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米国が特恵関税の受益国を見直し(USTR)

●USTR

2017年12月22日、米通商代表部(USTR)は、米国が供与している特恵制度の受益国について見直しを行い、その結果を公表した。

 

今回の見直しでは、一般特恵関税(GSP)制度とアフリカ成長機会法(AGOA)に基づく特恵受益国について行われた。

 

GSPの関係では、ウクライナについてGSP対象品の一部の供与が停止され、またアルゼンチンについてはGSPの受益国としての資格が復活することとなった。

 

ウクライナのGSP適用の一部停止措置は、米国が長年にわたり知的財産権の保護を強化するよう支援してきたにもかかわらず、適切で、効果的な知的財産権の保護が実現されていないことによる。ただし、ウクライナが権利者団体へのロイヤルティの支払いを定めた現行の法律を改善する措置等を含め、現状を是正するための措置を取ることも見込まれることから120日間の猶予期間が置かれている。

 

アルゼンチンについては、米国企業との仲裁紛争の解決が図られたこと、米国の農産品への市場アクセス面での改善措置を新たに約束したこと、知的財産権の保護と執行について改善措置がみられたことを踏まえて2018年1月1日から同国についてGSPが復活することとなった。ただし、知的財産権上の問題点の一部が未解決のため、GSPの恩恵はすべてのGSP対象物品には適用されない。

 

一方、サハラ以南のアフリカ諸国を対象としたアフリカ成長機会法(AGOA)に基づく特恵制度については、今回の見直しの結果ガンビアとスワジランドについて受益国としての地位が復活することとなった。ガンビアは2015年に人権の侵害や法の支配の軽視のためにAGOAの受益国としての適格要件を欠くとして受益国としての地位を取り消されたが、2016年に行われた民主的な選挙のあと同国では法の支配を強化し、人権面を改善し、政治的な多様性を支持するようになったことからその対応が評価され、AGOA受益国としての地位が復活することとなった。また、スワジランドについても、集会の自由や結社の自由、言論の自由等の面で過剰な制約を設けているとして2015年にはAGOAの受益国としての適格要件を欠くとされ、特恵が停止されたが、集会、結社、言論の自由について、米国が設定した基準を2017年11月に満たすこととなったことを評価してAGOAに基づく特恵適用が認められることとなった。

 

AGOAの受益国としての適格性については、ルワンダ、タンザニア及びウガンダについて特別審査が行われている。この審査はこれらの国々でとられている衣類の段階的な輸入禁止措置が米国の雇用面にマイナスの影響をもたらしているとの申立てがあったことに応える形で行われているものである。

 

米国のGSPやAGOAを含む特恵制度では、一定の適格基準を満たす国を受益国として輸入品の多くに関税を無税としている。GSPの基準には、米国の市民や企業にとって有利な仲裁判断の尊重、児童労働の撲滅に向けた取組み、国際的に承認された労働者の権利の尊重、知的財産権の適切で、効果的な保護、公平で妥当な市場アクセスの米国への供与が含まれる。また、AGOAの受益国としての適格要件には、政治的な多様性に向けた努力、法の支配、市場経済、米国からの貿易や投資への障壁の撤廃、国際的に承認された労働者の権利の保護、贈収賄等の腐敗行為を防止する制度の維持、貧困をなくすための経済政策が含まれる。

 

米国が供与している特恵制度には、以上の他、カリブ海諸国への特恵制度等がある。

 

(出典:2017年12月22日付けのUSTRのプレスリリースより)