五を乗じて得た数量から当該控除しきれない数量を控除して得た数量)
平均輸入数量が平均国内消費量に百分の十を乗じて得た数量を超え、百分の三十を乗じて得た数量以下の場合 平均輸入数量に百分の百十を乗じて得た数量に、前年の国内消費量から前々年の国内消費量を控除して得た数量を加算して得た数量(前年の国内消費量から前々年の国内消費量を控除して控除しきれない数量があるときは、平均輸入数量に百分の百十を乗じて得た数量から当該控除しきれない数量を控除して得た数量)
平均輸入数量が平均国内消費量に百分の三十を乗じて得た数量を超える場合 平均輸入数量に百分の百五を乗じて得た数量に、前年の国内消費量から前々年の国内消費量を控除して得た数量を加算して得た数量(前年の国内消費量から前々年の国内消費量を控除して控除しきれない数量があるときは、平均輸入数量に百分の百五を乗じて得た数量から当該控除しきれない数量を控除して得た数量)
前項の規定により第一項に規定する輸入基準数量を算出するに当たり、別表第一の六の各項のうちに前年までの過去三年間における国内消費量が不明な物品を含む項がある場合には、当該国内消費量が不明な物品を含む項に係る輸入基準数量は、その項の平均輸入数量に百分の百二十五を乗じて得た数量とする。
前二項の規定は、第一項ただし書に規定する協定対象外輸入基準数量を算出する場合について準用する。この場合において、第四項中「別表第一の六に掲げる物品の輸入数量」とあるのは「別表第一の六に掲げる物品の輸入数量(経済連携協定の規定に基づき当該経済連携協定の原産品とされるものであることを政令で定めるところにより税関長が認めたもの(第一号において「経済連携協定原産品」という。)に係る輸入数量及び当該経済連携協定の我が国以外の締約国を原産地とするもの(同号において「締約国産物品」という。)に係る輸入数量(政令で定める日前の期間に係るものに限る。同号において同じ。)を除く。以下この項において同じ。)」と、同項第一号中「各年の国内消費量」とあるのは「各年の国内消費量(経済連携協定原産品に係る輸入数量及び締約国産物品に係る輸入数量を合計した数量に相当する数量を除く。以下この項及び次項において同じ。)」と読み替えるものとする。
第一項及び第四項(前項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)に規定する輸入数量は、関税法第百二条第一項第一号(証明書類の交付及び統計の閲覧等)の統計の数値又は当該統計の作成方法を基準として、第四項に規定する国内消費量は、政令で定める統計の数値又は当該統計の作成方法を基準として、それぞれ政令で定めるところにより算出するものとする。
財務大臣は、別表第一の六に掲げる物品については、当該年度の初日から毎月末までのこれらの物品の輸入数量を同表の各項ごとに合計した輸入数量(令和二年度においては、当該年度の初日から毎月末までの同表に掲げる物品の輸入数量を同表の各項ごとに合計した輸入数量並びに当該輸入数量から当該年度の初日から毎月末までの当該各項の経済連携協定原産品に係る輸入数量及び締約国産物品に係る輸入数量を当該各項ごとに合計した輸入数量を控除した輸入数量)について翌月末日までに、当該年度中の同表に掲げる物品の輸入数量を同表の各項ごとに合計した輸入数量が当該年度の輸入基準数量を超えた場合(令和二年度においては、第一項ただし書に規定する場合に該当する場合に限る。)には、当該輸入基準数量を超えた各項に係る物品についての発動日についてその超えることとなつた月の翌月末日までに、それぞれ告示等をするものとする。
(課税価格が発動基準価格を下回つた場合の特別緊急関税)
第七条の四平成七年度から令和二年度までの各年度において、別表第一の七に掲げる物品のうち、課税価格(数量を課税標準として関税を課する物品にあつては、関税定率法第四条から第四条の九までの規定に準じて算出した価格。以下同じ。)が発動基準価格(昭和六十一年から昭和六十三年における当該物品の課税価格の加重平均価格又はこれにより難い場合には政令で定めるところにより算出される価格として財務大臣が告示等をする価格をいう。以下この項及び同表において同じ。)を下回るものに課する関税の額は、同法第三条(課税標準及び税率)の規定又は第二条若しくは第八条の二第一項若しくは第三項の規定にかかわらず、通常の関税率により算出した関税の額に相当する額に、次の各号の区分に応じ、当該各号に定める方法により算出した額を加算した額とする。
