第39回 関税法等(解答・解説)・・・時間1時間45分

第39回 関税法等(解答・解説)・・・時間1時間45分

通関業法関係(問題) 関税法等(問題) 通関書類の作成要領(問題)
通関業法関係(解答・解説) 関税法等(解答・解説) 通関書類の作成要領(解答・解説)
〔記述式〕

第1問(輸出申告の時期及びその特例)

正解
1 郵便物
2 指定
3 輸出
4 承認
5 混載
6 検査
7 許可
8 形状
9 不適当
10 やむを得ない事情

参照条文
  関税法第67条の2(輸出申告の時期)、同法施行令第59条の3(輸出申告の時期の特例)、第76条(郵便物の輸出入の簡易手続)

第2問(輸入の許可前における貨物の引取り)

1 特例申告
2 輸入申告書
3 税関長
4 申告(関税の納付に関する申告)
5 納付
6 許可
7 担保
8 承認
9 過少申告加算税
10 内国貨物

参照条文
  関税法第73条(輸入の許可前における貨物の引取り)、第72条(関税等の納付と輸入の許可)

第3問(輸入禁制品に係る認定手続)

正解
1 意匠権者
2 育成者権者
3 終了
4 輸入者
5 担保
6 期限
7 供託所
8 供託
9 有価証券
10 税関長

参照条文
 1 関税定率法第21条の2第1項(輸入禁制品に係る申立て手続)
 2 同法第21条の3第1項~第3項(申立てに係る供託等)

第4問(特恵関税制度)

正解
1 原産地
2 後発開発途上国
3 便益
4 特別特恵受益国
5 無税
6 原産地証明書
7 税関長
8 発給
9 1年
10 本邦の産業

参照条文
 1 関税暫定措置法第8条の2第1項本文(特恵関税)
 2 同法施行令第51条第1項(原産地の証明)、同法施行令第53条(原産地証明書の有効期間)
 3 同法第8条の2第2項(国別品目別特恵適用除外措置)

第5問(外国為替及び外国貿易法)

正解
1 貿易
2 経済
3 国際約束
4 閣議決定
5 承認
6 処分
7 1年
8 3年
9 100
10 3

参照条文
 1 外国為替及び外国貿易法第52条(輸入の承認)
 2 同法第53条第2項(制裁)
 3 同法第70条第33号(罰則)

〔短答式〕

第1問(外国貨物)

正解 4

解説
(外国貨物とされているもの=c、e)
 c 積戻し申告された貨物は、外国から本邦に到着し保税地域に輸入の許可を受けないまま置かれているもの(保税工場等で保税作業によってできた製品で外国貨物とみなされているものを含む。)であるので、外国貨物である。《関税法第2条第1項第3号》
 e 日本郵政公社から名あて人に交付(配達)された郵便物については、輸入の許可を受けた貨物(内国貨物)とみなされるので、税関の検査終了後名あて人に交付(配達)するために日本郵政公社に保管されている郵便物は、いまだに日本郵政公社から名あて人に交付(配達)されていないところから、依然として外国貨物である。《同法第74条》
(外国貨物とされていないもの=a、b、d)
 a 外国から本邦に到着し輸入の許可を受けた貨物は、保税地域から引き取られたか又は保税地域に引き続き置かれているかに関わりなく、内国貨物である。《同法第2条第1項第4号》 b 本邦の船舶が公海で採捕した水産物は、経済的にみて本邦で生産された貨物と何ら差別する必要がないので、内国貨物とされているところから、当該水産物を採捕した公海上から本邦に向けて運送されることになっても、内国貨物であることには何ら変わりはない。《関税法第2条第1項第4号》
 d 犯則事件の調査において犯則嫌疑者が任意に提出した領置物件であってその返還に先立ち関税が徴収されたものについては、通常の輸入手続として輸入の申告及び許可がされていなくても、関税の徴収後において当該貨物に対して外国貨物としての関税法の規制を行う必要がないので、輸入の許可を受けた貨物(内国貨物)とみなされる。《同法第74条》

第2問(関税の課税物件の確定の時期)

