第49回 通関書類の作成要領(解答・解説)・・・1時間30分

第49回 通関書類の作成要領(解答・解説)・・・1時間30分

通関業法関係(問題) 関税法等(問題) 通関書類の作成要領(問題)
通関業法関係(解答・解説) 関税法等(解答・解説) 通関書類の作成要領(解答・解説)
第1問 輸出申告(オイル類)

《正解》
(a)⑮、 (b)①、 (c)⑥、 (d)⑬、 (e)⑩

〈解説〉

1.各貨物の統計品目番号の決定

設問の「オイル類」は、まず、申告事項登録画面作成の問題文(以下「問題文」という。)の記4から「食品・飲料工業に使用されるものではなく、そのうちの小売用にしたものは皮膚の手入れ用に供されるもの」との限定に注意が必要である。品目分類は、別冊の輸出統計品目表(抜すい)に掲げられている範囲の第15類(注1~3、第15.09項、第15.10項、第15.13項、第15.15項、第15.18項)、第18類(第18.04項)及び第33類(第6部注1~2、第33類注2~3、第33.01~33.02項及び第33.04項)を参考に分類することとされており、そのうちから選択肢に掲げられた統計品目番号を選択して、解答の番号とする。

(1)仕入書第1項「Virgin olive oil (200L)」  → 1509.10-0003
新鮮な(virgin)オリーブ油(200L入り)は、「virgin」のものであり、項の規定と第15類注2も考慮して、第15.09項の「オリーブ油及びその分別物(化学的な変性加工をしてないものに限る・・・)」に該当し、第1509.10号の「-バージン油」に分類され、細分番号は「000」、NACCS用コードは「3」となる。

(2)仕入書第2項「Jojoba oil put up for retail sale (20ml)」 → 3304.99-9003
ホホバ油(ツゲ科:美容用の油)で20MLの小売用に包装したものは、問題文の記4、第6部注2及び第33類注3から、「皮膚の手入れ用のもの」として、第33.04項の「美容用、メーキャップ用又は皮膚の手入れ用の調製品(・・・)・・・」に該当し、「-その他のもの」のうち、第3304.99号の「--その他のもの」に分類され、細分番号は「900」、NACCS用コードは「3」となる。

(3)仕入書第3項「Cocoa oil(200L)」 → 1804.00-0004
ココア油(200 L入り)は、第18類の「ココア及びその調製品」のうち、第18.04項(第1804.00号)の「カカオ脂」に分類され、細分番号は「000」、NACCS用コードは「4」となる。

 (4)仕入書第4項「Essential oil of lime(200L)」 → 3301.19-0001
ライムの精油(200 L入り)は、第33.01項の「精油(・・・)、レジノイド・・・」に該当し、ライムがかんきつ類の果実であり、「-精油(かんきつ類の果実のものに限る。)」のうち第3301.19号の「--その他のもの」に分類され、細分番号は「000」、NACCS用コードは「1」となる。

(5)仕入書第5項「Vegetable oil containing 50% by weight of coconut oil and 50% by weight of olive oil(200L)」
   → 1518.00-0002
植物油で含有重量割合がココナッツ(ヤシ)油50%及びオリーブ油50%を混合したもの(200L入り)は、項の規定(油脂の混合物)と第15類注3も考慮し、第15.18項(第1518.00号)の「動物性又は植物性の油脂及びその分別物(・・・)並びにこの類の動物性油脂若しくは植物性油脂又はこの類の異なる油脂の分別物の混合物及び調製品(食用に適しないものに限るもの・・・)」に分類され、細分番号は「000」、NACCS用コードは「2」となる。

(6)仕入書第6項「Virgin olive oil with essential oil of peppermint put up for retail sale(15ml)」 →  3304.99-9003
新鮮なオリーブ油にペパーミント精油を混合し15mlの小売用に包装したものは、問題文の記4、第6部注2及び第33類注3から、「皮膚の手入れ用のもの」として、第33.04項の「美容用、メーキャップ用又は皮膚の手入れ用の調製品(・・・)・・・」に該当し、「-その他のもの」のうち、第3304.99号の「--その他のもの」に分類され、細分番号は「900」、NACCS用コードは「3」となる。

(7)仕入書第7項「Mixtures containing 50% by weight of essential oil of orange and 50% by weight of essential oil of rosemary (200L)」 →  3302.90-0005
香気性物質の混合物で含有重量割合がオレンジ精油50%及びローズマリー精油50%のもの(200L入り)は、問題文の記4及び第33類注2から、第33.02項の「香気性物質の混合物・・・(・・・工業において原材料として使用する種類のものに限る。)・・・(・・・)」に該当し、第3302.90号の「-その他のもの」に分類され、細分番号は「000」、NACCS用コードは「5」となる。

 

2.同一統計品目番号のまとめ

上記1から、仕入書第2項「Jojoba oil put up for retail sale(20ml):US$4,504.50」及び第6項「Virgin olive oil with essential oil of peppermint ・・・:US$5,375.00」の品目番号は「3304.99-9003」と同一であり、問題文の記1により合算する。合算後の仕入書価格は「3304.99-9003:US$9,879.50」となる。
 

3.大額貨物/少額貨物の判断

問題文の記2により、品目番号が異なるものごとの申告価格が20万円以下の場合については、これらを申告価格が最も大きいものの統計品目番号に一括して一欄にまとめ、10桁目のNACCS用品目コードを「X]とする。