発動基準価格と課税価格との差額が発動基準価格に百分の十を乗じて得た金額を超え、百分の四十を乗じて得た金額以下の場合 加算される税額=(発動基準価格×0.9-課税価格)×0.3
発動基準価格と課税価格との差額が発動基準価格に百分の四十を乗じて得た金額を超え、百分の六十を乗じて得た金額以下の場合 加算される税額=(発動基準価格×0.6-課税価格)×0.5+発動基準価格×0.09
発動基準価格と課税価格との差額が発動基準価格に百分の六十を乗じて得た金額を超え、百分の七十五を乗じて得た金額以下の場合 加算される税額=(発動基準価格×0.4-課税価格)×0.7+発動基準価格×0.19
発動基準価格と課税価格との差額が発動基準価格に百分の七十五を乗じて得た金額を超える場合 加算される税額=(発動基準価格×0.25-課税価格)×0.9+発動基準価格×0.295
前項の規定は、別表第一の七に掲げる物品が前条第二項第一号から第五号までの各号のいずれかに該当する場合又は同条の規定により加算された関税が課されている物品である場合には、適用しない。
別表第一の七に掲げる物品のうち、当該物品の輸入の動向その他の事情からみて、その輸入がこれと同種の物品その他用途が直接競合する物品の生産に関する本邦の産業に損害を与えるおそれがないと認められるものがあるときは、政令で定めるところにより、物品及び期間を指定し、当該指定された期間内に輸入される当該指定された物品について、第一項の規定の適用を停止することができる。
(豚肉等に係る特別緊急関税)
第七条の六平成七年度から令和二年度までの各年度において、当該年度中の関税定率法別表第〇一〇三・九二号に掲げる豚(生きているものに限る。)、同表第〇二〇三・一一号の二、第〇二〇三・一二号の二、第〇二〇三・一九号の二、第〇二〇三・二一号の二、第〇二〇三・二二号の二及び第〇二〇三・二九号の二に掲げる豚の肉、同表第〇二〇六・三〇号の二の(二)及び第〇二〇六・四九号の二の(二)に掲げる豚のくず肉、同表第〇二一〇・一一号、第〇二一〇・一二号、第〇二一〇・一九号及び第〇二一〇・九九号の一に掲げる豚のくず肉等並びに同表第一六〇二・四一号の一、第一六〇二・四二号の一及び第一六〇二・四九号の二の(一)に掲げるハム及びベーコン等(以下この条並びに別表第一の三の二及び第一の八において「豚肉等」という。)の輸入数量があらかじめ財務大臣が告示等をする数量(第三項及び第五項において「輸入基準数量」という。)を超えた場合には、豚肉等のうちその超えることとなつた月の翌々月の初日(次項第一号及び第五項において「発動日」という。)から当該年度の末日までの期間内に輸入されるものに課する関税の率は、第二条又は第八条の二第一項若しくは第三項の規定にかかわらず、別表第一の八に定める税率とする。ただし、令和二年度においては、当該年度中の豚肉等の輸入数量から当該年度中の豚肉等であつて経済連携協定の規定に基づき関税の譲許の便益の適用を受けるもの(以下この項及び第七条の九において「譲許適用物品」という。)に係る輸入数量と豚肉等であつて当該経済連携協定の我が国以外の締約国を原産地とするもの(譲許適用物品を除く。)に係る輸入数量(政令で定める日前の期間に係るものに限る。)との合計数量を控除した輸入数量(第五項において「協定対象外輸入数量」という。)があらかじめ財務大臣が告示等をする数量(第三項において「協定対象外輸入基準数量」という。)を超えた場合に限る。
前項の規定は、次の各号のいずれかに該当する場合には、適用しない。
輸入に係る豚肉等が発動日前において本邦に向けて送り出されたものであることを政令で定めるところにより税関長が認めた場合
豚肉等について関税定率法第九条第一項第二号(緊急関税等)の規定による措置その他の一般協定第十九条1(特定の貨物の輸入に対する緊急措置)の規定及びセーフガード協定による措置がとられている場合
