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欧州委員会が「貿易・投資障壁に関する年次報告書」を発表(EU)

●EU

2018年6月26日、欧州委員会は欧州議会及び理事会に提出された「貿易・投資に関する年次報告書」を発表し、その中で欧州連合(EU)の企業が従来直面していた貿易上の障壁についてこれまでにない数の障壁が除去されたことを明らかにした。

 

報告書によれば、欧州連合が推進している市場アクセス戦略を強化したことにより2017年においては前年のほぼ2倍に当たる45件の障壁が除去された。これらの障壁は、EUの重要な13セクターの輸出や投資に関係し、この中には航空機、自動車、セラミックス、情報通信技術・エレクトロニクス、機械、医薬品、医療機器、繊維品、皮革製品、農産品、鉄鋼、紙及びサービスが含まれる。

 

なお、ユンケル委員長になって以降(2014年11月から)除去された障壁の数は88件に上ることも紹介されている。

 

2017年に除去された障壁には、ブラジルではEUの機械業界が使っている安全基準が承認されたこと、アルゼンチンではサービス貿易への行政上の障壁が撤廃されたこと、トルコでは銅やアルミニウムのスクラップ、紙に対する制限が除去されたこと、さらに中国、サウジアラビア及び台湾へ輸出される牛肉関連の衛生上の障壁が除去されたこと、サウジアラビアやアラブ首長国連邦への鶏肉の輸出制限が撤廃されたこと等が含まれる。

 

一方、2017年に入って新たな障壁として67の障壁が報告され、これを併せると世界の57か国で396件の障壁が確認されたことに触れ、このような増加は近年の保護主義的な趨勢の表れであるとしている。新たな障壁が増えた国としては、中国が最も多く、ロシア、南アフリカ、インド、トルコがこれに続く。この中で、中国については新サイバーセキュリティ法の成立等に伴う障壁、マルチ・コンポーネント半導体(MCO)の関税分類の変更(無税品から有税品に)、廃棄物の輸入禁止、新エネルギー車(NEV)に関する新規則等があげられ、またインドについては輸入玩具のインド国内でのテスト要件、皮革製品等の輸入禁止、ワインや蒸留酒への課税措置、ICT関連製品の関税有税化等様々な分野の項目があげられている。

 

欧州委員会で通商問題を担当しているマルムストローム委員は、この報告書に関してコメントし、EUは、世界最大の、最もアクセスしやすい市場であり、外国の市場も同じように我々の企業や商品に対して開放される必要がある。様々な国で近年高まっている保護主義的な動きに鑑み、貿易障壁の除去に努めることはこれまで以上に重要になってきている。我々の企業が外国市場にアクセスできるようにすることは貿易政策の中核をなすもので、今回の報告書は、国際的なルールの中に効果的な解決があることを示していると述べた。

 

「貿易・投資に関する年次報告書」は、欧州委員会が欧州の企業から報告された具体的な苦情等を基にして作成されており、2008年の経済危機以降毎年発表されている。

 

(出典:2018年6月26日の欧州委員会の発表より)