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オバマ大統領が「2015年貿易円滑化及び権利行使に関する法律」に署名(USTR)

●USTR

2016年2月24日、オバマ米大統領は、通商上の権利行使の強化等を柱とした「2015年貿易円滑化及び権利行使に関する法律」に署名しました。ホワイトハウスの発表によれば、この法律は超党派によるもので、特に米国の水際での通商上の執行措置の強化を図り、これを逃れるような事態が発生しないよう水際での対応能力を改善し、さらに透明性、説明責任、執行上の調整面についての改善を図ろうとするものです。さらにこの法律では、前例のない新たな措置として不公正な為替操作に取り組むための規定も置かれ、このような操作が是正されない場合に対抗措置をとるための手続きについても規定されています。

 

この法律で設けられた新たなツール等としては次のような措置が含まれます。

米国が締結した通商協定の実施状況を監視し、執行面を支援するための組織として、これまでは大統領令で設置されていた省庁間通商執行センター(ITEC)に代わり、通商代表部(USTR)内に恒久的に関係省庁横断的なセンターを設置すること、通商上の執行措置をとるための新たな予算として年間1,500万ドルの基金を創設すること、米国が適用するアンチダンピング関税や相殺関税の逋脱を防止するための措置を改善すること、知的財産権を保護するための権利行使面の強化を図ること、強制労働によって製造された産品の輸入禁止を強化すること、米国税関・国境保護局(CBP)及び米国入国管理・税関執行局(ICE)は貿易上の執行措置についての複数年にわたる戦略的な計画を策定し、議会へ提出すること、水際での執行措置を強化するためにCBPの全組織にわたって通商面の執行のための専門家からなるセンターを設立すること、文化財、考古学上の財及び民族的な財並びに違法に捕獲、採集等された魚介類、野生動物、植物等を監視し、差押え、没収等の措置がとれるよう税関等の職員への研修を強化すること、知的財産権の執行を強化するために法執行機関及び税関の職員の間での国際的な協力を改善すること等の措置と共に、不公正な為替操作に取り組むための措置も規定されています。

 

USTRのフロマン代表は、「この法案はアメリカの通商相手国が説明責任を果たせるよう、米国にとって日々活用できる新たなツールを追加的に設けるものである。」「この法案は、歴史上最も高い基準を定めた通商協定である環太平洋パートナーシップ(TPP)交渉のすぐ後に続いて成立したもので、革新的な知的財産権、労働、環境その他の権利行使可能な約束に対する執行をさらに強化するものである」と述べ、さらに昨年までに通商政策面で成し遂げた大きな成果として貿易促進権限法(TPA)の成立、アフリカ成長機会法(AGOA)及び一般特恵関税制度(GSP)の更新、TPP交渉の完了をあげ、今後はTPPの国内実施法案が成立するよう議会と協働して取り組みたいと述べ、この法律がTPP協定の施行を見越したものであることを示唆しています。また、ホワイトハウスのアーネスト報道官は、記者会見の席で、不公正な為替操作に関する規定について言及し、この規定は先般合意されたTPP協定についての議会でのこう着状態から脱する転機となり得るものであるとも述べています。

 

(出典:2016年2月11日付けのUSTRのプレスリリース及び2月24日付けのホワイトハウスのプレスリリ-ス等)