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通関実務の対策が最重要課題です

~通関実務の対策が最重要課題です~

平成30年度通関士養成通信教育講座受講(受験2回)

全国通関士模試受験

匿名希望さん

はじめに

私は通関業者の営業部門に勤めております。このたび仕事への理解度を深めるため、また、自己啓発として通関士試験の受験を決意し、2回目の受験で合格しました。私も関税協会の合格体験記を参考にして取り組み始めましたので、この寄稿がこれから受験される方のプラスになればとの思いで記します。

 

1年目、2年目の受験結果、使用教材等

第51回通関士試験(独学)
・通関業法 39点
・関税法他 45点
・通関実務 26点

模試
・関税協会全国模試(8月)E判定、オンライン模試(9月)E判定

使用教材:
・どこでもできる通関士2017(1周)
・通関士試験の指針2017(1周精読後、テキストとして使用)
・まるわかりノート2017(2周)
・通関士試験問題・解説集2017(1周)
・ゼロからの申告書2017(輸出入とも問8まで)
・計算問題ドリル2017(1周)
・通関手続ドリル2017(1周)
・関税評価ドリル2017(途中まで)
・関税評価303(途中まで)

 

第52回通関士試験(関税協会の通信講座、通関実務特別答練)
・通関業法 37点
・関税法他 47点
・通関実務 23点 (合格基準点引き下げ)

 

模試
・関税協会全国模試(8月)D判定、オンライン模試(9月)C判定

 

使用教材:
・通関士試験の指針2017(前年度のものを引き続きテキストとして使用)
・関税協会の通信講座テキスト(1周学習後、テキストとして使用)
・まるわかりノート2018(2周)
・通関士試験問題・解説集2018(1周)
・ゼロからの申告書2018(3周)
・計算問題ドリル2018(3~5周)
・関税評価303(1周)
・法令集(都度確認すべきだと思いますが10回も検索しなかったと思います)
・通関士2018年直前総まとめ講座(1周)

 

学習に関して

通関業法および関税法他に関しては、テキスト学習(精読)後、問題・解説集を解いて、通勤時等の隙間学習にまるわかりノートでの知識定着。1年目の受験結果を踏まえ、自分にとってはこの勉強法のみで問題はなかったと判断できたので2年目も同じやり方を継続しました。この2科目はしっかり学習できていれば6割を下回るような試験問題ではないです。通関実務に関しては、初学者にとっては関税法他の学習をある程度理解してからでないと学習しにくい分野ですので、どれだけ早く取り掛かれるかにかかっています。まず通関実務の試験内容や得点配分を確認して対策を立てる必要があります。

 

 

通関実務の傾向としては

申告書の作成(20点)はここ2年難易度が低くなってきているので確実に取れるようゼロからの申告書を繰り返し学習しておく必要があります。そして、この20点の内、輸入申告書での申告価格の計算において配点が10点あるため、関税評価303や関税評価ドリルでもしっかりと対応しておきたいです。計算問題(5問10点)は計算問題ドリルをこなしていれば8~10点狙えます。出題のパターンが過去十分に出きっているであろう事もあり、例年難易度的には変わっておらず見やすい部類だと思います。ここは満点を狙いに行きたいですし、最低でも6点は取らないと問題の傾向や難易度が変わる可能性のある他の問題に頼らなくてはいけなくなります。今年度の傾向では、以上の30点でしか得点が見込めないような試験問題でした。残りの15点の択一式(5問5点)、複数式(5問10点)において例年の傾向と異なり、また、実際の実務に則した内容で非常に難しい問題であったと思います(通関実務を受ける受験者は大半が実際の実務を経験していないものであると仮定したうえで)。ここで15点まるまる落とした受験者も多かったのではないかと思います。今年は合格人数の調整等の兼ね合いもあるのでしょうか…これは憶測でしかありませんが、通関実務において得点調整が行われました。どの受験者も択一式、複数式での得点が思うように取れなかったのだと推測されます。来年もどこかの問題が難しく、その結果、得点調整になるということは十分にありえます。また、今年とは異なり択一式、複数式の問題が易しく、申告書の作成が難しくなるということもあるかもしれません。ちなみに第50回目までの試験では計算問題、択一式、複数式でどれだけ点数がとれるかにかかっているというような問題が続いていました。このことからも通関実務の試験においては、捨てる学習項目はないと思います。“絶対に通関実務だけは手を抜かないでください”通関実務は関税法他の学習が進まないと勉強しにくい分野だとは思いますが、初学者であっても品目分類の暗記だけは今からでもすぐにできるはずです。今はつまらないだけの暗記かもしれないですが、学習していくうちに申告書作成時のhs code判別や、部注・類注、通則などと通関実務全体がリンクしているのが分かってくると思います。そして、通関実務の特別答練はぜひ参加してください。この答練には通関実務突破のための大事なエッセンスがたくさん詰まっています。

 

 

最後に

私は机に向かって学習する際には、必ず合格後の自分をイメージしてから勉強していました。不合格になるかもしれないという不安が常にありましたが、勉強の間だけでもこの不安をはねのけるには良い方法だったと思います。この寄稿がこれからの受験者の合格の一助になれば幸いです。