第31回 通関書類の作成要領(解答・解説)・・・時間1時間30分

第31回 通関書類の作成要領(解答・解説)・・・時間1時間30分

通関業法関係(問題) 関税法等(問題) 通関書類の作成要領(問題)
通関業法関係(解答・解説) 関税法等(解答・解説) 通関書類の作成要領(解答・解説)
【記 述 式】
第1問(輸出申告書の作成)
模範解答の補足説明

  • 品名及び統計品目番号
    設問の輸出貨物は、「釣具」である。仕入書(1)の釣りざおは、「9507.10-000」に、(2)の釣り用リールは、「9507.30-000」に、(3)(4)の釣針については、はりすを付けてあるかないかを問わないため、いずれも「9507.20-100」にそれぞれ分類される。
     
  • 申告価格
    輸出申告価格は、関税法施行令第59条の2第2項の規定により、本邦の輸出港における本船甲板渡し価格(FOB価格)とされているが、設問の仕入書では、C&F価格となっているため、運賃を差引きFOB価格に換算する必要がある。運賃は、設問にあるとおり、それぞれの貨物の容積(m3)で按分する。また、外国通貨により表示されている場合における本邦通貨への換算については、同条第3項、関税定率法第4条の7及び同法施行規則第1条の規定により、輸出申告の日(設問では平成9年10月15日)の属する週の前々週の実勢外国為替相場の週間平均値によることとされている。このため、当該輸出申告価格に適用される一米ドル当たりの換算レートは、119.00円となる。
     
  • 計算例(仕入書(1)、(2)、(3)、(4))
    (1) C&F 40,000米ドル-(800米ドル×4.5/10 m3) =FOB 39,640米ドル
         39,640米ドル×119.00円=4,717,160 円
    (2) C&F 50,000米ドル-(800米ドル×3.5/10 m3) =FOB 49,720米ドル
         49,720米ドル×119.00円=5,916,680 円
    (3) C&F 86,400米ドル-(800米ドル×2.0/10 m3) =FOB 86,280米ドル
    (4) C&F 43,200米ドル-(800米ドル×1.5/10 m3) =FOB 43,160米ドル
    (3)+(4) (86,280 +43,160) 米ドル×119.00円=15,403,360円
第2問(輸入(納税)申告書の作成)
模範解答の補足説明

  • 申告書上段
    設問の輸入貨物は、直輸入するため、申告種別符号は「IC」の欄に×印を記入する。また、「原産地」の欄、「船荷証券番号」の欄には仕入書に記載されている原産地、B/L№を記入する等、設問及び仕入書の記載事項に基づき記入する。
     
  • 品名、番号、細分
    設問の輸入貨物は、「いか及びうに」である。仕入書①の冷凍いかは、もんごういかではなく、その属名がDOSIDICUS(アメリカオオアカイカ属) であるため、その他のものとなり、「0307. 99-129」に分類される。仕入書②の冷凍うには、「0307.99-131 」に分類される。
     
  • 関税率 
    当該貨物の原産国であるペルーは、協定税率適用国であり、また、特恵受益国として指定されており、かつ、本申告書に有効な特恵原産地証明書が添付されているため、関税率表番号及び税表細分により、仕入書①の冷凍いかは、協定税率5%が、仕入書②の冷凍うには、特恵税率7%が適用される。
     
  • 申告価格、関税率の計算
    輸入申告価格は、関税定率法第4条から第4条の8までの規定により課税価格を決定し記入することとされており、設問においては、仕入書に記載されているCIF価格によることとなる。ただし、設問により冷凍いかが仕入書に記載されている数量より1 C/T(20 Kg)超過し、冷凍うにが2 C/T(20 Kg)不足していることから、当該数量を加減して計算する。この場合の外国通貨により表示された価格の本邦通貨への換算は、関税定率法第4条の7及び同法施行規則第1条の規定により、輸入申告の日(設問では、平成9年10月9日)の属する週の前々週の実勢外国為替相場の週間平均値である一米ドル当たり117.80円を用いる。
     