正解 3

解説
(正=b、e)
 b 保税工場外における保税作業を許可された外国貨物については、その許可の際に、税関が、その許可申請が適正であるか等を必要に応じて貨物の検査を行い確認しているので、その指定された期間が経過した後においても、もとの保税工場に戻し入れられないものについて関税を課する場合に基礎となる課税物件の確定の時期は、その許可を受けた時である。《関税法第4条第1項第3号》
  e 収容された外国貨物で公売に付されるものは、その公売された外国貨物を買受人が買い受けた時に所定の手続を経て事実上輸入と同視すべき状態に置かれることになるので、公売に付されるものについて関税を課する場合の基礎となる課税物件の確定の時期は、その公売の時である。《同法第4条第1項第7号》
(誤=a、c、d)
 a 保税蔵置場に置くことの承認を受けた外国貨物で輸入されるものについては、その承認の際に、税関が、その承認申請が適正であるか、他の法令に規定する輸入規制の解除を受けているか等を必要に応じて検査を行い確認しているので、関税を課する場合の基礎となる課税物件の確定の時は、その置くことについて承認を受けた時である。《同法第4条第1項第1号》
  c 保税展示場に入れられた外国貨物うち、これを原料として当該保税展示場において製造して得た製品であって使用によって価値の減少があったことにつき税関長の承認を受けたものについて関税を課する場合に基礎となる課税物件の確定の時期は、原則どおり、輸入申告の時である。《同法第4条第1項第3号の2かっこ書、同令第2条第3項、同法第4条第1項本文》
  d 船用品の積込みの承認を受けて保税地域から引き取られた外国貨物である船用品で指定された積込み期間内に船舶に積み込まれないものについては、税関が、その承認申請が適正であるか等を必要に応じて検査を行い確認しているので、関税を課する場合に基礎となる課税物件の確定の時期は、その積込みの承認を受けた時である。《同法第4条第1項第5号》

第3問(関税の納税義務者)

正解 1

解説
(正=a、b、e)
  a 国内に引き取られる予定の外国貨物が開港内に停泊している外国貿易船の船上で消費された場合には、当該貨物を消費した者(事実上の輸入に該当する行為をした者)がその消費の時に当該貨物を輸入するものとみなされるので、当該貨物を消費した者がその関税を納付する義務を負う。《関税法第2条第3項、第6条》
  b 関税定率法第15条第1項(特定用途免税)の適用を受けてその輸入の許可の日から2年以内に当該特定用途以外の用途に使用しないことを条件として関税を免除された貨物が、その輸入の許可の日から2年以内に当該特定用途以外の用途に供するために譲渡されて場合には、関税の免除の条件を充足しないことになるので、その譲渡した者が、当該貨物に係る関税を納付する義務を負う。《関税定率法第15条第2項本文》 
  e 通関業者は、輸入者から委託を受けてその代理人として通関業務を営む者であるので、本来の納税義務者にはなり得ない。
しかし、例外して、輸入の許可を受けて引き取られた貨物について、納付された関税に不足額があった場合において、当該許可の際当該貨物の輸入者とされた者の住所及び居所が明らかでなく、又はその者が輸入者でないと申し立て、かつ、当該貨物の輸入に際してその通関業務を取り扱った通関業者が、その通関業務の委託を受けた者を明らかにすることができなかったときに限り、当該通関業者は、当該輸入者と連帯して当該貨物に係る関税の納税義務を負う。《関税法第13条の3》
(誤=c、d)
 c 保税蔵置場にある外国貨物が、災害その他やむを得ない事情以外の事情により亡失した場合には、事実上輸入が行われたことになるので、当該亡失した貨物に係る関税は、当該保税蔵置場の許可を受けた者が納付する義務を負う。(これは、輸入申告が行われていた外国貨物が、災害その他やむを得ない事情以外の事情により亡失した場合において同様である。)《同法第45条第1項本文》
  d 保税展示場の許可を受けた者は、当該保税展示場の許可の期間の満了の際に当該保税展示場にあった外国貨物について税関長から期間を定めて搬出を求められた場合において、当該期間内に当該貨物を搬出しないときは、当該貨物に係る関税の納税義務を負う。(当該貨物の出品者が納税義務を負うのではない。)《同法第62条の6第1項》

第4問(関税の更正)

