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ロシアの「リサイクリング税」についてWTO協議を申し入れ(EU)

 

●EU

7月9日、欧州連合(EU)は、ロシアにおいて自動車に課される「リサイクリング税(リサイクリング・フィー)」について、WTOルールに照らしその合法性に問題があるとして、ロシアに対してWTOの紛争解決手続に基づく協議を申し入れたことを発表しました。今回の措置は、欧州連合がロシアに対してWTOの紛争解決手続に訴える初めてのケースとなります。

 

欧州委員会で貿易問題を担当しているデ・クフト委員は、「本件についてロシア側と約1年間にわたり外交ルートを通じて解決を図ろうとしたが、徒労に終わった。この(リサイクリング)税は、国産品と輸入品との間の差別や輸入品の間での差別を禁止しているWTOの最も基本的なルールと両立するものではない」、「この税は欧州経済にとって重要なセクターの貿易を著しく阻害しており、ロシア側との協議を通じて、この問題を早急に解決できることを期待している」との談話を発表しました。

 

リサイクリング税は、ロシアがWTOに加盟(2012年8月22日)して間もない2012年9月1日に導入されたもので、リサイクリング税の対象は、乗用車、トラック、バスその他の自動車で、乗用車については新車で420ユーロ~2,700ユーロ、中古車(3年以上のもの)で2,600ユーロ~17,200ユーロの税が課されるとされています。中には、一部のマイニング用トラックのように147,700ユーロもの税が課されるものもあるとされます。

 

この税は、欧州連合から輸出されるものについては例外なく適用される反面、ロシアで製造された自動車には適用されず、またロシアと関税同盟を結んでいるカザフスタンとベラルーシから輸入される自動車にも適用されません。

 

欧州連合からのロシアへの自動車の輸出額の規模は、年間100億ユーロに達しており、ロシア政府にとっては年間13億ユーロの歳入が追加的にもたらされているとのロシア側の試算も紹介されています。

 

昨年開催された欧州連合とロシアのサミットにおいてロシアはこの差別措置を撤廃すると約束したにもかかわらず、現在に至るまで状況は続いており、欧州連合は、ロシアとの協議において、60日以内に満足できる解決にいたらなければ、ロシアの取っている措置の合法性について裁定するためWTO紛争解決小委員会(パネル)の設置を求めることになろうとしています。

 

7月9日付けの欧州委員会のプレス・リリースより)

ロシアの「リサイクリング税」についてWTO協議を申し入れ

欧州連合本部ビル (ベルギー・ブリュッセル)