CIPIC会員による横浜税関本関見学会を実施

 

平成31年2月26日、横浜税関の協力を得て、CIPIC会員向け税関見学会を開催しました。

 

初めに、日本税関の業務の概要についてビデオによる説明の後、展示室内で横浜税関の生い立ちから現在に至るまでの様子についての説明がありました。さらに、知的財産侵害物品について、展示されている実際の本物と偽物を見学しました。

 

続いて、横浜税関粥川知的財産調査官により平成30年上半期の横浜税関における知的財産侵害物品の差止状況について詳細な説明がなされ、特に、郵便物での差止めでは、差止めされた件数の殆どが横浜税関川崎外郵出張所で処理されたものであるとの説明がありました。その後、質疑応答では、参加者から「権利者によるどのような情報提供がお役に立てるのか」、「税関での日々の貨物検査の実施方法」、「横浜税関における個人輸入の取り扱い件数」、「e-コマースを利用した悪質な輸入者等に対する税関や警察などとの連携」、「権利者による真贋判定研修の有効性」等に関する5つの質問が出され、粥川知的財産調査官から詳しい説明がありました。その他、CIPIC会員との意見交換が活発に行われました。

 

横浜税関庁舎内の見学では、横浜税関総務部総務課課長補佐により7階の展望台に案内され、昔は保税倉庫であったという赤レンガ倉庫や、大さん橋、旧税関庁舎跡前の象の鼻と言われている桟橋などの説明がありました。

 

最後に、横浜市の遺跡保護の観点から旧建物部分が保存されている貴賓室と税関長室を見学し、旧税関長室には、マッカーサー元帥が執務したという机が置いてあり、参加者が興味をもって見られていました。

 

今回の見学会は、横浜税関の業務部門が執務していた分庁舎が建て替えのため昨年から山下ふ頭に移転していたため、見学者の見学時間の関係から本関に限っての見学会となり少し残念でした。

 

CIPICとしては税関当局の協力を得つつ、今後も税関見学会を開催していきたいと思っています。