このため、上記1により、品目番号を決定した各品目について、申告価格が20万円以下となるかどうか判断するため、少額判断基準価格を計算する。

申告価格の算出に当たって、問題文の記5の費用(別払いの運賃)が「算入」と認められるものかどうかの判断を行う。この場合に、EXW条件価格による契約(指定引渡地工場渡し条件:Ex-Works(named place of delivery))は、売主は売手の工場などの売手の施設、または、その他の指定施設において、貨物を買手の処分に委ねたときに、引渡しの義務を果たすので、買手は貨物の引渡しを受けた後に発生するすべての費用とあらゆる危険を負担する。)に基づくことから、問題文の記5の費用(売手の工場から輸出港までの運賃(工場渡し価格の12%)については、申告価格(FOB価格=指定船積港本船甲板渡し条件価格)を構成する費用であり、仕入書価格へ加算することとなる。この場合、当該費用の申告価格への振分けは、問題文の記5の設定(別払運賃は「工場渡し価格の12%に相当する額」)から仕入書価格按分となる。

そこで、少額判断基準価格は、少額貨物の基準価格(20万円)を仕入書価格の加算割合(申告価格総額÷仕入書価格総額)で割って、それを適用レートで除し、米ドル価格を算出する。これが少額判断基準価格である。

(1) 少額判断基準価格の計算
少額貨物の基準価格:200,000円

仕入書価格総額(EXW):US$20,079.50………………………………………………
輸出港までの海上運賃:US$20,079.50×0.12=US$2,409.54………………………
申告価格総額:イ+ロ=US$22,489.04…………………………………………………

 

少額判断基準価格の算出
  =200,000円÷{US$22,489.04÷US$20,079.50}÷120.00円/US$(*)=US$1,488.09
(*)適用為替レート:下記【参考】を参照

したがって、US$1,488.09が少額判断基準価格となり、この価格より各統計品目番号の仕入書価格が小さければ少額貨物と判断することができる。

(2)判断結果
本設問では、1804.00-0004(仕入書第3項:US$1,050.00)及び
      3301.19-0001(仕入書第4項:US$1,360.00)
が少額貨物となる。
そこで、問題文の記2に従い、これらを申告価格の大きい3301.19-0001にまとめ、10桁目を「X」とすると、統計品目番号は3301.19-000X、仕入書価格はUS$2,410.00となる。
 

4.申告欄の決定及び各品目の選択肢番号の決定

 上記3までにより、統計品目番号を決定し、申告欄への記入順序を決定する。申告欄の順序は、問題文の記3により、申告価格の大きいものから順に決定し、少額貨物を一欄にまとめたものについては、最後の欄とする。

ここで、仕入書決済価格(EXW価格)には、注意事項の記5による費用が、どの品目にも同率で加算されることから、仕入書価格のまま申告価格の大小を判断してもかまわない。

各統計品目番号ごとの仕入書価格を大きい順に並べると、次のようになり、申告欄への記入もこの順番となるので、それに従って、各統計品目番号の選択肢の番号を解答する。

①US$ 9,879.50 〔仕入書第2・6項〕 : 3304.99-9003 → 第1欄(a) ⑮3304999003
②US$ 3,825.00 〔仕入書第1項〕 : 1509.10-0003 → 第2欄(b) ①1509100003
③US$ 2,325.00 〔仕入書第5項〕 : 1518.00-0002 → 第3欄(c) ⑥1518000002
④US$ 1,640.00 〔仕入書第7項〕 : 3302.90-0005 → 第4欄(d) ⑬3302900005
⑤US$ 2,410.00 〔仕入書第3・4項〕 : 3301.19-000X → 第5欄(e) ⑩330119000X

 

【参考】輸出申告価格の計算

申告価格(US$)の本邦通貨への換算は、当該輸出貨物に係る輸出申告の日の属する週の前々週における実勢外国為替相場の週間平均値をもって行う。

輸出申告年月日は、平成27年10月1日であるので、その日の属する週「平成27年9月27日~10月3日」の前々週「平成27年9月13日~9月19日」における平均値「120.00円」を適用する。
なお、決済金額は、EXW(EX-Works(named place of delivery)): 指定引渡地工場渡し)US$であって、これに「売手の工場から輸出港までの運賃」については算入として、各品目の申告価格(FOB価格)を算出することになるので、次のように計算する。

《上記3.(1)の数値を参照》
申告価格FOB(US$)=各品目の仕入書価格(EXW)× { 申告価格総額ハ÷仕入書価格総額(EXW)イ }
    FOB(円) =各品目の仕入書価格(EXW)×  1.12 × 120.00円/US$
     《1.12=申告価格総額ハ÷仕入書価格総額((EXW)イ)》
1 登録画面第1欄(a):仕入書第2・6項
  仕入書価格(EXW)=US$9,879.50
  FOB\=US$9,879.50×1.12×120.00円/US$=\1,327,804
  (以下、同様の計算を行う。)
2 登録画面第2欄(b):仕入書第1項
  仕入書価格(EXW)=US$3,825.00 → FOB\514,080
3 登録画面第3欄(c):仕入書第5項
  仕入書価格(EXW)=US$2,325.00 → FOB\312,480
4 登録画面第4欄(d):仕入書第7項
  仕入書価格(EXW)=US$1,640.00 → FOB\220,416
5 登録画面第5欄(e):仕入書第3・4項(異なる統計品目番号の少額合算)
  次の計算によりこれら統計番号ごとの貨物の申告価格は20万円以下である。
 (1)第3項の貨物の申告価格の計算
    仕入書価格(EXW)=US$1,050.00 → FOB\141,120
 (2)第4項の貨物の申告価格の計算
    仕入書価格(EXW)=US$1,360.00 → FOB\182,784

