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欧州議会がカナダとの包括的経済貿易協定を承認(EU)

●EU

欧州委員会は、2017年2月15日欧州議会が欧州連合(EU)とカナダの包括的経済貿易協定(CETA)を承認したことを発表しました。この承認により欧州連合レベルでの批准手続きは終了し、カナダが国内手続きを了すれば協定は暫定適用されます。協定が本格実施されるためには、欧州連合の加盟国がそれぞれの国内手続きに基づいて協定を批准することが必要となります。この協定は昨年10月30日に欧州連合とカナダの間で調印されたものです。

 

欧州委員会の通商問題担当のマルムストロム委員は、協定が欧州議会で承認されたことを受け声明を出し、欧州議会での「票決はEUとカナダの関係に新たな時代の幕開けを告げるもので」、両当事国間に「壁」ではなく「橋」を築くことによって現代社会が直面している課題に向き合うことができるとし、今日の不確実な時代において保護主義が世界を席巻しつつある中、この協定の締結は持続可能な貿易に対する我々の強いコミットメントを表すものであると述べてこの協定の意義を強調しています。その上で、カナダと欧州は緊密な関係にあり、価値と理想を共有し、さらには開放された市場や公正な社会政策をともに約束しており、カナダが速やかに協定を批准し、協定が発効することを強く期待していると結んでいます。

 

欧州委員会は、協定の主な特徴として以下の点を挙げています。

 

関税面については、この協定が発効すれば、現在欧州連合からカナダへの輸出品に課されている5億ユーロの関税額の99%は当初から節減され、また、公的な調達面でもカナダ市場へのアクセスが改善され、連邦レベルでの調達に加え、州等の地方レベルでの調達についてもアクセスが可能となるとしています。さらに行政機関の貿易手続き面に関しても改善され、その結果手続きの要件は最小限に抑えられ、輸出入に必要とされる試験等の要件について重複がなくなり、通関手続きに要する時間や法的な費用等が削減されること等をその例として挙げ、特に小規模な企業にとっては時間と費用の面で大きなメリットが生まれるとされています。
欧州連合にとって特に関心が高いとされる地理的表示の保護に関しては、チーズ、ワイン、蒸留酒等の欧州連合の重要な輸出品143品目がカナダ市場において保護されることとなることも挙げています。

 

一方、サービス分野では、海運、環境、テレコム、金融等の分野において市場アクセスが保証され、連邦レベルにとどまらず、州レベルでもアクセスが保証されること、さらに建築家からクレーンのオペレーターに至る一定の専門職業の資格が相互に承認されることとなり、専門家がより活発に働くための枠組みが整えられるとされています。
また、投資家と受入国との間で紛争が生じた場合の扱いについては、従来の二国間協定に設けられている紛争解決方法(ISDS)に替えて投資裁判所制度が新たに設置されることとなり、これによって透明性が確保され、その都度設けられる紛争解決制度に替わるものとなります。

 

欧州委員会は、自由貿易協定が欧州経済にもたらす成長や雇用面への効果として、韓国との自由貿易協定をその例にあげ、2011年の発効した協定によって欧州連合から韓国への輸出は55%以上拡大し、農産物については70%、自動車については5年間で3倍もの増加となったと説明し、その意義を高く評価しています。

 

(出典:2017年2月15日付けの欧州連合のプレスリリースより)

 

過去の関連ニュース
2016年11月28日付けの「EUとカナダが包括的経済貿易連携協定に調印(EU)」