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環境物品協定交渉が難航(WTO)

●WTO

2016年12月3日と4日の2日間にわたって、本年中での合意を目指してスイスのジュネーブで開催されていた環境物品協定(EGA)交渉会合は、協定の対象物品を巡り参加国間で合意が成立せず、今後解される会合での合意を目指すこととなりました。

 

環境物品協定の交渉は、2014年1月に世界貿易機関(WTO)加盟国の内、米国や日本等13か国と欧州連合が環境物品の国際取引を自由化するための交渉を開始することを宣言し、同年7月8日からこれらWTO加盟の有志国により交渉が正式に開始されました。これまでに18回の会合を開いており、当初はアジア太平洋経済協力(APEC)において合意された環境物品54品目をもとに交渉が行われましたが、交渉の過程で対象となる物品の数も増えてきています。今回の会合は閣僚レベルで開催し、最終合意を目指すとされていましたが、環境物品の範囲を巡る各国の思惑もあり合意できず、共同議長を務めた米国通商代表部フロマン代表と欧州委員会通商担当マルムストロム委員は、共同議長が提案した対象物品のリストを各国が持ち帰って検討し、今後の進め方についても各国に判断を求めました。

 

今回の会合後、欧州委員会のマルムストロム委員が、記者団に対して今回の会合が不調に終わった理由として、あまりにも遅く中国が新たな物品リストを提出してきたことをあげた模様で、また、環境物品に該当するかどうかについて疑わしい物品もリストに含められていたとも報道されています。

 

これに対してこの会合に出席した中国商務部の王受文副部長は、12月5日反論し、中国は交渉を前進させるため積極的に貢献しており、会議においていくつかの新たなリストが提出されたが、各方面の利益がバランスよく取り入れられていなかったため、交渉の基礎とはなりえず、このような事態を打開するために新たなリストを提出したのであり、中国の努力に対しては多くの参加国から賞賛を受けていると述べています。

 

環境物品協定は、環境の保護及び気候変動の緩和にとって極めて重要とされる物品についてその関税を撤廃しようとするもので、大気や水の浄化装置、廃棄物処理の装置(リサイクリング等)。エネルギー消費の効率化に資する装置、大気汚染をコントロールする装置、太陽光、水力、風力等による再生可能なエネルギーを生み出す装置等を対象にするとされ、将来は必要に応じて対象物品を追加できるような協定を目指すとされています。

 

欧州連合では、以上に加え、環境物品の輸出に関連するサービス(修理やメンテナンス等のサービス)の追加やローカル・コンテンツ要件や投資制限といった非関税障壁についても協定に盛り込みたいとの立場をとっています。

 

この協定はWTO加盟国の一部で交渉されていますが、協定が成立すればWTOの加盟国に開放され、また協定の成果は他のWTO加盟国にも最恵国待遇に基づき均霑されるとされています。

 

この交渉に参加している国・地域は、豪州、カナダ、中国、コスタリカ、台湾、欧州連合、香港、日本、韓国、ニュージーランド、ノルウェー、スイス、シンガポール、米国、イスラエル、トルコ及びアイスランドとなっています。

 

(出典:2016年12月4日付けの欧州委員会及びUSTRのプレスリリース及び12月7日付けの中国商務部のプレスリリースより)