第2問 輸入(納税)申告(畜産物等)

《正 解》
(a)①、(b)➃、(c)⑨、(d)⑬、(e)⑧
(f)01039500、(g)00970200、(h)00115500、(i)00103950、(j)00092400

〈解 説〉

1.各貨物の品目番号

設問の設問のオーストラリアからの輸入貨物「畜産物等」については、次の点に十分注意して品目番号を決定する。
ⅰ)問題文の本文(1)による品目番号の選択(特に、「別紙3」によるNACCS用品目コード変換)
ⅱ)問題文の記1~4(特に記2の「別紙4」による関税割当品目の該否)
ⅲ)別冊の実行関税率表(抜すい)に掲げられている範囲の第2類(第02.01~02.02項、第02.04項及び第02.06項)、第5類(注1及び第05.06項)及び第16類(注1~2、号注2、第1605.21号及び第1605.29号) 並びに附表《EPAタリフデータ(抜粋)》
これを踏まえた各品目の品目分類は、次の通りである。

(1)仕入書第1項:「Chilled Beef Meat(Meat of Bovine Animal, Boneless, Chuck Meat, No Boiled)」
   → 0201.30-0046(EPA協定 31.5%)
冷蔵の牛の骨付きでない肩肉で水煮してないものは、第02.01項の「牛の肉(生鮮のもの及び冷蔵したものに限る。)」に該当し、第0201.30号の「骨付きでない肉」のうち「-かた、うで及びもものもの」に分類され、細分番号「020」、NACCS用コードは「†」となる。
なお、NACCS用コード「†」は、問題文の記3から、別紙3による「NACCS用品目コード番号」に変換する規定により、当該実行関税率表番号「0201.30-020†」を「0201.30-0046」とする。また、適用税率は、本品が問題文の記13のものであることから、別冊・附表のEPA協定税率(0201.30:31.5%)を適用する。

(2)仕入書第2項:「Frozen Beef Meat(Meat of bovine Animal, Boneless, Chuck Meat, No Boiled)」
   → 0202.30-0044(EPA協定 28.5%)
冷凍の牛の骨付きでない肩肉で水煮してないものは、第02.02項の「牛の肉(冷凍したものに限る。)」に該当し、第0202.30号の「骨付きでない肉」のうち「-かた、うで及びもものもの」に分類され、細分番号「020」、NACCS用コードは「†」となる。
なお、NACCS用コード「†」は、問題文の記3から、別紙3による「NACCS用品目コード番号」に変換する規定により、当該実行関税率表番号「0202.30-020†」を「0202.30-0044」とする。なお、適用税率は、本品が問題文の記13のものであることから、別冊・附表のEPA協定税率(0202.30-020:28.5%)を適用する。

(3)仕入書第3項:「Frozen Sheep Meat(Boneless, No Boiled)」 → 0204.43-0004(基本 無税)
冷凍の骨付きでない羊肉で水煮してないものは、第02.04項の「羊又はやぎの肉(生鮮のもの及び冷蔵し又は冷凍したものに限る。)」に該当し、「その他の羊の肉(冷凍したものに限る。)」のうち、第0204.43の「骨付きでない肉」に分類され、細分番号「000」、NACCS用コードは「4」となる。

(4)仕入書第4項:「Chilled Beef Tongues(Bovine Animals, No Boiled)」
   → 0206.10-0112(EPA協定7.6%)
冷蔵の牛肉の舌で水煮してないものは、第02.06項の「食用のくず肉(牛、豚、羊、やぎ、馬、ろ馬、ら馬又はヒニーのもので、生鮮のもの及び冷蔵し又は冷凍したものに限る。)」に該当し、第0206.10号の「牛のもの(生鮮のもの及び冷蔵したものに限る。)」に区分し「2 その他のもの」のうち「(1)臓器及び舌」の「-舌」に分類され、細分番号「011」、NACCS用コードは「2」となる。
なお、適用税率は、本品が問題文の記13のものであり、別冊・附表のEPA協定税率(0206.10-011:7.6%)を適用する。

(5)仕入書第5項:「Frozen Prepared Shrimp(Peeled, battered and breaded with rice, not in airtight container)
   “EBI FRY”」 → 1605.21-0213(協定5.3%)
冷凍のエビフライでエビのむき身をバッター生地につけ米とパン粉をまぶした調製品(気密容器入りでないもの)のものは、問題文の記8(shrimpが最大の20%超の含有量)から、第16.05項の「甲殻類、軟体動物及び・・・(調製し又は保存に適する処理をしたものに限る。)」に該当し、「シュリンプ及びプローン」のうち第1605.21号の「気密容器入りでないもの」に区分され、「2 その他のもの」の「-米を含むもの」に分類され、細分番号「021」、NACCS用コードは「3」となる。

(6)仕入書第6項:「Beef Bone(Not Edible Products, Unwork)」 → 0506.90-0903(基本 無税)
牛の骨で加工してなく食用に適さないものは、第05.06項の「骨及びホーンコア(加工してないもの及び脱脂し、単に整え、酸処理し又は脱膠したものに限るものとし・・・・)・・・」に該当し、第0506.90号の「その他のもの」の「-その他のもの」に分類され、細分番号「090」、NACCS用コードは「3」となる。
 

2.同一品目番号のまとめ

上記1.から、同一の品目番号となるものはない。

 

