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WTOが数量規制(QRs)に関する報告書を公表(WTO)

●WTO

2015年6月19日、世界貿易機関(WTO)は、加盟国の貿易上の数量規制に関して加盟国からの通報を基にしてとりまとめた報告書を公表しました。

 

この報告書によれば、WTOに通報した加盟国の数は全加盟国161カ国中27か国(2015年5月19日現在)で、数量規制の対象には輸入品及び輸出品のいずれをも含み、その件数は輸出入合わせて731件とされています。規制の方法はそのほとんどが輸入または輸出の禁止措置や非自動的なライセンス手続きの導入によるものとされています。

 

この報告書は、数量規制やその内容に関する通報要件についての理解を加盟国に浸透させるためのものとされています。加盟国からの通報は2年ごとに行われることとされ、2012年‐2014年と2014年‐2016年の2年間において実施されているすべての数量規制を対象としています。この通報に関する要件は、2012年7月3日に採択されたWTOの「物品の貿易に関する理事会」の決定に基づくもので、加盟国は2年ごとに有効なすべての数量規制を通報しなければならず、また規制面が変更された場合にはその変更が行われてから6か月以内にその内容をも通報しなければならないとされています。

 

1994年関税及び貿易に関する一般協定(GATT)では、関税や内国税によるもの以外の貿易上の禁止その他の規制を撤廃するとされていますが、同時に一定の状況下での規制は認められています。この中には、GATT第XX条(公徳、生命又は健康の保護、有限天然資源の保全等のための一般的例外)や第XXI条(安全保障のための例外)に基づく規制が認められており、またWTOの諸協定で国際収支上の理由、緊急措置(セーフガード)、衛生植物検疫措置(SPS)等による規制も認められています。

 

報告書によれば、輸入に対する規制措置が全体の66.5%を占め、輸出については33.5%となっています。規制措置のタイプは非自動的なライセンス手続きによるものは輸出については123件、輸入については211件で、特定の物品の輸出入を禁止する措置については、輸出については84件、輸入については224件とされています。それ以外の規制(条件付きの禁止等)としては輸出については58件、輸入については73件に達しています。また、クォータ方式による規制は通報された措置の中ではわずかな件数に留まっています。

 

数量規制の対象とされる物品は、関税分類(HS)の第29類(有機化学品)が最も多く(120件)、84類(原子炉、ボイラー、機械類等)(84件)、38類(雑多な化学品)(70件)が続いています。

 

WTO事務局は、通報件数が限られているため、この報告書の内容は数量規制の全貌を表すものではなく、透明性を改善するための一助になることを期待していると述べています。

 

なお、各加盟国からの数量規制に関する通報内容は、QRデータベースに入力され、数量規制の対象とされる産品、通報した国名、数量規制の具体的な内容、貿易相手国名等についての情報が公表されています(http://qr.WTO.org/.)。

 

(出典:2015年6月19日付けのWTO事務局のプレスリリース及び5月22日付けのWTO事務局報告書(G/MA/W114)より)