  • 消費税
    設問の冷凍いか、冷凍うにには、いずれも消費税の4%及び地方消費税(消費税額の25%)が課される。
     
  • 計算例(仕入書①)
    (136,000米ドル+2.7米ドル×20 Kg)×117.8 円=16,027,161円(申告価格)
    16,027,000 円×5 %(関税率)=801,350 円(関税額)
    16,027,161 円+801,300 円=16,828,461円(消費税課税標準額)
    16,828,000 円×4 %(消費税)=673,120 円(消費税額)
    673,100円(地方消費税課税標準額)×25%(地方消費税)=168,275 円(地方消費税額)
    なお、税額合計欄には、仕入書①と②に係る関税額、消費税額及び地方消費税額をそれぞれ合算し、端数計算した1,566,300 円、1,140,800 円及び285,200 円を記入する。
【短 答 式】
第1問(関税の適用税率及び納付税額)
正 解

180,300円

<解 説>
関税の適用税率及び納付税額に関する問題である。関税率は、協定税率、暫定税率、基本税率の順に優先して適用するが、協定税率は、それが暫定税率又は基本税率より低い場合に適用される。この鉛の塊の税額について計算すると、協定税率では、4.4%の場合、214,500 円、4.18円/kg の場合、125,400 円なので、税率の高い214,500 円となる。また、暫定税率では、3.7%の場合、180,300 円、3.64円/kg の場合、109,200 円なので、税率の高い180,300 円となる。したがって、適用税率は暫定税率によることとなり、納付すべき関税額は180,300 円となる。
 

第2問(修正申告により納付すべき関税額)
正 解

5,300円

<解 説>
修正申告により納付すべき関税額に関する問題である。1申告書で2つの貨物に係る関税額を納付した後に、修正申告により納付すべき関税額を算出する場合、まず、貨物A及びBの輸入(納税)申告時の関税額を端数処理せずに合算し、合算後の関税額を端数処理する。次に、修正申告時の関税額を同様に算出し、修正申告時の端数処理した関税額から輸入(納税)申告時の端数処理した関税額を差し引いた額が納付すべき関税額となる。したがって、この問題の税額を計算すると、まず、輸入(納税)申告時の関税額は、88,128円と17,920円で、合算して106,048 円、端数処理すると、106,000 円となる。
次に、修正申告時の関税額は、92,544円と18,784円で、合算して111,328 円、端数処理すると、111,300 円となる。したがって、納付すべき関税額は、111,300 円から106,000 円を差し引いて、5,300 円となる。
 

第3問(税関長の更正により納付することとなる関税の延滞税の算出)
正 解

2,400円

<解 説>
税関長の更正により納付することとなる関税の延滞税の算出に関する問題である。関税法第12条第3項の規定により、延滞税の額の計算の基礎となる関税額に10,000円未満の端数がある場合は、これを切り捨てて計算し、同条第1項及び第7項の規定により、延滞税を納付する場合の延滞税の計算の基礎となる日数は、法定納期限(設問においては更正通知書が発せられた日)の翌日から関税納付の日までの日数となり、また、同条第4項の規定により、延滞税額に100 円未満の端数がある場合は、これを切り捨てることとされている。したがって、延滞税の計算の基礎となる関税額は、520,000 円、日数は24日、延滞税率は7.3%であることから、納付すべき関税額は、2,400 円となる。
 

第4問(輸出通関)
正 解

○=1、3、4 ×=2、5

<解 説>
輸出通関に関する問題である。1は、関税法施行令第58条の規定により、3は、同法基本通達67-1-9の規定により、4は、同法第75条の規定により、いずれも正しい記述である。これに対し、2は、同法施行令第59条の3第1項第1号の規定により、税関長の承認を受けた場合であっても、同法第67条の検査を受ける必要があることから、5は、同法基本通達67-1-11の規定により、輸出の許可後において貨物の積込港を変更しようとする場合は、その許可に係る積込港の変更を認めていることから、いずれも誤った記述である。
 

第5問(予備審査制)
正 解

○=1、4 ×=2、3、5

<解 説>
予備審査制に関する問題である。1は、関税関係個別通達(予備審査制)2(1)の規定により、4は、同通達3(3)の規定により、いずれも正しい記述である。これに対し、2は、同通達2(3)の規定により、輸入申告予定日における外国為替相場が公示され、かつ、予備申告に係る貨物の船荷証券(航空貨物にあってはAWB)が発行された日以降の日から、予備申告を行うことができることから、3は、同通達1の規定により、予備審査制の対象貨物は全ての輸入貨物であることから、5は、同通達2(2)の規定により、予備申告書は貨物の蔵置予定場所を管轄する官署に提出しなければならないことから、いずれも誤った記述である。
 