3.大額貨物/少額貨物の判断及び少額合算

先ず、問題文の記9~記11に記述されている仕入書の決済方法及び諸費用の各貨物の仕入書価格への算入の要否を検討して、次に、各貨物の申告価格を算出する。

(1)問題文の記9~記11に記述されている仕入書の決済方法及び諸費用の仕入書価格への算入の要否:
本設問の仕入書価格は、米ドル建て及びオーストラリアドル建てのCIF価格であるので、その決済建値を決め、諸費用については、関税定率法第4条第1項各号(加算要素)に規定する加算要素等の費用であるかどうかを検討する。

① 問題文の記9に基づき仕入書の決済金額の取扱い
問題文の記7に記述の買付業務委託契約に関して、買手から買付代理人への支払い(US$20,100.00)及び買付代理人から売手への支払い(AUS$22,110.00)のいずれが、現実支払価格となるかについては、買付代理人が買付業務委託契約に基づき、買手を代理して仕入書に記載されたAUS$22,110.00を売手に輸入貨物の代金として支払うものとされていることから現実支払価格はAUS$22,110.00と認められる。(関税定率法第4条第1項本文)なお、本問において「AUS$22,110.00を輸入貨物の代金として売手に支払う」ということが明らかになっていることから、その前提として外国為替相場の当事者間の合意がされていると理解することが一般的であり、関税定率法基本通達4の7-2(2)の規定によっても現実支払価格は、AUS$22,110.00と認めることが合理的であると考えられる。
 (参考)関税定率法基本通達4の7-2(2)の「例」から想定される算式
 (仕入書価格)(当事者間で合意されたと想定される外国為替相場)(支払価格)
  20,100米ドル       1米ドル=1.1豪ドル        22,110豪ドル
 なお、課税価格の計算に際し、22,110豪ドルを関税定率法第4条の7第2項の規定により財務省令で定める外国為替相場により本邦通貨に換算する。(豪ドルの為替レートは下記(2)中の〔注〕を参照)

② 問題文の記10の費用(買付代理人に別払いする買付手数料):不算入
当該買付手数料(US$201.00)は、問題文の記7による内容から買付業務委託契約に基づく業務の費用と認められ、関税定率法基本通達4-9の(3)により、当該輸入貨物の課税価格に算入しない。

③ 問題文の記11の費用(揚地変更の割増料金及び変更後の国内運賃):一部算入
ⅰ. 輸入者は、輸入者の都合により本邦における揚地を変更したため、船会社に対して割増料金(110,550円)を支払うが、当該費用は、問題文の記11から、通常、必要とする運賃の額を著しく超えるものではないので、課税価格に含まれる輸入港までの運賃に該当することとなる(関税定率法基本通達4-8の(8)ロ)。
当該割増料金については、仕入書価格へ加算することとなるが、問題文の記12により、当該費用の仕入書に記載された各輸入貨物への按分に当たっては、次の価格按分比により計算する。
  各仕入書貨物価格への按分比R=(110,550円÷AUS$22,110.00)=5円/AUS$
ⅱ. なお、同揚げ地変更後の国内運送に係る費用は、輸入港到着後の運賃であり、課税価格に含まれないものである(関税定率法基本通達4-8の(7)ハ)。

(2)各品目の申告価格の算出
上記(1)の加算要素については、申告価格を算出するため、問題文の記5から「課税価格欄には、別紙1の仕入書に記載された価格を本邦通貨に換算した後の価格に下記10~11までの費用のうち申告価格に算入すべきものを加算した額を記入する」こととされているが、加算分(円)は価格按分する取扱いであり計算上同時に本邦通貨に換算して(迅速処理)算出する。
その結果、少額貨物かどうかの判断は、各々の貨物ごとに加算した後の価格と少額基準額20万円とを比較して行われる。 
〔注〕1豪ドルの為替レート:輸入申告年月日が平成27.10.1であるので、その日の属する週「平成27.9.27~平成27.10.3」の前々週「平成27.9.13~平成27.9.19」における平均値「100円」を適用する。

各品目の申告価格の算出
仕入書第1項:仕入書価格に割増費用(価格按分比R=5円/AUS$)を加算する。
CIFAUS$9,900.00 ×(100円/AUS$ +5円/AUS$)= CIFAUS$9,900.00×105円/AUS$=1,039,500円
仕入書第2項:CIFAUS$9,240.00 × 105円/AUS$ = 970,200円
仕入書第3項:CIFAUS$484.00 × 105円/AUS$ = 50,820円
仕入書第4項:CIFAUS$1,100.00 × 105円/AUS$ = 115,500円
仕入書第5項:CIFAUS$990.00 × 105円/AUS$ = 103,950円
仕入書第6項:CIFAUS$396.00 × 105円/AUS$ = 41,580円

(3)少額貨物の判断
上記(2)の計算から、仕入書各項の品目の申告価格が20万円以下のものをみると、次の項目が該当する。
①仕入書第3項の貨物 0204.43-0004(基本 無税)  (50,820円)
②仕入書第4項の貨物 0206.10-0112(EPA協定7.6%)(115,500円)
③仕入書第5項の貨物 1605.21-0213(協定 5.3%)  (103,950円)          
④仕入書第6項の貨物 0506.90-0903(基本 無税)  (41,580円)
本問では、少額貨物について、問題文の記2により、関税割当の対象物品以外のものについては、有税・無税の品目に分けて、関税率が最も高いもの・申告価格が最も大きいものの品目に分けて、それぞれ一括したうえで、10桁目を[X]とすることになっており、これによらない場合は同記3により処理することとされている。
その結果、上記②は関税割当のもので問題文の記2によらないもので、記3により処理するが、しかし、上記③は、有税の少額貨物で、単独であり、品目番号が異なるものの合算とした場合の処理方法である問題文の記2による処理はできないことから、同記3により処理することとなる。(単独の少額貨物の第10桁目を「E」とする処理方法の指示が無いため)
したがって、上記①と④についてのみ、記2により、「無税品」のものの合算とし、申告価格が最も大きい(0204.43-0004(基本 無税)(50,820円)」に一括して合算する。合算後の品目番号は「0204.43-000X」、仕入書価格は「92,400円」となる。