正解 5

解説
(正=d、e)
 d 更正とは、納税義務者から納税申告があった場合において、その申告に係る税額等の計算が関税に関する法律の規定に従っていなかったときその他当該税額等が税関長の調査したところと異なっているときに、課税の適正、その徴収を期する見地から、税関長が、その調査により当該税額等を変更するために行う処分である。《関税法第7条の16第1項》
  e 税関長が既に確定した納付すべき税額を減少させる更正(減額更正)をしたとしても、その減額更正は、先にした納税申告又は更正の効力を遡って消滅させるまでの効力をもっているのではない(先にした納税申告又は更正に基づいてなされた納付及び徴収部分が無効になるのではない。)ので、減額更正により減少した税額に係る部分以外の部分の関税についての納税義務には影響を及ぼさない。《同法第7条の16第5項において準用する国税通則法第29条第2項》
(誤=a、b、c)
 a 納税申告した者は、当該納税申告に係る税額等の計算が関税に関する法律の規定に従っていなかったこと等により納付すべき税額等が過大であった場合に限り、税関長に対して税額等を減額更正すべき旨を請求することができる。《同法第7条の15第1項》
  b 税関長は、納税申告があった貨物に係る関税の納付前であって、かつ、輸入の許可前にする更正(税額等を減額する更正に限る。)については、通関手続の簡易、迅速化を図るため、当該納税申告に係る書面に記載した課税標準又は税額を是正して、その旨を当該納税申告をした者に通知することによって行うことができる。《同法第7条の16第4項ただし書》
  c 税関長は、輸入の許可をした貨物に係る関税についての更正は、当該関税の法定納期限から3年(1年ではない。)を経過した以後においては、することができない。《同法第14条第1項第1号》
これは、貨物が輸入された後長期にわたって関税賦課権を存続させることになれば、納税義務が未確定の状態に置かれることになるほか、輸入後の商取引の安定を害するおそれもあることからとられている措置である。

第5問(輸出通関)

正解 2

解説
(正=2)
  輸出申告に際して税関に提出する仕入書は、当該貨物の仕出人から仕向人に対して輸出契約に係る貨物の内容(関税法施行令第60条第1項各号(仕入書の記載事項)に掲げる事項等)を明示する計算書であるので、その記載内容が真正なものであることを証明するために仕出人が署名したものでなければならない。《関税法第68条第1項、同法施行令第60条第1項本文》 
(誤=1、3、4、5)
 1 本邦の船舶により外国の排他的経済水域の海域において採捕された水産物は、公海で採捕された水産物として取り扱われ内国貨物とされているので、その水産物をその採捕された海域から外国へ向けて送り出す場合には、輸出申告が必要である。《同法第2条第2項、第1項第4号、第67条》
  3 航空機によって輸出する貨物については、当該貨物が航空機に搭載された時をもって船舶における欄干を越えて甲板に卸された時と同じであるものとして取り扱うので、当該貨物の輸出申告価格は、当該貨物が船舶により輸出されるとした場合における本邦の輸出港における本船甲板渡し価格に準じる条件による価格でなければならない。《同法第67条、同法施行令第58条第1号及び第59条の2第2項前段》
  4 無償で輸出される貨物は、たまたま輸出契約によって貨物代金の決済を要しない貨物となったものであるので、税関において価格の妥当性を確認して仕入書の提出の要否等を審査するとともに、正確な輸出貿易統計を作成する必要上から、当該貨物が輸出契約によって有償で輸出されるものとした場合の本邦の輸出港における本船甲板渡し価格を輸出申告書に記載して輸出申告をしなければならないこととされている。《同法第67条、同法施行令第58条第1号及び第59条の2第2項前段》
  5 輸出申告書に記載すべき貨物の数量は、正確な輸出貿易統計を作成するために、財務大臣が貨物の種類ごとに定める単位による当該貨物の正味数量でなければならない。《同法第67条、同法施行令第58条第1号及び第59条第1項》》

第6問(輸入申告に際して税関に提出する書類)

正解 5

解説
(誤=5)
関税法においては、輸入貨物の輸入申告に際して税関に仕入書の提出を必要としない場合として、関税法第70条第1項又は第2項(証明又は確認)の規定の適用を受けない貨物である場合を規定していない。(輸入貨物に関税を課する場合における課税標準を決定するため、関税法第70条第1項又は第2項(証明又は確認)の規定の適用を受けない貨物についても、仕入書を提出しなければならない。)《関税法第68条第1項ただし書、同法施行令第60条第3項》
(正=1、2、3、4)
 1 輸入貨物について協定税率の適用を受けようとする場合であっても、当該貨物の種類、商標等又は当該貨物に係る仕入書その他の書類によりその原産地が明らかであるときには、通関手続の簡易、迅速化を図るため、協定税率適用国等の生産物であることを証明した原産地証明書の提出を要しない。《同法施行令第61条第1項第1号かっこ書》
 2 輸入貨物について関税定率法第5条(便益関税)の規定による便益の適用を受ける場合であっても、当該輸入貨物の課税価格の総額が10万円以下であるときは、通関手続の簡易、迅速化を図るため、当該便益の適用を受ける外国の生産物であることを証明した原産地証明書の提出を要しない。《同法施行令第61条第1項第1号かっこ書》
 3 輸入貨物について電子情報処理組織による税関手続の特例等に関する法律(以下この選択肢において「NACCS特例法」という。)第2条第1号(定義)に規定する電子情報処理組織を使用して輸入申告をした場合であっても、当該輸入貨物に関税を課する際の課税標準は仕入書に基づいて決定するので、輸入者は、原則として、輸入申告入力した後税関長が指定する期限までに仕入書を税関に提出しなければならない。《NACCS特例法施行令第4条第2項》
 4 特例輸入者について特に通関手続の簡易、迅速化(ペーパーレス化)を図るため、特例輸入者が特例申告に係る指定貨物について輸入申告する場合においては、税関長が特に必要があると認めるときを除き、その輸入申告の際に仕入書の提出を要しない。《関税法第68条第1項ただし書》

