世界税関機構(WCO)のCAP会合が開催

 

 11月15日~16日の間、ベルギー・ブラッセル所在の世界税関機構(WCO)本部において第14回CAP(Anti-Counterfeiting and Piracy)会合が開催されました。CAP会合は知的財産侵害物品の効果的な水際取締りのために税関職員と権利者が共通の問題について議論を行うことを目的として毎年開催されており、本年は電子商取引に関係する問題を中心に議論が行われました。

 CAP会合は、税関職員のみのクローズドセッションと、権利者と税関職員によるジョイントセッションで構成されており、1日目午後に開催されたジョイントセッションでは、まず、知的財産侵害物品の国際貿易の現状と税関のチャレンジについてフランス税関や欧州刑事警察機構の代表者等から発表があり質疑応答が行われました。続いて、地理的表示や種苗法違反への対処についてベルギー税関や権利者等からの発表があり意見交換が行われました。

 2日目は、知的財産侵害物品の水際取締りに関する国際機関と税関当局との協力についてOECD、WIPO、権利者等からプレゼンが行われ、また、電子商取引の発展と模倣品貿易の問題に関してWCO事務局、税関及び国際商業会議所等の代表がプレゼンを行い、それぞれのセッションにおいて活発な議論が行われました。続いて企業間取引(B2B)における模倣品対策等が議論され、最後に税関と権利者を結ぶ模倣品対策ツールであるIPMの最新情報に関する説明が行われました。