4.各品目番号の申告価格

本設問の各品目番号の申告価格は、上記3.(2)で算出している。
(1)0201.30-0046 =1,039,500円 (仕入書第1項)
(2)0202.30-0044 = 970,200円 (仕入書第2項)
(3)0204.43-000X =  92,400円 (仕入書第3・6項)
(4)0206.10-0112 = 115,500円 (仕入書第4項)
(5)1605.21-0213 = 103,950円 (仕入書第5項)

5.申告欄の決定

上記3及び4の結果から、問題文の記4及び5にしたがって申告欄を決定すると、(a) から(e)の選択肢番号及び(f)から(j)の申告価格は、次のようになる。

申告欄 仕入書 解答欄 選択肢番号 解答欄 申告価格(円)
第1欄 (a) ①020130-0046 (f) 01039500
第2欄 (b) ➃020230-0044 (g) 00970200
第3欄 (c) ⑨020610-0112 (h) 00115500
第4欄 (d) ⑬160521-0213 (i) 00103950
第5欄 3・6 (e) ⑧020443-000X (j) 00092400
【選択式】
第3問(輸出通関)

《正解》
1、2、5

〈解説〉
(正=1、2、5)

1 関税法第70条第1項(証明又は確認)に規定する貨物のうち、輸出貿易管理令別表第1の1の項の中欄に掲げる貨物(武器)については、特定輸出申告をすることができない。《関税法第67条の3第3項、同法施行令第59条の8第1号》

2 保税地域以外の場所にある特定輸出貨物を廃棄しようとする者は、保税地域にある特定輸出貨物(外国貨物)と同様に、あらかじめその旨をその輸出の許可をした税関長に届け出なければならない。《同法第67条の5の規定において準用する同法第34条本文》

5 仮に陸揚げされた貨物であっても、外国為替及び外国貿易法第48条第1項(輸出の許可等)の規定による許可を受けなければならないものについては、その外国への積戻しに際して、税関長に積戻し申告をし、貨物につき必要な検査を経て、その許可を受けなければならない。《関税法第75条かっこ書》

(誤=3、4)

3 特定輸出者が解散した場合には、その解散により承認は効力を失うものとされており、輸出申告の特例の適用を受ける必要がなくなった旨の届出をすることにより効力を失うものではない。《同法第67条の10第1項第3号》

4 輸出の許可は、当該許可に係る貨物を保税地域等に入れた後に受けることになっているが、輸出申告については、このような規定はなく、出港届の提出の如何にかかわらず、当該輸出申告に係る貨物を保税地域等に入れる前であってもすることができる。《同法第67条の2第1項》

第4問(輸入通関)

《正解》
1、3

〈解説〉
(正=1、3)

1 申告納税方式が適用される貨物を業として輸入する者は、当該貨物(輸入許可貨物)について帳簿を備え付け、所定の事項を記載するとともに、関係書類を保存しなければならない。この場合において、当該帳簿に記載すべき事項の全部又は一部が輸入許可書その他関係書類に記載されているときは、当該全部又は一部の事項の帳簿への記載を省略することができる。《関税法第94条第1項、同法施行令第83条第5項》

3 特例輸入者においては、その特例申告貨物に係る輸入申告書に、当該貨物の記号及び番号を記載する必要はない。《同法第67条、同法施行令第59条第1項第1号》

(誤=2、4、5)

2 外国往来船に積まれている外国貨物である船用品を当該船舶においてその本来の用途に従って使用し、又は消費する場合は、輸入申告とはみなされない。したがって、このような使用又は消費に際しては、輸入申告をする必要はない。《同法第2条第3項、同法施行令第1条の2第1号》

4 輸入郵便物については、日本郵便株式会社から名宛人に交付されたものは、関税法の適用上、輸入を許可された貨物とみなされる。したがって、税関長が日本郵便株式会社に検査が終了した旨を通知しただけでは、輸入を許可された貨物とみなされることはない。《同法第74条》

5 関税定率法第14条第18号(無条件免税)の規定においては、課税価格の合計額が1万円以下の物品は、原則としてその関税が免除されることになっているが、この場合においても、輸入申告は必要である。《関税法第67条》

第5問(関税定率法別表の所属の決定)

《正解》
1、5

〈解説〉
(正=1、5)

設問の物品を構成している風車及びキャンディは小売用の形態と考えられるが、関税率表の解釈に関する通則(以下、通則という。)3(b)の小売用のセットにした物品の要件(ある特定の必要性を満たすため又はある特定の活動を行うために共に包装されたもの)を充足しないことから、通則3(b)のセットにしたものには該当せず、当該物品が単独で提示される場合は、それぞれの該当する項に属する。設問によれば、がん具として第95.03項に分類されるものであるということを考慮するとがん具の重要な特性を有する組合せにしたものと考えられ、選択肢5(第95類注4)に従って所属が決定されたことになる。類注の規定に従って所属が決定されたことは、選択肢1(通則1)が適用されたことになり、1及び5が正しい組合せとなる。 

(誤=1、5を除く組合せ)

第6問(事前教示)

《正解》
1、3

〈解説〉
(正=1、3)

