ホーム海外トピックス › EU・韓国間のFTAの効果についての報告書を発表(EU)

海外トピックス

Jtrade

貿易統計Web検索システム ジェイ・トレード

FAX&COPYサービス

統計品目番号を記して申し込めば、後はFAXを待つだけ!

貿易統計
データ提供サービス

貿易統計データを表計算ソフトに取り込み二次加工が容易に!

EU・韓国間のFTAの効果についての報告書を発表(EU)

●EU

欧州委員会は、2015年3月26日、EU・韓国間の自由貿易協定(FTA)の実施についての年次報告書をまとめ、実施後の3年間の貿易効果についての分析結果を公表しました。欧州連合(EU)と韓国のFTAは2011年に発効し、欧州連合がそれまでに締結したFTAの中では最も野心的な協定とされ、アジア諸国と結んだFTAとしては最初のものです。

 

この報告書では、FTA実施から3年間の成果として、欧州連合から韓国向けの輸出額はFTA発効前の年間306億ユーロからFTA発効後は415億ユーロとなり、約35%増加していること、この協定がなければ欧州連合が支払うこととなる関税額は、韓国向けの現在の輸出額をベースにして試算すると約16億ユーロに上ると指摘しています。
欧州連合から韓国への輸出の伸び率はその自由化の度合いによって異なっており、完全に自由化された品目、例えば機械類、電気製品、衣類、多くの化学製品等について見ると、欧州連合から韓国への輸出額は、全体の輸出額の増加率の約35%に比べると大幅にこれを上回り46%の増加を記録したとしています。一方、韓国からの輸入額を見ると完全に自由化された品目については約21%の増加となっています。

 

セクター別では、最もFTAの恩典に浴しているセクターとしては、機械装置類があげられており韓国への輸出額全体の34%を占め、FTAの3年目には発効前に比べ23%を超える増加となったとされています。また輸送用機器は韓国への総輸出額の16%を占めているセクターで、FTA発効後56%も増加し、特に2年目と3年目に大幅に増加したとされています。自動車については、韓国向けの輸出額はFTA発効前の20億ユーロから3年目には38億ユーロへと90%の増加となり、韓国への総輸出額に占める比率は9%にまで高まったとされています。
一方、欧州連合の韓国からの輸入については、概ね安定的に推移し、3年目になって前年比で6%の増加となったと述べています。
このような分析結果を踏まえ、欧州委員会は、欧州連合においては全雇用の14%を超える3,100万人は第三国への輸出によって支えられており、輸出が10億ユーロ増えれば、14,000人の雇用を生み出すと述べ、今回公表したEU・韓国とのFTAの成果は、自由貿易の重要性、必要性を立証する上での恰好の材料になるとしています。

 

欧州連合は、今後ともEU・韓国間のFTAの完全実施に向けた作業を引き続き進めるとしつつも、同時にFTAの規定を改正してさらに協定のもたらす効果を高めたいとし、その例として、韓国へ輸出する場合、シンガポールや香港等を従来と同じようにハブ港として使った場合であっても、直接欧州連合から韓国の市場に輸出された場合と同じようにFTAのメリットを享受できるように取り扱うこと、欧州連合で修理した後韓国に再輸出される物品に対して関税を免除する規定を設けること等の措置を導入するよう現行の協定内容を改正したいとしています。
今回の報告書は近く開催される予定の閣僚理事会に提出され、この報告書を基に通商協定が欧州の雇用や成長にどのように寄与するか等についてレビューされる予定です。

 

(出典:2015年3月26日発表の欧州委員会のプレスリリース等より)