第7問(輸入通関)

正解 3

解説
(正=3)
輸入者は、税関において輸入貨物の輸入取引契約の一方の当事者を容易に確認することができるようにするために、仕出人の住所又は居所及び氏名又は名称を当該輸入貨物に係る輸入申告書に記載しなければならない。《関税法第67条、同法施行令59条第1項第2号》
(誤=1、2、4、5)
 1 税関長が指定した検査場所以外の場所で貨物の検査を受けようとする場合には、あらかじめ税関長の許可を受けなければならない。(あらかじめ税関長に届け出るのではない。)《同法第69条第2項》
 2 輸入申告に係る貨物について税関長から原産地について誤認を生じさせる表示がある旨の通知を受けた輸入申告者は、税関長が指定する期間内に、その者の選択により、当該貨物を積みもどすほか、その誤認表示を消し又は訂正しなければならない。《同法第71条第2項》
 4 税関長が、特例申告に係る指定貨物の指定を取り消すことができるのは、特例輸入者が過去1年間にした納税申告に係る指定貨物の関税、内国消費税又は地方消費税について過少申告加算税、無申告加算税又は重加算税が課された修正申告、更正又は決定があったときである。(税関長は、特例輸入者から指定貨物に係る関税等について修正申告があっただけでは、指定貨物の指定を取り消すことはできない。)《同法第7条の7第2項、第7条の6第4項かっこ書》
 5 関税定率法第14条第11号(再輸入する容器の無条件免税)に規定する容器であっても、その容器が貨物の運送のために反復して使用されるものについては、特例申告を行うことができる。《同法第7条の2第5項、同法施行令第4条の4第1号かっこ書》

第8問(原産地証明書)

正解 1

解説
(正=1)
 特例輸入者について特に通関手続の簡易、迅速化(ペーパーレス化)を図るため、特例輸入者が、輸入の許可を受けた特例申告に係る指定貨物である物品について特恵関税の適用を受ける場合において、輸入の許可を受けた税関長に提出する特例申告書に特恵関税の適用を受けたい旨及び特恵原産地証明書の発給を受けている旨を記載したときは、当該物品が特恵受益国原産品であることを証明した特恵原産地証明書の提出を要しない。《関税暫定措置法第8条の2第1項、同法施行令第51条第1項第3号、第3項》
(誤=2、3、4、5)
 2 関税法には、設問の趣旨のような規定はない。
 3 シンガポール協定原産地証明書は、輸入申告の日(輸入の許可の日ではない。)において、その発給の日から1年以上を経過したものであってはならない。《関税法第68条第2項、同法施行令第61条第7項》
 4 協定税率の適用を受けるための原産地証明書は、当該証明に係る貨物の「輸出港」の記載を要件としていない。《同法第68条第2項、同法施行令第61条第1項第1号、第2項前段》
 5 特恵関税の適用を受けようとする物品の原材料の全部が本邦から輸出されたものである場合であっても、当該物品の輸入申告に際して特恵原産地証明書を提出しなければならない。《関税暫定措置法第8条の2第1項、同法施行令第50条第2項及び第54条第1項》

第9問(貨物の運送)