第七条の三第四項の規定は、輸入基準数量又は協定対象外輸入基準数量を算出する場合について準用する。この場合において、協定対象外輸入基準数量を算出する場合について準用するときは、同項中「別表第一の六に掲げる物品の輸入数量」とあるのは「第七条の六第一項に規定する豚肉等の輸入数量(経済連携協定の規定に基づき関税の譲許の便益の適用を受けるもの(以下この項において「譲許適用物品」という。)に係る輸入数量と当該経済連携協定の我が国以外の締約国を原産地とするもの(譲許適用物品を除く。第一号において「締約国産物品」という。)に係る輸入数量(政令で定める日前の期間に係るものに限る。同号において同じ。)との合計数量を除く。以下この項において同じ。)」と、同項第一号中「各年の国内消費量」とあるのは「各年の国内消費量(譲許適用物品に係る輸入数量と締約国産物品に係る輸入数量との合計数量に相当する数量を除く。以下この項において同じ。)」と読み替えるものとする。
第七条の三第七項の規定は、第一項に規定する輸入数量又は前項において準用する同条第四項に規定する国内消費量を算出する場合について準用する。
財務大臣は、平成七年度から令和二年度までの各年度において、当該年度の初日から毎月末までの豚肉等の輸入数量(令和二年度においては、当該輸入数量及び協定対象外輸入数量)について翌月末日までに、当該年度中の豚肉等の輸入数量が当該年度の輸入基準数量を超えた場合(令和二年度においては、第一項ただし書に規定する場合に該当する場合に限る。)には、発動日についてその超えることとなつた月の翌月末日までに、それぞれ告示等をするものとする。
(経済連携協定に基づく関税の緊急措置)
第七条の七経済連携協定に基づく関税の譲許(以下この条において単に「譲許」という。)による特定の種類の貨物(当該経済連携協定の規定に基づき譲許の便益の適用を受けるものに限る。)の輸入の増加の事実(第六項及び第七項において「特定貨物の輸入増加の事実」という。)があり、当該貨物の輸入の増加が重要な原因となつて、これと同種の貨物その他用途が直接競合する貨物の生産に関する本邦の産業に重大な損害を与え、又は与えるおそれがある事実(第六項及び第七項において「本邦の産業に与える重大な損害等の事実」という。)がある場合において、国民経済上緊急に必要があると認められるときは、当該経済連携協定の規定に基づき、政令で定めるところにより、国(固有の関税及び貿易に関する制度を有する地域を含む。以下この条、第七条の九第二号、第七条の十及び第八条の二第一項において同じ。)、貨物及び期間を指定し、次の措置をとることができる。
指定された貨物について当該経済連携協定に基づき更なる関税率の引下げを行うものとされている場合において、指定された期間内に輸入される当該指定された貨物の全部につき、又は当該貨物のうち一定の数量若しくは額を超えるものにつき、更なる関税率の引下げを行わないものとすること。
指定された期間内に輸入される指定された貨物の全部につき、又は当該貨物のうち一定の数量若しくは額を超えるものにつき、関税定率法別表に定める税率(第二条の税率の適用があるときは、その適用される税率)及び協定税率のうちいずれか低いもの(以下「実行税率」という。)の範囲内において関税率を引き上げること。
前項の規定による措置がとられている場合において、特別の理由により必要があると認められるときは、当該経済連携協定の規定に基づき、政令で定めるところにより、同項の規定により指定された期間を延長することができる。
特定の貨物につき第一項の規定による措置をとる場合又はとつた場合には、当該経済連携協定の規定に基づき、政令で定めるところにより、当該貨物以外の貨物で譲許がされているものにつきその譲許を修正し、又は譲許がされていないものにつき新たに譲許をし、その修正又は譲許をした後の税率を適用することができる。
経済連携協定の我が国以外の締約国(第十二条の四において「協定締約国」という。)において当該経済連携協定の規定に基づき関税の緊急措置(次項において「我が国以外の締約国の緊急措置」という。)がとられた場合には、当該経済連携協定の規定に基づき、政令で定めるところにより、国及び譲許がされている貨物を指定し、その貨物の全部又は一部につき譲許の適用を停止し、実行税率の範囲内の税率による関税を課することができる。
