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WTOがEUの申立てに基づきパネル設置を決定(WTO)

 

●WTO(世界貿易機関) ―高性能ステンレス継目無鋼管への中国のダンピング防止税―

8月30日に開催された世界貿易機関(WTO)の紛争解決機関の会合で、欧州連合(EU)から中国が輸入する高性能ステンレス継目無鋼管(HP-SSST)に対し中国が賦課しているダンピング防止税の問題を審査するためのパネルの設置が、EUからの要請を容れて決定されました。

 

EUの発表によれば、EUから中国が輸入している高性能ステンレス継目無鋼管に対するダンピング防止税の賦課はWTOのダンピング防止協定に抵触しているとされています。本件については紛争解決の手続にしたがって本年7月中国側と協議したが、これが不調に終わったため、今回のパネル設置の要請になったとしています。

 

高性能ステンレス継目無鋼管に対する中国のダンピング防止税については、本年5月24日に開かれた紛争解決機関において、日本から中国側の措置はWTOの協定に抵触するとしてパネル設置の要請が出され、その設置がすでに決定されています。EUは、紛争案件の内容は日本側と共通しており、日本とEUの案件を紛争解決手続にしたがって同一のパネリストにより審査することに同意するとしています。

 

中国側は、ダンピング防止税の賦課はWTOの協定に抵触するものではないとの従来の主張を繰り返すとともに、EUの提起した内容は日本側の要請と重なることから同一のパネリストによる審査に同意するとしています。また日本政府も、これに協力する用意があるとしています。

 

EUの発表によれば、今回問題とされている鋼管は、主に発電所のボイラーの特殊な部分に使用されるもので、EUから中国への輸出額は2009年には9千万ユーロに上ったが、2012年11月に中国が本格的にダンピング防止税を課してからは輸出額が激減し2千万ユーロに落ち込んだとしています。中国が適用しているダンピング防止税の率は、EUの製品については9.7%~11.1%とされています(日本については9.2%~14.4%)。

 

EUは中国の今回のダンピング防止税は、報復的な措置の色彩が強いとして、EUが2011年6月29日に中国産のシームレス鋼管に対してダンピング防止税を暫定適用した事例をあげ、中国側のダンピング調査がその後まもなく開始(20011年9月8日)されたとしています。

 

(出典:8月16日付の欧州委員会のプレスリリース及び8月30日付のWTOのプレスリリースより)

過去の関連ニュース

6月3日付けの「WTO ―紛争解決小委員会(パネル)の設置が決定―」

5月9日付けの「日本製高性能ステンレス継目無鋼管に対する中国のダンピング防止関税(WTO)」