1 インターネットによる事前照会は、次の者が行うものとされている。
 輸入しようとする貨物の輸入者、輸出者若しくは当該貨物の製法、性状等を把握している利害関係者又はこれらの代理人《関税法第7条第3項、同法基本通達7-19-2(1)》

3 文書による回答書のうち、その交付又は送達のあった日から3年を経過したものは、輸入申告の審査上、尊重されない。《同法第7条第3項、同法基本通達7-18-(8)ロ(イ)》

(誤=2、4、5)

2 インターネットにより行われた照会について、電子メールにより回答が行われた場合において当該回答が当該照会に係る貨物の輸入申告の際に添付されているときでも、当該申告の審査上尊重されない。《同法第7条第3項、同法基本通達7-17(1)》

4 文書による事前教示の照会及び回答の内容については、照会者の申し出により非公開とすることは可能であるが、その非公開期間については制限(180日を超えない期間)がある。《同法第7条第3項、同法基本通達7-18(3)ロ(イ)ⅸ》

5 文書による事前教示の照会に対する回答のうち、内国消費税等の適用区分及び税率並びに他法令の適用の有無に係るものについては、当該照会に係る貨物の輸入申告の審査上、尊重されない。《同法第7条第3項、同法基本通達7-17(1)》

第7問(オーストラリア協定における税率の適用)

《正解》
1、3、4

〈解説〉
(正=1、3、4)

1 オーストラリア協定原産品申告書は、書面(その写しを含む。)又は電磁的記録により提出することができる。《輸出入・港湾関連情報処理システムを使用して行う税関関連業務の取扱いについて(財関第142号、平22.2.12)第5章第15節(輸入申告等に係る添付書類等の電磁的記録による提出15-1-(6)ハなお書》
 オーストラリア協定原産品申告書をNACCSを使用して税関長に提出した場合には、電磁的記録による提出であり、当該オーストラリア協定原産品申告書を書面により提出する必要はない。

3 オーストラリア協定原産品申告書を提出する場合には、税関長がその提出の必要がないと認めるときを除き、当該貨物の契約書、仕入書、価格表、総部品表、製造工程表その他の当該貨物がオーストラリア原産品であることを明らかにする書類を併せて提出しなければならない。《関税法施行令第61条第1項第2号イ(2)》

4 オーストラリア協定原産品申告書は、オーストラリア協定第3.16条の規定に基づき作成されたもので、当該協定第3.16条(原産地証明文書)には、産品の輸入者、輸出者又は生産者が、この条の規定に従い作成することができる旨、規定されている。《同法施行令第61条第1項第2号イ(2)》
オーストラリア協定原産品申告書は、輸入貨物に係る輸出者、生産者又は輸入者のいずれかが自ら作成することができる。

(誤=2、5)

2 オーストラリア協定における関税についての特別の規定による便益を適用する場合に提出する書類は、「締約国原産地証明書」或いは「オーストラリア協定原産品申告書及び当該貨物がオーストラリア原産品であることを明らかにする書類」となる。締約国原産地証明書を提出する場合には、当該貨物がオーストラリア原産品であることを明らかにする書類を提出する必要はない。《同法施行令第61条第1項第2号イ(1)、(2)》

5 経済連携協定における締約国原産地証明書は、締約国において締約国原産地証明書の発給につき権限を有する機関が発給した必要的要件のすべてを満たし、かつ、所定の様式のものでなければならない。《同法第68条、同法施行令第61条第1項第2号イ(1)、同法基本通達68-5-11、68-5-14》
オーストラリア協定における締約国原産地証明書について、輸入貨物に係る輸出者、生産者又は輸入者のいずれかが自ら作成することはできない。

【計算式】
第8問(修正申告により納付すべき関税額の計算)

《正解》
390,200円

〈解説〉

修正申告により納付すべき関税額は、修正申告後の関税額から、修正申告前の関税額を差し引いて計算する。

(1) 修正申告後の関税額(本来納付すべき関税額)
A 4,938,265円 ▼ 千円未満の端数切捨て
      4,938,000円 × 8.4%  = 414,792円
B 4,868,114円 ▼ 千円未満の端数切捨て 
      4,868,000円 × 7.4%  =  360,232円
計 414,792円 + 360,232円 = 775,024円 ▼ 百円未満の端数切捨て
                      775,000円

(2) 修正申告前の関税額(過少に納付した関税額)
A 1,386,200円 ▼ 千円未満の端数切捨て
      1,386,000円 × 8.4% = 116,424円
B 3,628,445円 ▼ 千円未満の端数切捨て
      3,628,000円 × 7.4% = 268,472円
計 116,424円 + 268,472円 = 384,896円 ▼ 百円未満の端数切捨て
                      384,800円

(3) 修正申告により納付すべき関税額
 775,000円 - 384,800円 = 390,200円

第9問(過少申告加算税額の計算)

《正解》
31,000円

〈解説〉

1 過少申告加算税額は、修正申告等により追加的に納付すべき関税額を基礎に計算するので、まず、追加納付すべき関税額を把握する。
(1) 修正申告後の関税額
7,453,698円 ▼ 千円未満の端数切捨て
    7,453,000円 × 10.9%  = 812,377円 ▼ 百円未満の端数切捨て
                       812,300円

(2) 修正申告前の関税額(過少に納付した関税額)
5,411,099円 ▼ 千円未満の端数切捨て
    5,411,000円 × 9.1% = 492,401円 ▼ 百円未満の端数切捨て
                           492,400円

