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欧州連合とアセアンが自由貿易協定の交渉再開に向けた準備を開始(EU)

●EU

2017年3月10日、欧州委員会は、フィリピンのマニラで開催された第15回目となる欧州連合(EU)と東南アジア諸国連合(アセアン)の年次閣僚協議において両地域間の自由貿易に関する協議を再開することで合意したことを発表しました。

 

欧州連合とアセアン間の貿易協定締結に向けた交渉は、2007年に溯りますが、アセアンの加盟国の間に見られる経済発展や開放度の違いのため、欧州連合は2009年以降アセアンの個々の加盟国を交渉相手として二国間で自由貿易協定を締結する方針を取り、これまでにアセアン諸国の内、シンガポール及びベトナムとの間で自由貿易協定が締結されています。ただし、両協定とも国内手続が完了していないため発効していません。また、インドネシアとフィリピンとの間で貿易協定交渉を、さらにミヤンマーとの間では投資保護に関する交渉に入る方針を取っています。

 

今回の閣僚会合では、将来のアセアンと欧州連合の間の地域ベースでの協定に向けての枠組みを決めるため交渉項目を作成する高級事務レベル会合を設けて作業を進めることが合意され、次回閣僚協議にその結果を報告するよう求めることとなりました。また、公的調達、電子商取引、中小規模の企業に対する貿易面での簡素化の措置等の新たな協力分野についても専門家会合を設置することが合意されています。さらに、次回閣僚協議に向けて、欧州連合及びアセアン加盟国は二国間の自由貿易協議を引き続き進めることとされ、投資に関連する紛争を解決するための多角的投資裁判所についての検討も行うことで合意されています。

 

共同声明の中で、今後の地域的な経済見通しについても触れられ、世界経済の成長率は2016年の3.1%から2017年には3.4%に改善することが見込まれるとしつつも、保護主義的な動きや内向き志向の政策の高まりによる影響により不確実性が増していることに十分留意する必要があるとしています。

欧州連合にとって、アセアンは最も重要な投資先で、欧州連合からアセアンへの直接投資額は233億ユーロ(2015年)に上り、またアセアンにとって欧州連合は中国に次ぐ2番目に大きな貿易相手地域で、双方向の2016年の貿易額は2080億ユーロに達しています。

 

閣僚協議の共同議長を務めた欧州委員会のマルムストロム通商担当委員は、欧州連合とアセアンの間にある潜在的な可能性を引き出すためには多くの課題が残されている。国際的に取り巻く環境が絶えず変化する中で我々はこれまで以上にアジアを注視している。今回交渉の再開に向けた準備をスタートさせたことは重要で、時宜にかなったことであり、欧州連合とアセアンの両地域が、地域的、世界的な貿易を手を携えてリードすることを表明するものである。欧州連合はすべての当事国が裨益するような世界的な貿易上の課題に対してこれまで通り積極的に取り組む方針であると述べています。

 

(出典:2017年3月10日付けの欧州委員会のプレスリリースより)