正解 5

解説
(誤=5)
 本邦に到着した外国貿易船に積まれていた外国貨物を他の外国貿易船に積み替えて他の開港に運送する場合には、当該貨物は、その運送途中において国内に引き取られるおそれがないので、税関長に申告してその承認を受けることを要しない。《関税法第63条第1項かっこ書、同法施行令第52条第1号》
(正=1、2、3、4)
 1 内国貨物を外国貿易船に積んで本邦内の場所相互間を運送する場合には、当該内国貨物が当該外国貿易船に積み込まれたまま無許可で外国へ輸出されることを防止するため、税関長に申告してその承認を受けなければならない。《同法第66条第1項》
 2 保税運送される外国貨物は、税関の取締りを離れることになるので、税関長は、保税運送の承認をする場合において必要と認めるときは、税関職員に当該承認に係る貨物の検査をさせ、また、関税額に相当する担保を提供させることができる。《同法第63条第2項》
 3 保税運送される外国貨物は、税関の取締を離れることになるので、保税運送の承認を受けた当該外国貨物(一括して承認を受けた貨物を除く。)を運送する場合には、当該外国貨物の運送に際し、運送目録を税関に提示し、その確認を受けなければならない。《同法第63条第3項》
 4 外国貨物である郵便物は、万国郵便条約により国際郵便路線上を逓送されるものであるので、日本郵政公社が運送する場合には、保税運送の承認を要しない。《関税法第63条第1項かっこ書》

第10問(保税地域)

正解 2

解説
(正=2)
 保税蔵置場において、外国貨物について見本の展示、簡単な加工その他これらに類する行為をする場合には、見本の閲覧者が他の外国貨物の蔵置場所に立ち入ること、また加工等をする者が関税率を低下させるような加工等をすることを防止するため、これらの行為をする者は、あらかじめ税関長の許可を受けなければならい。《関税法第49条において準用する第40条第2項》
(誤=1、3、4、5)
 1 指定保税地域において貨物を管理する者には、その管理する外国貨物又は輸出しようとする貨物についての帳簿を設けることが義務付けられている。《同法第34条の2》
 3 保税工場において保税作業をしようとする者には、原則として、その開始又は終了の際、税関長への届出が義務付けられている。(税関長の許可を要することとはされていない。)《同法第58条》
 4 保税展示場で外国貨物を販売する場合には、輸入の手続を経て行わなければないが、この手続をすることなく販売を行ったときは、その販売した者を輸入者とみなして関税法の規定を適用するため、保税展示場に入れられた外国貨物が当該保税展示場内で販売される場合には、その販売は輸入とみなされる。《同法第62条の4第2項》
 5 総合保税地域の業務について関税法の規定に違反した者に対する処分(制裁)は、当該総合保税地域において外国貨物の内容の点検又は改装、仕分その他の手入れを行うことを停止させることではなく、税関長が期間を指定して行う①外国貨物等を当該総合保税地域に入れること、②外国貨物の加工等及び③外国貨物の展示等を停止させることのほか、総合保税地域の許可を取り消すこととされている。《同法第62条の14第1項》

第11問(関税の軽減、免除又は払戻し)

正解 4

解説
(正=4)
 修繕貨物については、本邦において修繕することができるものであるかどうかを問わず、関税の軽減を受けることができる。《関税定率法第11条》
(誤=1、2、3、5)
 1 輸入の許可を受けた貨物が、輸入の許可後「引き続き」保税地域に置かれている間に、災害等により変質又は損傷した場合には関税の払戻しを受けることができることになっているが、当該貨物がいったん保税地域から引き取られた場合には、関税の払戻しを受けることはできない。《同法第10条第2項》
 2 本邦から輸出された貨物でその輸出の許可の際の性質及び形状が変わっていないものを再輸入する場合には、輸出を条件として関税の軽減、免除等を受けた貨物を除き、再輸入される時期のいかんを問わず、関税の免除を受けることができる。《同法第14条第10号》
 3 加工される貨物又は加工材料となる貨物については、当該貨物の輸出時における性質及び形状が輸入時における性質及び形状と変わることとなった場合であっても、関税の免除を受けることができる。《同法第17条第1項第1号》
 5 本邦に住所を移転するため本邦に入国する者が別送して輸入する自動車については、関税定率法第14条第8号の規定による無条件免税の適用を受けることができない。《同法第14条第8号本文かっこ書》 
なお、当該自動車については、その入国前1年以上使用したものであれば、同法第15条第1項第9号(自動車等の特定用途免税)の規定の適用を受けることができる。

第12問(ATA特例法)