第6問(輸入通関)
正 解

<解 説>
輸入通関に関する問題である。1は、関税法第76条第1項の規定により、輸入申告は要しないことから、3は、同法第7条第1項の規定により、申告納税方式が適用される貨物を輸入しようとする者は、納税申告をしなければならず、関税が無税とされている輸入貨物についての除外規定はないことから、4は、同法施行令第61条第1項の規定により、協定税率の適用に当たり、貨物の原産地を認定するための原産地証明書の提出については、郵便物及び課税価格の総額が10万円以下の貨物等は除外されていることから、5は、C&F契約は運賃込みの契約であり、同法第68条第2項の規定により、運賃明細書を添付しなければならない場合には該当しないことから、いずれも誤った記述である。これに対し、2は、同法第7条第3項の規定により、正しい記述である。
 

第7問(関税定率法第4条第1項に規定する課税価格の決定)
正 解

22,750,000円

<解 説>
関税定率法第4条第1項に規定する課税価格の決定に関する問題である。課税価格については、同法第4条第1項の現実支払価格に、同項第1号から第5号に掲げられた加算要素を加えた取引価格によることとされている。まず、1及び2の記述により、契約価格はCIF価格で20,000,000円ということになる。3は、同法第4条第1項第3号ニ及び同法施行令第1条の5第2項の規定により、当該輸入貨物の生産のために必要とされた技術であって本邦以外において開発されたものについては、課税価格に加算しない。4についても、同法第4条第1項第3号イの規定により、買手により無償で提供された物品で、当該輸入貨物に組み込まれている部品に要する費用については、課税価格に加算しない。5は、同法施行令第1条の4第4号の規定により、当該輸入貨物に係る輸入取引が延払条件付取引である場合における延払金利は、課税価格には算入しない。また、6の記述により、課税価格に算入すべき費用、すなわち3及び4の費用は、50,000単位に対して均等に配分されているため、25,000単位の額は、それぞれ1,500,000 円、1,250,000 円となる。したがって、正解は契約価格の20,000,000円に3の1,500,000 円、4の1,250,000 円を加えて、22,750,000円となる。

計算例 (800円×25,000単位)+(3,000,000円+2,500,000 円)÷2=22,750,000
 

第8問(関税定率法第4条第1項に規定する課税価格の決定)
正 解

12,225,000円

<解 説>
前問同様、関税定率法第4条第1項に規定する課税価格の決定に関する問題である。まず、3の記述により、同法第4条第1項本文の規定により、当該値引き後の価格に基づく取引価格が課税価格の計算の基礎となる。2は、同法第4条の6第1項及び同法施行令第1条の12第2項第6号の規定において、運送方法を貨物の製造遅延により、海上運送から航空運送に変更した場合であっても、その変更に伴う費用を輸入者が負担する場合は、航空運送以外の運送方法による運賃が課税価格に含まれるのではなく、原則どおり輸入貨物を輸入港まで運送するために実際に要した運賃を課税価格に含めることとなる。4は、同法第4条第1項第4号の規定により、当該輸入貨物に係る特許権の使用に伴う対価であって、かつ、輸入貨物の輸入取引の条件として買手に支払われるロイヤルティは、課税価格に加算する。したがって正解は、契約価格の9,750,000 円から10%の値引きをした8,775,000 円に、2の1,500,000 円と4の契約価格の9,750,000 円の20%に相当する額のロイヤルティ1,950,000 円を加えて、12,225,000円となる。

計算例 9,750,000 円-(9,750,000円×10%)+1,500,000 円+(9,750,000円×20%)=12,225,000円
 

第9問(関税率表の分類)
正 解

A=3、4 B=1 C=2、5

<解 説>
関税率表の分類に関する問題である。1は、うみがめが第1類に、2は、たまねぎが第7類に、3は、インスタントコーヒーが第21類に、4は、竹製のくしが第44類に、5は、電気かみそりが第85類に、それぞれ分類される。
 

第10問(関税率表の所属を決定する要件)
正 解

A=1、2、4 B=5 C=3

<解 説>
関税率表の所属を決定する要件に関する問題である。1の生鮮のオレンジは、第0805.10 号の規定により、輸入の時期が、2のエチルアルコールは、第2207項及び第2208項の規定により、アルコール度数が、3の紙は、第48類の規定により、1平方メートル当たりの重量が、4の鉄鋼は、第72類注1の規定により、炭素含有量が、5のこっとうは、第9706項の規定により、製作後の年数が、それぞれ関税率表の所属を決定する要件として最も関係が深いものとなっている。