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米政府、中国の広範に及ぶ輸出補助金の支給をWTOに提訴(USTR)

●USTR

2015年4月10日、米通商代表部(USTR)は、中国がとっている貿易上の措置が世界貿易機関(WTO)のルールに合致したものかどうかを審査するため、WTOの紛争解決手続きに従い紛争解決小委員会(パネル)の設置を求めることとしたとの発表を行いました。

USTRは、中国の「モデル拠点‐公共サービスプラットフォーム」と呼ばれる輸出補助金プログラム(“Demonstration Basis-Common Service Platform”program)を問題とし、このプログラムに基づき繊維品、農産品、化学品、先端的な原材料や金属等の分野の中国の広範囲に及ぶ製造者や生産者に対して不当で、WTOのルール上禁止されている輸出補助金が支給されているおそれがあると述べています。米国の求めるパネルの設置に関しては、米国の要請を踏まえ、4月22日に開催される紛争解決機関の会合において検討されるとしています。

 

今回の中国の補助金問題が発覚したのは、中国の自動車(部品を含む)輸出への補助金の支給に関して調査している過程においてで、モデル拠点プログラムに基づいて広範な中国の輸出者が不当に優遇され、WTOのルールで明確に禁止されている輸出補助金が支給されているとし、その規模については中国では透明性が欠如しているため、179のモデル拠点の各企業に対して支給されている補助金の額を厳密に査定することは不可能であると述べています。拠点ごとに支給されている補助金の総額は、産業の種類、その規模、さらに立地場所によって異なるとされ、ある拠点の企業が毎年少なくとも63万5千ドルに相当する恩典を受けているという証拠があげられているとし、さらに公共サービスプラットフォームの供給者に対して3年間にわたって、その供給者が中国企業(これには公開されている文書によれば、モデル拠点に設置されている輸出者が含まれる)に割安のサービスまたは無料のサービスを提供することに同意すれば、ほぼ10億ドルが国から支給されているとも述べています。

 

さらに米国政府の説明ではモデル拠点からの輸出額は中国の輸出全体の相当部分を占めているとされ、その例として、繊維セクターの約40のモデル拠点のうちの16の拠点が中国の繊維品関係の輸出額の14%を占めていること、また海産物の生産に特化している6つのモデル拠点の中国全体の海産物の輸出額に占める割合は20%に上ることがあげられています。
なお、本件は、2015年年2月に中国側に対して紛争解決手続きにしたがってWTO協議を申し入れ、3月と4月に協議が行われたが、協議は不調に終わり、そのため今回のパネル設置の要請に至ったと説明されています。

 

(出典:2015年4月10日発表のUSTRのプレスリリース等より)