正解 2

解説
(誤=2)
 通関手帳(通常「ATAカルネ」と呼ばれている。)により関税定率法第17条第1項(再輸出免税)各号(第1号及び第4号を除く。)に掲げる物品を輸入しようとする者は、本邦の保証団体の確認を受けた当該通関手帳を税関に提出することにより輸入申告を行わなければならない。(輸入申告書に通関手帳を添付して輸入申告を行うのではない。)《ATA特例法第3条第1項》
(正=1、3、4、5)
 1 わが国の保証団体は、通関手帳により物品を輸入した者が、関税定率法第17条第4項(輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律第13条第3項において準用する場合を含む。)の規定により輸入税が徴収されることとなった場合には、税関において免除した輸入税の確実な徴収を図るため、ATA条約の定めるところに従い、当該輸入をした者と連帯して当該輸入税を納付する義務が課されている。《同法第5条第4項、ATA条約第6条》
 3 通関手帳により輸入された物品は、当該通関手帳の有効期限(当該通関手帳の発給の日から1年)の到来する日までに(輸入の許可の日から1年以内ではない。)に再輸出することを条件として輸入税が免除されているので、当該通関手帳の有効期限の到来する日までに)に再輸出しなければならない。《同法第4条》
 4 学術研究用品は、関税定率法第17条第1項第5号に規定されている物品であるので、通関手帳により輸入をすることができる。《同法第3条第1項、同法施行令第2条》
 5 博覧会に出品するために一時的に輸入する自動車は、関税定率法第17条第1項第9号に規定されている物品であるので、通関手帳により輸入をすることができる。《同法第3条第1項、同法施行令第2条》

第13問(特恵関税制度)

正解 4

解説
(正=b、e)
b 特恵関税の適用を受けようとする物品について蔵入れ申請する場合には、特に税関長の承認を受けた場合を除き、当該蔵入れ申請の際に、特恵原産地証明書を税関長に提出しなければならない。《関税暫定措置法施行令第52条》
e 特恵関税の適用を受ける物品については、同法第8条(加工再輸入減税)の規定による関税の軽減を受けることができない。《同法第8条第2項》
(誤=a、c、d)
a シーリング方式適用物品については、特恵関税適用物品の輸入額等が当該物品の限度額等を超えることとなった月の翌月15日の翌日(翌々月の初日ではない。)から特恵関税の適用が停止される。《同法第8条の4第1項》
c 特恵受益国から非原産国を経由して本邦へ向けて運送される物品であっても、当該物品が当該非原産国において運送上の理由による積替え及び一時蔵置以外の取扱いがされなかったものについては、特恵関税の適用を受けることができる。《同法施行令第55条第1項》
d 他の国を原産地とする物品を原料として特恵受益国において生産された物品であっても、当該原料に実質的な変更を加えるものとして財務省令で定める加工又は製造により生産されたものであれば、特恵関税の適用を受けることができる。《同法第8条の2、同法施行令第50条第1項第2号》

第14問(課税価格の決定)

正解 1

解説
(誤=1)
同種の貨物に係る国内販売価格から逆算する方法により輸入貨物の課税価格を決定する場合において、当該輸入貨物の課税物件確定の日(輸入申告の日)又はこれに近接する期間内に国内の最初の取引段階において買手(輸入者)と特殊関係にない者に対して販売された国内販売価格がないときは、その国内販売価格は、当該輸入貨物の課税物件の確定の時の属する日(輸入申告の日)後90日以内の最も早い日に販売された国内販売価格でなければならないものとされている。《関税定率法第4条の3第1項第1号、定率令第1条の10第1項、第2項》
(正=2、3、4、5)
  2 輸入貨物に係る商標権の使用に伴う対価であっても、買手が当該輸入貨物の輸入取引の条件として売手に対して直接又は間接に支払うものでない場合には、当該対価は、当該輸入貨物の現実支払価格を構成しないので、その額の多少にかかわらず当該輸入貨物の課税価格に算入してはならない。《同法第4条第1項第4号》
  3 輸入貨物と同種の貨物に係る取引価格により課税価格を決定するときにおける同種の貨物は、当該輸入貨物の本邦への輸出の日又はこれに近接する日に本邦に輸出されたものであって、当該輸入貨物の生産国で生産されたものでなければならない。《同法第4条の2第1項かっこ書》
  4 買手が自己のために実施する輸入貨物の広告宣伝活動に要する費用は、その効果が当該輸入貨物の売手に及ぶことになると認められる場合であっても、売手に対する間接的な支払いとはみなされず、かつ、関税定率法第4条第1項各号(課税価格に算入すべき費用)に規定する費用ではないので、その額の多少にかかわらず当該輸入貨物の課税価格に算入してはならない。《同法基本通達4-2-(4)》
  5 買手が輸入貨物に係る輸入取引に関して売手の販売代理人に対して販売手数料を支払う場合には、買手は当該販売手数料をも含めて当該輸入貨物を購入したことになるので、当該販売手数料は、当該輸入貨物の課税価格に算入しなければならない。《同法第4条第1項第2号イ》

