CIPIC会員と途上国知財担当裁判官との意見交換

 

 2017年4月20日(木)特許庁において、WIPO及び特許庁が主催した「WIPOジャパンファンド裁判官向けエンフォースメント研修」が開催され、WIPOからの要請に基づき「裁判官と権利者との意見交換」にCIPIC及びCIPIC会員が参加した。

 

 本研修はアジア及び中東5か国から裁判官12名が参加し、4月12日(水)から20日(木)の間、東京において開催されたもので、権利者との意見交換は、最終日の午前中に開催された。意見交換には、CIPIC会員3社が参加し、まず各社から模倣品対策を説明し、その後全員で模倣品対策を進めるうえでどの様な連携が可能かについて意見交換を行った。

 

 裁判官側からは「模倣品対策のコストはどの程度か」「電子商取引の発展に対する模倣品対策の現状如何」、「政府と権利者との協力による啓蒙活動の実施」等に関して質問が提起され、権利者側からは「模倣品犯罪に対する厳罰化の必要性」「販売差止等の暫定措置の迅速決定の必要性」等について要望が出され、活発な意見交換が行われた。

 

 CIPIC及びCIPIC会員にとって、途上国裁判官との直接の意見交換の機会は初めてであり、非常に有意義な意見交換の場となった。