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WTOの強化と近代化について日本、欧州連合、カナダ等が閣僚級会合で検討(EU)

●EU

2018年10月24日~25日、カナダ政府の呼びかけで、13か国・地域の閣僚級代表がカナダのオタワで会合し、世界貿易機関(WTO)の強化、近代化の方策を検討し、共同コミュニケを発表した。会合に参加したのは、豪州、ブラジル、カナダ、チリ、欧州連合(EU)、日本、ケニア、韓国、メキシコ、ニュージーランド、ノルウェー、シンガポール及びスイスの13か国・地域である。

 

参加国代表は、ルールに基づいた多角的貿易制度を強く支持することで一致し、貿易の円滑化を図り、貿易を保護するためにもWTOの役割は不可欠であり、特に保護主義の高まり等の国際貿易の現状に強い懸念を表明した。その上でこれら前例のない課題に取り組み、信頼性を回復するためには迅速な措置を一致してとることが必要であるとして、緊急に取り組む分野として次の3つの分野をあげている。

 

①紛争解決制度・・・WTOの中核となるもので、加盟国の権利を守り、WTOの義務が遵守され、WTOルールが執行可能なものとするためにも効果的な制度はなくてはならない。しかしながら紛争解決の最高決定機関である上級委員会の委員に長く欠員があるため制度は機能不全に陥っており、上級委員の任命を阻止しないことを直ちに求める内容となっている。

 

②WTOの交渉機能の回復・・・経済や貿易の新たな課題に取り組み、また未決定のままとなっている課題に取り組むことはWTOの信頼性を確保するうえで重要なことであり、このためにも多国間での成果となるよう弾力的で、開放的なアプローチをとることが望ましく、また補助金等による市場の歪みに取り組むことも必要であるとしている。

 

③加盟国の貿易政策の監視機能と透明性の確保・・・特にWTOの協定上求められる通報は各国の貿易上の措置を理解する上で中心的な役割を果たすもので、各国がこの通報義務を遵守することが必要である。透明性を確保し、協定を効果的に機能させるためには何らかの改善が必要で、近く具体的な改善提案が出される可能性があるとし、日米EUからの提案を示唆している。

 

最後にWTOの現状は最早持続可能なものではなくなっているとの危機感が表明され、そのためにも確固たる決意で、透明性の向上、紛争解決制度並びに21世紀型の貿易のルール化に向かって直ちに前進することが参加国の政治的な公約であると結んでいる。

 

本件についての進捗状況は、2019年1月の会合においてレビューされる予定である

 

欧州委員会は、この共同コミュニケの発表に関連して、コミュニケの内容は欧州連合が9月18日に公表した「WTO改革に関するコンセプト文書」を支持する内容のもので、今後、意見を共有する国々と緊密に協力して作業を進めたいとのコメントを発表した。また、WTOのアゼべド事務局長は、今回の共同コミュニケの内容を歓迎すると述べ、世界貿易が直面している重大な課題に取り組むことは避けて通れないとの認識を示した。

 

なお、欧州委員会は、貿易政策等の透明性を確保するための加盟国の通報の義務化についての提案を近くEU、米国及び日本から行うことを明らかにした。

 

(出典:2018年10月25日の欧州委員会のプレスリリース等)