第15問(輸入取引に関する事情)

正解 5

解説
(課税価格の決定の原則により課税価格を決定できない事情=5)
輸入貨物の取引価格が、当該輸入貨物と売手と買手との間で取引される当該輸入貨物以外の貨物の取引数量に依存して決定される旨の条件が付されている場合には、当該輸入貨物のみで取引される場合の取引価格ではないので、関税定率法第4条第1項(課税価格の決定の原則)に規定する方法により課税価格を決定することができない事情に該当する。《関税定率法第4条第2項第2号》)
(課税価格の決定の原則により課税価格を決定できる事情=1、2、3、4)
  1 買手及び売手が親族関係という特殊関係にあるが、その特殊関係にあることが輸入貨物の取引価格に影響を与えているとは認められない場合には、当該取引価格は、親族関係という特殊関係にない買手及び売手によって取り決められた取引価格と変わりがないことになるので、輸入貨物の課税価格の決定の原則により課税価格を決定することができる。《同法第4条第2項第4号》
  2 貨物の輸入について必要とされる手続はすべて売手が行う旨の条件が付されたとしても、そのような条件は、関税定率法第4条第2項各号(課税価格の決定の原則により課税価格を決定することができない事情)に規定する事情には該当しないので、輸入貨物の課税価格の決定の原則により課税価格を決定することができる。《同法第4条第1項》
  3 わが国において輸入貨物の販売活動等を行う買手が、わが国の法令等に従うのは当然の義務であるので、買手が行う輸入貨物の処分又は使用についての制限であっても、法令等による制限は、輸入貨物の処分等の制限には該当しないので、課税価格の決定の原則により課税価格を決定することができる。《同法第4条第2項第1号かっこ書、同法施行令第1条の7第2号》
  4 輸入取引に係る契約により輸入貨物の取引価格が決められた後、実際に当該輸入貨物を輸入する時までの間に、当該輸入貨物と同種の貨物の国際相場が大幅に下落した場合であっても、関税定率法第4条第2項各号(課税価格の決定の原則により課税価格を決定することができない事情)に規定する事情には該当しないので、輸入貨物の課税価格の決定の原則により課税価格を決定することができる。《同法第4条第1項本文、同法施行令第1条の4本文前段》

第16問(関税率表の解釈に関する通則)

正解 4

解説
(a)の記述は、通則3(a)の規定に基づくものであり、(b)の記述は、通則3(b) の規定に基づくものであることから、(   )内に記入すべき語句は、次のようになる。

5 特殊な 7 混合 8 一部
4 完全な 10 異なる    

したがって、語句の正しい組合せは4(イ-5、ロ-7、ハ-8、ニ-4、ホ-10)となる。

第17問(輸出貿易管理令)

正解 2

解説
(正=a、c)
a 輸出の許可及び承認の有効期間は、経済産業大臣が特に必要があるものとして特別の有効期間を定め、又は有効期間を延長した場合を除き、その許可又は承認をした日から6月である。《輸出貿易管理令第8条》
c 漁ろう設備を有する漁船は、輸出貿易管理令別表第2の25の項に掲げる貨物であるが、その総価額が100万円以下のものは特例に該当し、輸出の承認を要しないことになっている。《同令第2条第1項第1号、同令別表第2の25の項、同令第4条第3項、同令別表第7の1の項》
(誤=b、d、e)
b 仮に陸揚げした貨物であっても、特定有害化学物質、輸出禁制貨物等は輸出の承認を要することになっている。《同令第4条第2項本文ただし書、同項第1号ただし書》
d 経済産業大臣から税関長に委任されている権限としては、価額の全部につき支払手段による決済を要しない貨物及び保税地域に搬入し、蔵入れし、又は移入れされた貨物であって保税地域から積み戻す貨物に係る承認の権限のほか、輸出貿易管理令別表第2の39から43までの項に掲げる貨物(風俗を害するおそれがある貨物、麻薬、重要文化財等)に係る輸出の承認の権限等がある。《同令第11条》
e 輸出の承認に係る内容の訂正又は変更のうち税関長に委任されている権限は、当該承認に係る有効期間を延長する権限のみである。《同令第11条第2号ニ》

第18問(関税等不服審査会に諮問を要する審査請求)