(3) 修正申告により納付すべき関税額(増差税額)
812,300円 –  492,400円 = 319,900円

2 基本過少申告加算税額は増差税額の10%相当額が課される。
319,900円 ▼ 1万円未満の端数切捨て
    310,000円 × 10% = 31,000円
なお、加重過少申告加算税は、増差税額が、当初申告税額又は50万円のいずれか高い方を超えている場合にのみ課されることになっているが、本件では超えていないため、対象にならない。

第10問 (課税価格の計算)

《正解》
7970,000円

〈解説〉

1 現実支払価格
(1) 建設機械本体の売買価格(工場渡し価格)(設問2、3)
・・・・・・・・・・・(700,000円 × 10台)・・・①

(2) 保証費用(設問2,4)
・・・・・・・・・・・(50,000円 × 10台)・・・②

2 加算要素
(1) 輸入港に到着するまでの運送及び保険料(設問6)
・・・・・270,000円 + 80,000円・・・③
(2)A国における梱包費用(設問6) ・・・・・・・・・120,000円・・・④

3 建設機械の操作方法の研修費用(設問5)・・・・・・・非加算

課税価格 = ① + ② + ③ + ④ = 7,970,000円

第11問(課税価格の計算)

《正解》
417,000円

〈解説〉

1 サングラス本体の売買価格(CFR価格)(設問1)・・・1,500円 × 300個・・①
2 MのYへの仲介手数料(設問2)  (1,500円 × 300個) ×  3% ・・・・②
3 値引(設問4、5)        (1,500円 ×   300個) × 11% ・・・・③
4 輸入港までの保険料(設問6の一部)・・・・・・・・・・3,000円・・・・・・④
5 輸入港到着後の運送費用(設問6の一部)   ・・・・12,000円・・・非加算
6 取引先開拓のための調査費用(設問3)    ・・・・70,000円・・・非加算
  (本件輸入取引とは無関係の費用である。)

課税価格 = ① + ② ― ③ + ④ = 417,000円

第12問(課税価格の計算)

《正解》
2,125,000円

〈解説〉

  冷凍野菜の売買契約価額(設問2)   (40円 × 48,000kg)・・・・・・・・・・・・・①
  値引き又はクレームが認められるケースか否か(設問2ハ、4)
 (48,000kgの3%は1,440kgであり、今回の鮮度不良品は1,400kgで
あるため、値引き又はクレームの対象とならない。)
  検品代(設問5の本邦の検査機関Yに対する支払:80,000円)・・・・・・・・ 非加算
  設問6に掲げられた費用
  Xの工場からA国の輸出港までの運送に係る費用(15,000円) ・・・・・・・ 加算②
  A国の輸出港から輸入港までの運送に係る費用(190,000円) ・・・・・・・・加算③
  輸入港における検疫に要する費用(17,000円)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・非加算
  輸入港からMの倉庫までの運送に係る費用(25,000円)・・・・・・・・・・・・・非加算
    課税価格 = ① + ② + ③  = 2,125,000円

 

【択一式】
第13問(特恵関税制度に係る原産地認定)

《正解》

〈解説〉
(正=0)
(誤=1、2、3、4、5)

1 一の国又は地域において生まれ、かつ、生育した動物(生きているものに限る。)は、当該一の国または地域の完全生産品であるので、設問の生きている羊はA国の完全生産品には該当しない。また、非原産品である生まれた子羊をB国で生育しても、項の変更がないので実質的な変更とはならずB国の原産品でもない。《関税暫定措置法施行令第26条第1項第1号、同法施行規則第8条第3号》

2 一の国又は地域の船舶により公海並びに本邦の排他的経済水域の海域及び外国の排他的経済水域の海域で採捕された水産物は、当該一の国又は地域の完全生産品であることから、設問の魚の干物は、A国の原産品であり、B国の原産品ではない。《同法施行規則第8条第6号、第10号》

3 関税定率法別表第50類から第63類までに該当する物品にあっては、これらの類の品目別規則を満たさない非原産品が僅少(当該非原産品の総重量が当該物品の総重量の10%以下(「15%以下」ではない。))である場合には、当該非原産品からの加工が実質的な変更を加える加工に該当するか否かは考慮しないこととされている。《同法施行規則第9条第2項》

4 設問に掲げられている物品は、A国において実質的な変更を加える製造により生産された製品であることからA国の原産品であり、B国の原産品ではない。《同法施行規則第9条第1項第2号》

5 特恵受益国の原産品について、特恵関税の適用を受けるためには、非原産国を経由しないで直接本邦へ向けて運送されることが要件とされているが、非原産国であるB国を経由したとしても、B国の原産品となる訳ではないので、設問の物品はB国の原産品ではない。《同法施行令第31条第1項第1号》

第14問(関税定率法第4条第1項により課税価格を決定できないもの)

《正解》

〈解説〉
(正=3)

3 輸入貨物の売手が、特定の数量の完成品を受け取ることを条件として、その半製品である当該輸入貨物を買手に提供する形態を基礎として、輸入貨物の価格が設定されている場合は、関税定率法第4条第2項第2号(課税価格の決定を困難とする条件)に規定する輸入貨物に係る輸入取引に当該輸入貨物の課税価格の決定を困難とする条件が付されている場合に該当する。《関税定率法基本通達4-17-(1)-ハ》

(誤=1、2、4、5)

1 売手と買手の売買契約に基づき輸入する貨物であって、買手による当該輸入貨物の使用について、法令による制限が課されている場合は、輸入貨物に係る輸入取引に関し、関税定率法第4条第2項第1号(買手による輸入貨物の処分等についての制限)に規定する買手による輸入貨物の処分又は使用についての制限がある場合には該当しない。《同法施行令第1条の7第2号、同法基本通達4-16-(2)》

