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「大切なのは、5分でもいいから毎日通関士の勉強に触れること!」

~『通関士試験問題・解説集』を解きまくったことが、合否の分かれ目であったと確信しています~

平成23年度通関士試験通信教育講座受講(受験3回)
渡邉  裕信

【はじめに】

   私は2009年から3年間受験しました。1年目はあまり良く理解しないまま受験し、通関業法のみ合格ライン。2年目は過去問を中心に取り組んだものの、通関業法と関税法のみが合格ラインと、毎年レンガを積み上げるようにゆっくりとステップアップしてきました(自分では毎回合格のつもりでしたが、結果的にそうなりました)。
   そしていよいよ3回目の受験。これを最後にと、一念発起した私の勉強法をご紹介いたします。

【学習方法について】

   1年目は、会社推奨の某団体の通信教育を申し込みました。しかし、テキストの訂正や誤字脱字が多かったり、メールで質問しても返信がなかったりと、高額な受講料を支払ったにも関わらず費用対効果は散々でした。そんな中、本試験3週間前に行われた日本関税協会主催の「直前集中セミナー」に参加し、その講義をしてくださる講師の錚々たる経歴(大蔵省・関税局OBなど)も去ることながら、眠くさせない・飽きさせない講義を聞いて通関士試験のポイントが如実に解り、「これだ!」と思いました。しかし、本試験まで1ヵ月を切っていたので、そこから間に合うべくもなく当然不合格。1年目は手探りの状況の中での学習でしたので、ある意味関税協会のセミナーを受けたことによって、今後の学習の良き道しるべとなりました。
   2年目、3年目は関税協会の通信教育に絞って勉強しました。決してカラフルではないテキストですが、要点が小刻みに解り易く纏められており、白黒ベースなので自分でマーカーや赤ペンで追記するなど、自分なりのカラフルなオリジナル参考書を作ることが出来ます。また、教材セットの中には過去15年分の問題と解答が収録されている『通関士試験問題・解説集』があり、これを解いてはテキストで法令を確認するというサンドイッチ方式で勉強しました。今でも、この『通関士試験問題・解説集』を解きまくったことが合否の分かれ目であったと確信して止みません。あとは、同協会が出版している『ゼロからの申告書』。通関士試験の受験生には絶対必要なバイブルでしょう。これを何度も解いて、3時限目の輸出入申告書に備えました。『通関士試験問題・解説集』にある業法・関税法の虫食い問題は、番号をマークするのではなく、全て一字一句書き出して覚えました。これは、週末の纏まった時間を利用して一気にやると、条文の概略が把握できて効果的です。また、『通関士試験問題・解説集』では、似通った条文問題を試験の年代ごとに纏めてくれているので、反復練習にもなりました。この問題用に、会社で不要になったコピー用紙に自分で解答用紙を作成・印刷して解答を書き込みました。結果、この方式で本試験最初の虫食い問題で波に乗ることが出来て、中盤・終盤の問題にもはずみがつきました。
   また、過去問への取り組みでは、この設問でこの言い回しが来たら○だとか×だとか、ただ単に問題と解答を感覚で覚えては駄目です。私は設問の解答が×だと判断した際、どうして×なのか理由を文字で書き出して、知識の踏み固めをました。そうすることによって、設問のどの部分が罠なのか、どの文言がおかしいのか分かるようになり、言い回しを変えた設問でも対処できるようになりました。とにかく、解からない問題を解らないままにしないこと。どんな形であれ、自分で解決して納得してから次に進むように心がけました。

【勉強の開始時期】

   毎年GWから始めました。勉強に関しては、「月月火水木金金」の気持ちで通勤電車内の往復1時間(ゲームやネットをしている場合じゃない!)、主に暗記モノの分類関係をやっていました。仕事や飲み会などで勉強時間を取れない日も勿論ありましたが、そんな時は敢えて自分に無理をせず、「5分だけでもいいから!」と何かやっていました。とにかく、毎日通関士の勉強に触れることが大事です。

【1日平均の勉強時間】

   5月6月の勉強時間は、平日は通勤時間を併せて2時間強、休日は3時間くらい。7月からスパートをかけて平日2.5時間、休日は6~8時間はやっていたと思います。とにかく3年目の夏は全ての遊びをキャンセルし、やりたいことは全部10月以降に持っていきました。また、休日は自宅で勉強をすると簡単に誘惑に負けてしまいそうでしたので、図書館で勉強しました。周囲には社労士や一級建築士など私と同じ社会人がそれぞれ勉強しており、目指す目的は違えども、「世の中には社会人でもこんなに勉強している人がいるのだな」と良い励みになりました。お昼休憩は20分程度にして、午後はすぐに机に向かいました。