正解 4

解説
(諮問を要する審査請求=c、d)
c 納税申告が必要とされている貨物に係る課税標準及び納付すべき税額の決定関税の確定若しくは徴収に関する処分又は関税の滞納処分は、税関行政の中でも最も重要な意義をもつ処分であること、また関税に関する専門的、技術的特質を考慮する必要があることから、行政部内において慎重に再検討させることによって調査審議の適正を期し、処理の公正を図るために、これらの処分の取消しについて審査請求があったときは、財務大臣は、必ず関税等不服審査会に諮問しなければならない。《同法第91条、同法施行令第82条》
d 輸入申告された貨物が風俗を害すべき物品に該当する旨の通知
該当通知の対象となっている物品が、わが国の憲法上保障されている思想又は表現の自由に関わる物品であることから、行政部内において輸入禁制品に該当するか否かを慎重に検討させる必要があるので、財務大臣は、必ず関税等不服審査会に諮問しなければならない。《同法第91条、同法施行令第82条》
(諮問を要しない審査請求=a、b、e)
次の処分に係る審査請求については、財務大臣は、関税等不服審査会に諮問することを要しない。
a 輸入申告された貨物が特許権を侵害する物品に該当する旨の通知
b 保税蔵置場の許可の取消し
e 意匠権を侵害する物品に係る積戻しの命令

第19問(知的財産権侵害物品)

正解 3

解説
(正=3)
育成者権者は、自己の育成者権を侵害すると認める貨物が輸入されようとする場合には、税関長に対し、当該貨物について認定手続を執るべきことを申し立てることができることになっている。《関税定率法第21条の2第1項》
(誤=1、2、4、5)
  1 税関長は、輸入申告された貨物が商標権を侵害する物品に該当すると思料するときであっても、当該貨物が商標権侵害物品に該当するか否かを認定するための手続を経た後でなければ、没収することができないことになっている。《同法第21条第7項》
  2 税関長は、輸入される郵便物が特許権を侵害する物品に該当すると思料するときは、当該物品が特許権侵害物品に該当するか否かの認定手続を経た後に、当該物品を没収して廃棄し、又は当該物品を輸入しようとする者にその積戻しを命ずることができることになっている。《同法第21条第2項、第4項、第7項》
  4 税関長は、回路配置利用権を侵害すると認めた物品については、当該物品を没収して廃棄することができるほか、当該物品の積戻しを命ずることができることになっている。《同法第21条第2項》
  5 著作隣接権者は、自己の著作隣接権を侵害すると認める貨物が輸入されようとする場合には、当該著作隣接権者自ら税関長に対し、当該貨物について認定手続を執るべきことを申し立てることができることになっている。《同法第21条の2第1項》

第20問(NACCS特例法)

正解 1

解説
(正=1)
 通関士は、通関業者が電子情報処理組織を使用して他人の依頼に応じて輸入申告を行う場合には、当該輸入申告の入力の内容を紙面又は入出力装置の表示装置に出力して審査しなければならない。《NACCS特例法第5条、同法施行令第7条》
(誤=2、3、4、5)
  2 NACCS特例法において「電子情報処理組織」とは、独立行政法人通関情報処理センターの使用に係る電子計算機と、通関業者その他の国際貨物業務を行う者の事務所その他の事業場に設置される入出力装置とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。(税関の使用に係る電子計算機ではない。)《NACCS特例法第2条第1号》
  3 NACCS特例法において「国際貨物業務」とは、国際運送貨物に係る税関手続その他の業務で政令で定める業務をいう。(国際運送貨物に係る税関手続に限られていない。)《NACCS特例法第2条第2号、同法施行令第1条》
  4 NACCS特例法において「関税等」とは、関税、とん税、特別とん税及び輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律第2条第1号《内国消費税の定義》に規定する内国消費税をいう。(関税と内国消費税に限られていない。)《NACCS特例法第2条第3号》
  5 輸入者等が電子情報処理組織を使用して行った輸入申告に対する税関長の許可の通知については、独立行政法人通関情報処理センターの使用に係る電子計算機のファイルに記録された時に税関から発せられたものとみなし、当該記録がされた後通常その出力に要する時間が経過した時に当該通知の相手方に到達したものと推定される。《NACCS特例法第3条第2項》
電子情報処理組織を使用して税関が行う許可の通知は、許可処分の通知事項を輸入申告をした者に対して送信することにより行われ、許可処分の到達の時期が必ずしも明確ではないので、上記のような特例が設けられているものである。