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欧州連合(EU)が中国の技術移転の制度は不公正で、WTOルールに違反するとしてWTOに提訴(EU)

●EU

欧州委員会は、2018年6月1日、中国の法的規制によって欧州企業の知的財産権が侵害されているとして中国に対して世界貿易機関(WTO)の紛争解決手続きに基づいて協議を申し入れたことを発表した。この協議は、紛争解決手続きの最初の段階として行われるものである。

 

欧州委員会で通商問題を担当しているマルムストローム委員は、今回の発表に際して「技術革新、ノウハウは知識集約型の経済の基盤をなすものである。これによって欧州企業が世界の市場において競争力を維持し、欧州の何十万もの雇用を支えている。いかなる国も欧州企業が努力して手に入れた知識を引き渡すよう強要することはできない。このような強要はWTOにおいてすべての加盟国が合意したルールに違反するものである。重要な貿易国がWTOのルールを遵守しなければ、すべての制度は崩壊することとなろう」と述べた。

 

欧州委員会の説明によれば、中国に進出する欧州企業はその技術の所有権や使用権を中国の企業に認めるよう強要されており、技術移転契約の条件でも市場ベースでの自由な競争が認められない。このことはWTOのルール、特にTRIPS協定(知的所有権の貿易側面協定)の下で企業が享受する基本的な権利と相容れないものであるとしている。

 

欧州委員会が問題としてあげている中国の規則は具体的には「技術の輸入及び輸出に関する規則(“TIER”)」及び「中国との合弁事業に関する規則(“JV Regulation”)」であり、これらの規則は外国企業を差別的に扱い、中国企業を有利に扱っている。このような扱いは外国企業を国内企業と同等に扱い、特許や非開示のビジネス情報のような知的財産を保護するとのWTO上の義務に違反するものであると説明している。

 

欧州連合(EU)と中国との協議が60日以内に不調に終われば、EUはWTOに対して本件を解決するため、裁判の第一審に当たる紛争解決小委員会(パネル)の設置を求めることができる。

 

欧州委員会は今回の要請内容は、先に米国政府がWTOに提訴した要請内容と類似しており、今後更なるWTOルール違反が確認される可能性があるとしている。

 

(出典:2018年6月1日の欧州委員会のプレスリリースより)

 

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2018年3月26日「USTRが中国の差別的な技術供与契約の要件をWTOに提訴」