【誰かに通関士試験に関して質問・相談したか】

   有資格者は沢山いる環境であったのですが、皆さんここ数年の難解傾向にある試験の問題内容をご存知なく、ご自分の合格された時の状況をお話くださるのみでしたので、あまり参考にはしませんでした。私の場合は関税協会のホームページにあります「受験生のたまり場」という掲示板を参考にしていました。その掲示板に質問を投稿すると、同じ受験生や関税協会の講師の方が答えて下さり、比較的早い段階で問題解決を図ることができました。

【どの科目が難問だったか。またその克服方法】

   3限目の通関実務に関して、第1問の輸出申告書と第2問の輸入申告書は、ここ2年、「超」がつくほど難解且つ時間を要する問題でした。その為にもまずは『ゼロからの申告書』で基礎を学んで、過去問や各予備校が主催する模擬試験を活用し、場数を踏むしかないでしょう。解いた分だけ自信に繋がります。課税価格の算出(評価関係)は必ず押さえておかないと、計算問題、輸出入申告書の課税価格を求める円貨換算で見当違いの解答になってしまうので、十分注意が必要です。申告書で間違えると30点中5点を失うことになりかねず、本試験突破が難しくなります。

   あとは分類(1類から97類)の大まかな品目、及び例外規定、これをある程度会得すれば本試験でも十分に通用すると思います。ただ、これは理詰めで解くものではなく、最初は暗記するしかないので、ひたすら覚えるしかありません。また、過去問でもある程度決まったものが出てきますので、関税法の学習と並行して4月からスタートすると良いかも知れません。私の場合、自宅のトイレのドアに分類表の抜粋を作成し貼り付けていました。また、B5サイズを二つ折りにした位の分類表を作成し、常にビジネスバッグに忍ばせて暇さえあれば眺めていました。

【全国通関士模試、オンライン模試】

   毎年8月に行われる会場型の「全国通関士模試」を受けました。本番さながらの雰囲気と緊張感で臨めることが最大のメリットです。ここでの私の判定はDランクでしたが、弱点が判明したので全く焦りませんでした。その後弱点克服に努めて、9月に行った「オンライン通関士模試」。これは2回受験できるのでとても有難かったです。ここでの判定は2回ともCランクでした。結果はともあれ解説を見直し、最終的には数回やり直してAランクまで持って行きました。
   「オンライン通関士模試」はかなり骨のある問題で、繰り返し解いて知識を吸収しました。これは絶対受けるべきです。

【本試験での受験テク】

   3限目の通関実務に関しては、90分しかありません。2010年から出題傾向が変わり、輸出入申告書(第1、2問目)が2009年と比べて難解になりました。結果、2年目の実務試験では悩んでも解答が書けず、時間が足りませんでした・・・。その失敗を糧に3回目の受験では作戦を変えました。
   まず、試験開始と同時に第3問目から最後の第17問目の全15問を30分で解いて、後半の憂いを取り除きました(本試験では試験官が「30分経ちました」と言ってくれるので、問題に夢中になっていても何分経ったか分かります)。そして残り60分で、第1、第2問目の申告書を慌てずじっくり解きにかかりました。やはり難解で脂汗が出ましたが、まずは30点中10点を占める輸入申告書から解き始め、最後に輸出申告書という流れです。後半の問題はすでに終えているというアドバンテージがあったので、落ち着いて解くことに専念できました。それでも時間が足りませんので、正確に解答できる知識が不可欠です。悩む時間が少なければ少ないほど、本試験でも心身ともにストレスを感じることなく次の問題に移れます。私の場合は見直す時間が全くなく、全ての問題を解き終えた時点で残り3分を切っていました。

【最後に】

   官報に自分の名前が載っていた時、あまりの驚きで声が出ませんでした。それと同時に、3年間やってきたことは無駄ではなかった、途中で投げ出さなくて良かったと、心の底から思いました。本試験が終わって自己採点した時にはおそらく駄目だと思っていたので、その喜びは計り知れません。受験生の中には1回で合格する人もいれば、私のように3年かかって合格する人もいます。しかし、合格するまで諦めない心を持ち続けた受験生には、合格した時の感動は必ず訪れます。熱いハートと冷静な頭で合格を目指して下さい!