前二項の規定による措置は、それぞれその効果が第一項の規定による措置の補償又は我が国以外の締約国の緊急措置に対する対抗措置として必要な限度を超えず、かつ、その国民経済に対する影響ができるだけ少ないものとするような配慮のもとに行わなければならない。
政府は、特定貨物の輸入増加の事実及びこれによる本邦の産業に与える重大な損害等の事実についての十分な証拠がある場合において、必要があると認めるときは、これらの事実の有無につき調査を行うものとする。
政府は、前項の調査が開始された場合において、その調査の完了前においても、十分な証拠により、特定貨物の輸入増加の事実及びこれによる本邦の産業に与える重大な損害等の事実を推定することができ、国民経済上特に緊急に必要があると認められるときは、当該経済連携協定の規定に基づき、政令で定めるところにより、国、貨物及び期間を指定し、次の措置をとることができる。
指定された貨物について当該経済連携協定に基づき更なる関税率の引下げを行うものとされている場合において、指定された期間内に輸入される当該指定された貨物の全部につき、又は当該貨物のうち一定の数量若しくは額を超えるものにつき、更なる関税率の引下げを行わないものとすること。
指定された期間内に輸入される指定された貨物の全部につき、又は当該貨物のうち一定の数量若しくは額を超えるものにつき、実行税率の範囲内において関税率を引き上げること。
政府は、第六項の調査が終了したときは、第一項の規定による措置をとる場合を除き、前項の規定により課された関税を速やかに還付しなければならない。同項の規定により課された関税の額が、同項の規定による措置がとられていた期間内に輸入される同項の規定により指定された貨物につき、第一項の規定により関税が課されるものとした場合に課される関税の額を超える場合における当該超える部分の関税についても、同様とする。
財務大臣は、第四項に基づき譲許の適用を停止し、実行税率の範囲内の税率による関税を課するため必要があると認めるときは、外務大臣、農林水産大臣、経済産業大臣その他関係行政機関の長に対し、譲許の適用を停止すべき国及び貨物並びに適用すべき関税の税率について意見を求めることができる。
10外務大臣、農林水産大臣、経済産業大臣その他関係行政機関の長は、前項の規定により財務大臣から意見を求められたときは、正当な理由がある場合を除き、その求めがあつた日から起算して三十日以内に、書面により意見を述べなければならない。
11前各項に定めるもののほか、これらの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(経済連携協定に基づく特定の貨物に係る関税の譲許の修正)
第七条の八修正対象物品(経済連携協定において、当該経済連携協定の規定に基づき関税の譲許の便益の適用を受ける物品のうち当該経済連携協定に定められた期間に係る当該物品の輸入数量が当該経済連携協定に定められた一定の数量を超えた場合に当該物品の関税の譲許の適用を停止し、又はその譲許を修正することができると定められた物品であつて政令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)について、経済連携協定の規定に基づき、当該経済連携協定に定められた期間に係る修正対象物品の輸入数量(当該経済連携協定に別段の定めがあるときは、その定めるところにより、政令で定める輸入数量。第三項及び第四項において同じ。)が、当該経済連携協定に定められた当該修正対象物品に係る一定の数量としてあらかじめ財務大臣が告示等をする数量(同項において「輸入基準数量」という。)を超えた場合には、当該修正対象物品のうち、その超えることとなつた月の翌々月の初日からその超えることとなつた月の属する年度の末日までの期間(当該経済連携協定に別段の定めがあるときは、その定めるところにより、政令で定める期間。第一号及び同項において「発動期間」という。)内に輸入されるものに課する関税の率は、次に掲げる当該修正対象物品に係る税率のうち最も低いものとする。