2 売買契約に基づく輸入取引の売手と買手とが関税定率法第4条第2項第4号に規定する特殊関係にあっても、輸入貨物に係る産業での通常の価格設定に関する慣行に適合する方法で当該輸入貨物の価格が設定されている場合には、当該特殊関係による取引への影響がないものとして取り扱う。《同法基本通達4-19-(1)-イ》

4 売買契約に基づく輸入取引の売手と買手とが関税定率法第4条第2項第4号に規定する特殊関係にあっても、当該売手が製造者等から購入した貨物を当該買手が輸入する場合において、輸入貨物の価格が当該製造者等から他の売手を経て、これと特殊関係にない他の買手が輸入する当該輸入貨物と類似の貨物の価格と近似していると認められる価格である場合には、当該特殊関係による取引への影響がないものとして取り扱う。《同法基本通達4-19-(1)-へ》

5 売手と買手の売買契約に基づき輸入する貨物であって、買手である独占販売権者が売手から当該輸入貨物を再販売することができる地域について制限を受けている場合は、関税定率法第4条第1項の適用が認められない買手による輸入貨物の処分又は使用についての制限から除外されている制限(関税定率法第4条第2項第1号かっこ書)に該当することとされており、かかる制限が付されている輸入貨物については同法第4条第1項の適用が排除されない。《同法施行令第1条の7第1号、同法基本通達4-16-(1)》

第15問(関税定率法別表の所属の決定)

《正解》

〈解説〉
(非該当=0)
(該当=1、2、3、4、5)

選択肢1から5の物品は、第30.03項に該当する医薬品で、いずれもペニシリン、ストレプトマイシン又はストレプトマイシン誘導体を含有する医薬品であることから号の規定に該当し、第3003.10号に属する。

第16問(関税定率法別表の所属の決定)

《正解》

〈解説〉

第42.02項の前段部分の「旅行用バッグ、・・・買物袋、・・・スポーツバッグ、・・・宝石入れ、・・・刃物用ケースその他これらに類する容器」については、材質が革、コンポジションレザー、プラスチックシート、紡織用繊維、バルカナイズドファイバー若しくは板紙から製造し又は全部若しくは大部分をこれらの材料若しくは紙で被覆したものに限定されている。しかし、後段部分の「トランク、スーツケース、・・・楽器用ケース、・・・けん銃用のホルスターその他これらに類する容器」については、材質が限定されていない。なお、材質に貴金属及び貴石を使用している場合、下記参考に示す注の規定に注意する必要がある。

(非該当=4)

選択肢4の外面が竹製の買物袋は、前段で規定されているいずれの材質にも該当しないことから第42.02項には属さない。

(該当=1、2、3、5)

選択肢1の外面がプラスチックシート製のゴルフバッグ及び選択肢3の外面が紡織用繊維製の宝石入れは、前段の規定により、また、選択肢2の外面が金属製のスーツケース及び選択肢5の外面が革製のバイオリンケースは、後段の規定により同項に属する。

【参考】
第42類注3(B)第42.02 項又は第42.03 項の製品には、取付具又は装飾物を構成する部分品として貴金属若しくは貴金属を張った金属、天然若しくは養殖の真珠又は天然、合成若しくは再生の貴石若しくは半貴石を使用したもの(当該部分品が当該製品に重要な特性を与えていないものに限る。)を含む。当該部分品が当該製品に重要な特性を与えている場合には、当該製品は、第71 類に属する。

第17問(タイ協定における締約国原産地証明書)

《正解》

〈解説〉
(正=5)

5 特例輸入者に係る特例申告貨物についてタイ協定に基づく税率の適用を受けようとする場合には、輸入の許可の判断のために必要があると税関長から提出を求められた場合を除き、当該特例申告貨物に係る締約国原産地証明書を輸入申告の際に税関長に提出する必要はない。《関税法第68条、同法施行令第61条第1項第2号イ(1)、同法基本通達67-3-4(4)》

(誤=1、2、3、4)

1 タイ協定における締約国原産地証明書は、当該貨物の輸入申告の日において、その発給の日から1年以上(「6月以上」ではない。)を経過したものであってはならない。《同法施行令第61条第5項》

2 タイ協定における締約国原産地証明書は、締約国において締約国原産地証明書の発給につき権限を有する機関が発給した必要的要件のすべてを満たし、かつ、所定の様式のものでなければならない。締約国原産地証明書を自ら作成し、提出することはできない。《同法第68条、同法施行令第61条第1項第2号イ(1)、同法基本通達68-5-11、68-5-14》

3 タイ協定に基づく税率の適用を受けようとする貨物を輸入する者が、輸入申告に先立ち文書による事前教示を行い、当該貨物についてタイ協定に基づく原産品である旨の回答を得た場合であっても、輸入申告の際に当該貨物に係る締約国原産地証明書を税関長に提出しなければならない。《同法第68条、同法施行令61条第1項第2号イ(1)、同法基本通達67-3-4(4)》

4 関税法第62条の10(外国貨物を置くこと等の承認)に規定する承認を受けようとする者は、当該承認を受けようとする貨物につきタイ協定における関税についての特別の規定による便益を受けようとする場合にあっては、当該承認の申請の際に、当該貨物に係る締約国原産地証明書を税関長に提出しなければならない。この場合においては、当該貨物の輸入申告の際には、当該締約国原産地証明書の提出は要さない。《同法施行令第51条の12第3項》