試験の概観と対策

試験の概観と対策

通関士試験は法律の試験です。法令を条文通りに暗記する必要はありませんが、誤った思い込みをしないようにテキストをよく読み、誤解や見落とし、あいまいな理解や記憶を常にチェックして、法令の用語を正しく記憶し、法令の規定の内容を正しく理解することを心掛ける必要があります。

本試験合格のためには、各試験科目とも合格基準を満たす必要がありますので、得意科目を作るよりも、不得意科目を作らないことが必要です。本試験は全体の75~80%が過去問から出題されています。また新規の問題でも過去問題の解答能力で対応できるものが少なくないので、過去問題を熟知することが重要です。ですから「通関士試験問題・解説集」等で問題を徹底的に繰り返し、少なくとも80%を正解できることを目標にして学習してください。
過去問題の多い条項が、出題頻度が高い条項ですので、重点的に学習してください。

語句選択式の問題は、問題文中の5の空欄に当てはまる適切な語句を15の選択肢から選んで解答します。基本的には、それぞれの条項の規定の一部が空欄となっているもので、それぞれの空欄に、選択肢のうちから適切な語句を選択して条項の規定を完結させる形式です。15の選択肢は、いずれも、正解と紛らわしいものですので、法令の主旨、内容を正しく理解するとともに法令の用語を正しく覚えなければなりません。

複数肢選択式の問題は、「正しいもの」或いは「誤っているもの」をすべて選択します(解答すべき選択肢の数は1つということもあり得ますが、従来の問題では2つないし3つということが圧倒的で、ごくたまに4つということもあります)。選択する数は問題の中では指定されませんので、それだけ正答を得るのは難しいといえます。そこで、平成27年度から複数肢選択式の問題はどの科目でも、配点が1点から2点に変わりました。また、択一式の問題では五肢から「正しいもの」或いは「誤っているもの」を一つ選択するのですが、該当するものがない場合があり、その場合は、「0」をマークします。
基礎的知識を習得した後は過去問を繰り返して学習し、「○」か「×」かをきちんと判断できる知識を身に付けることです。特に「×」と判断した時には、問題文のどの部分をもって「×」としたのかを意識し、あとで問題集の解説等を読んで確認しておくようにしましょう。

上述したように、本試験の合格には全ての科目で合格基準に達することが必要です。その合格基準は原則的にはどの科目でも満点の60%と言われていますが、平成27年度第49回及び平成28年度第50回のように、難易度によって引き下げられることもありますので、難しいと感じても最後まであきらめないで頑張ることが必要です。

ちなみに、過去3年の合格基準は以下のようでした。

  平成26年度 平成27年度 平成28年度
1科目目(通関業法) 60% 55% 60%
2科目目(関税法、関税定率法等) 60% 55% 60%
3科目目(通関実務) 60% 50% 55%