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貿易円滑化協定の発効に向けた動き(WTO)

●WTO

2016年11月21日、世界貿易機関(WTO)は、同日チリ及びスワジランドが貿易円滑化協定(TFA)の受託書を事務局長に寄託し、協定発効要件のほぼ90%に達したことを発表しました。さらに、11月29日、ドミニカとモンゴルが同協定を批准し、これまでにTFAを受託・批准した国の数は100か国・地域となり、残る10か国が批准すればTFAの発効要件が満たされることとなります。

 

この協定は2013年に開催されたバリ閣僚会議において採択され、通貨貨物を含む貨物の移動や通関手続きの迅速化等をはかるもので、貿易の円滑化や通関手続きに関して税関当局と他の関係機関の間で効果的な協力関係を築くための措置や、貿易円滑化のための技術支援やキャパシティ・ビルディングについても定められています。

 

この協定は、従来のWTO協定には見られない特色を備えており、協定の実施要件を加盟国の履行能力にリンクさせています。そのため、開発途上国等の能力を高めるための援助や支援のための措置が規定され、開発途上国(DC)や後発開発途上国(LDC)がTFAからの恩典を享受できるよう完全実施を支援するためDC及びLDCの要請があれば支援する措置が設けられています。

 

この協定の実施によって世界規模で年間1兆ドルにも達する輸出増が見込めると推計されており、その多くを途上国が享受することが期待されています。

 

WTOは、11月14日、TFAのもたらすメリットに焦点を当てた出版物を発行しました。この中で、TFAの実施によって貿易、外国投資、輸出の多様化、世界的なバリュー・チェーン(価値連鎖)への参画等の面で大きな押上げ効果が期待できるとされています。WTO事務局は、貧困国を世界市場に統合する上での大きな障害の一つとして貿易に要する高コストをあげ、インフラ面の欠陥、競争力の欠如を含め貿易上の高いコストに係る要因が多くあるとし、その中には煩瑣な貿易上の手続きがあることをあげています。TFAが大きな潜在的な恩典をもたらすにもかかわらず、この点がDCやLDCに十分浸透していないことを課題として挙げています。

 

(出典:2016年11月14日、21日及び29日付けのWTOのプレスリリースより)