発動期間の開始の日における実行税率
当該経済連携協定が日本国について効力を生ずる日(当該経済連携協定に別段の定めがあるときは、その定めるところにより、政令で定める日)の前日における実行税率
当該経済連携協定に定められた税率として政令で定める税率
前項の規定は、経済連携協定の規定に基づき、政令で定める修正対象物品については、適用しない。
第七条の三第七項の規定は、修正対象物品の輸入数量を算出する場合について準用する。
財務大臣は、その年度の初日(政令で定める修正対象物品にあつては政令で定める日とし、経済連携協定が日本国について効力を生ずる日の属する年度における当該経済連携協定の規定に基づき関税の譲許の便益の適用を受ける修正対象物品(政令で定める物品を除く。)にあつては同日とする。)からその年度の毎月末までの修正対象物品の輸入数量について翌月末日までに、当該年度における当該輸入数量が当該修正対象物品の輸入基準数量を超えた場合には、当該輸入基準数量を超えた修正対象物品についての発動期間について当該発動期間の開始の日の前日までに、それぞれ告示等をするものとする。
政令で定める修正対象物品に係る前項の規定の適用に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。
(経済連携協定に基づく特定の貨物に係る課税価格が発動基準価格を下回つた場合の関税の譲許の修正)
第七条の九譲許適用物品である関税定率法別表第〇一〇一・二九号の二の(二)に掲げる物品のうち、一頭の課税価格が発動基準価格(経済連携協定に定められた当該物品の発動価格に百分の九十を乗じて得た価格をいう。)を下回るもの(第二号において「譲許修正物品」という。)に課する関税の率は、次に掲げる税率のうち最も低いものとする。
この条の規定により関税の譲許を修正する日における実行税率
当該経済連携協定が譲許修正物品の原産地である国について効力を生ずる日の前日における実行税率
当該経済連携協定に定められた税率として政令で定める税率
(経済連携協定に基づく報復関税)
第七条の十経済連携協定に基づいて直接又は間接に我が国に与えられた利益を守るため必要があると認められるときは、当該経済連携協定の規定に基づき、政令で定めるところにより、国及び関税の譲許がされている貨物を指定し、その貨物の全部又は一部につき関税の譲許の適用を停止し、実行税率の範囲内の税率による関税を課することができる。
財務大臣は、前項に基づき関税の譲許の適用を停止し、実行税率の範囲内の税率による関税を課するため必要があると認めるときは、外務大臣、農林水産大臣、経済産業大臣その他関係行政機関の長に対し、関税の譲許の適用を停止すべき国及び貨物並びに適用すべき関税の税率について意見を求めることができる。
外務大臣、農林水産大臣、経済産業大臣その他関係行政機関の長は、前項の規定により財務大臣から意見を求められたときは、正当な理由がある場合を除き、その求めがあつた日から起算して三十日以内に、書面により意見を述べなければならない。
前三項に定めるもののほか、これらの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(加工又は組立てのため輸出された貨物を原材料とした製品の減税)
第八条加工又は組立てのため、令和五年三月三十一日までに本邦から輸出された貨物を原料又は材料とした次に掲げる製品(関税定率法別表に定める税率が無税とされているものを除く。)で、その輸出の許可の日から一年(一年を超えることがやむを得ないと認められる理由がある場合において、政令で定めるところにより税関長の承認を受けたときは、一年を超え税関長が指定する期間)以内に輸入されるものについては、政令で定めるところにより、当該製品の関税の額に、当該輸出された貨物が輸出の許可の際の性質及び形状により輸入されるものとした場合の課税価格に相当するものとして政令で定めるところにより算出する価格の当該製品の課税価格に対する割合を乗じて算出した額の範囲内において、その関税