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国際収支統計(IMF国際収支マニュアル第6版ベース)の項目解説

国際収支統計とは、一定期間における一国のあらゆる対外経済取引を体系的に記録した統計です。
対外経済取引は、居住者と非居住者との間の、

  1. 財貨・サービス・所得の取引や経常移転を記録する経常収支、
  2. 対外金融資産・負債の増減に関する取引を記録する金融収支、
  3. 生産資産(財貨、サービス)・金融資産以外の資産の取引や資本移転を記録する資本移転等収支、

に分類されます。
 

国際収支統計(IMF国際収支マニュアル第6版ベース)の詳細につきましては、日本銀行のホームページ(外部リンク)にてご確認願います。

主要項目の説明

1.経常収支

財貨・サービスの取引や、所得の受払、経常移転を記録します。「貿易収支」、「サービス収支」(両者をまとめて「貿易・サービス収支」といいます)、「第一次所得収支」および「第二次所得収支」の4項目に大別し、さらに各々取引種類によって詳細な項目に区分します。
 

「貿易・サービス収支」

生産活動の成果である諸品目の取引を計上します。「貿易収支」と「サービス収支」に区分します。

(1)貿易収支

財貨の取引(輸出入)を計上する項目です。「一般商品」、「仲介貿易商品」および「非貨幣用金」に区分します。

(2)サービス収支

サービス取引を計上する項目です。「輸送」、「旅行」および「その他サービス」に区分します。

 

「第一次所得収支」

生産過程に関連した所得および財産所得を計上します。「雇用者報酬」、「投資収益」および「その他第一次所得」に区分します。
 

「第二次所得収支」

経常移転による所得の再配分を計上します。
※ 「移転」は、提供されたものの性質や使途により、「経常移転」と「資本移転」に区分します。

 

2.資本移転等収支

「資本移転」と「非金融非生産資産の取得処分」を計上します。

 

「直接投資」には、直接投資関係を設立する当初の取引および直接投資関係にある者の間で行われるその後のすべての取引を計上します。こうした取引は、投下資本の形態に応じて、「株式資本」、「収益の再投資」および「負債性資本」に区分します。

「証券投資」には、株式や債券といった証券の取引のうち、「直接投資」や「外貨準備」に該当しないものを計上します。

「金融派生商品」とは、他の金融商品や指数、商品に連動する金融商品です。金融派生商品を通じて特定の金融リスク(金利リスク、為替リスク、株価・商品価格リスク、信用リスク等)を金融市場で取引することができます。

「その他投資」には、「直接投資」、「証券投資」、「金融派生商品」および「外貨準備」のいずれにも該当しない金融取引をすべて計上します。

「外貨準備」とは、通貨当局の管理下にあり、国際収支のファイナンスや為替介入のために直ちに利用できる対外資産を計上します。