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WTOにおいて米国の対中制裁関税措置を審査するためのパネル設置が決定(WTO)

●WTO

2019年1月28日に開催された世界貿易機関(WTO)の紛争解決機関において、中国政府が米国政府の制裁関税措置を審査するためのパネル(裁判の一審に相当)の設置を要請し、その設置が決定された。

 

中国政府は、米通商法301条(外国の不公正な貿易慣行に対する関税引上げ措置等の制裁措置を定めた規定)に基づいて米国政府が発動した2,500億ドル相当の中国からの輸入品に対する追加関税(25%ないし10%の上乗せ)の適用は中国の正当な利益を損ない、WTOルール上認められないものであるとして昨年12月18日に開催された紛争解決機関に米国の措置を審査するためのパネルの設置を要請したが、米国がこれに反対したためその設置が見送られていた。今回の要請は中国政府による2回目の要請で、WTOの紛争解決ルールでは、加盟国からの要請が最初の会合で決定されない場合は、次の会合で決定される。

 

米国の対中制裁関税措置は、中国の技術移転、知的財産及び技術革新に関する中国の政策や慣行等に関して米通商代表部(USTR)が行った301条調査の結果を受けて発動されている。

 

今回の会合で中国代表は、米国政府の措置によって中国の正当な利益、さらにルールに基づく多角的貿易制度が損なわれており、本件の緊急性に鑑み、パネルの設置に関して2回目の要請を行うこととなった。米国の一方的な措置は中国の権利を侵害するだけでなく、WTOのルールやWTOの基本的なプリンシプルに違反するものである。米国が勝手にこのようなプリンシプルに違反することになれば、この組織の将来は悲惨なものとなろう。301条の調査に関しては意図的に事実を歪曲している等と述べ、米国の執っている制裁措置を審査するためのパネルの設置を求めた。

 

これに対して米国代表は、中国は不公正で、貿易を歪める強制的な技術移転政策や慣行によって国際貿易制度に多大な損害をもたらしている。中国は、WTOルールではカバーされていない広範囲に及ぶ貿易歪曲的な政策や慣行を守るための盾として紛争解決制度を使おうとしている。中国の要請は見せかけのもので、中国は目下1,000億ドル相当の米国からの輸入品に対して報復措置をとっていると述べ、中国側に反論した。

 

(出典:2019年1月28日のWTO事務局のプレスリリース)